「是非に及ばず」とは?意味や使い方!例文や解釈
「是非に及ばず」とは、「善悪・正否を議論するまでもなく、そうするしかない」を意味する言葉です。
「是非に及ばず」の「意味・読み方・分解して解釈・使い方・類語(シソーラス)や言い換え・例文と解釈・織田信長の最期の言葉・英語と解釈」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「是非に及ばず」とは?
- 「是非に及ばず」の表現の使い方
- 「是非に及ばず」の類語や類似表現や言い換え
- 「是非に及ばず」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「是非に及ばず」と最期に言ったとされる織田信長・意味の解釈
- 「是非に及ばず」の英語と解釈
「是非に及ばず」とは?
「是非に及ばず」という言葉は、「善悪・正否(正しいか否か)を議論するまでもなく、そうするしかない、仕方ない」を意味しています。
「是非に及ばず」というのは、「あれこれ善悪や方法を議論する必要はない」や「あれこれ議論する段階ではない(議論しても間に合わないので仕方がない)」を意味する慣用句になっています。
「是非に及ばず」の言葉は「議論する必要はない」の意味から転じて、「どうしようもない・仕方がない・やむを得ない」という意味も持つようになったのです。
- 「是非に及ばず」の読み方
- 「是非に及ばず」を分解して解釈
「是非に及ばず」の読み方
「是非に及ばず」の読み方は、「ぜひにおよばず」になります。
「是非に及ばず」を分解して解釈
「是非に及ばず」という言葉を「是非(ぜひ)」と「及ばず(およばず)」に分解して、それぞれの意味を解釈していきます。
「是非」という言葉は、「正しいか間違っているか・善と悪」や「物事の良し悪しを議論して判断すること」を意味しています。
「及ばず」という言葉は、「それには及ばないこと」や「する必要がないこと・する意味がないこと」を意味しています。
「是非+及ばず=是非に及ばず」で、「正しいか間違っているかをあれこれ議論する必要(意味)がない」や「仕方がない・どうしようもない」ということを意味しているのです。
「是非に及ばず」の表現の使い方
「是非に及ばず」の表現の使い方は、「善悪・正否(正しいか否か)を議論するまでもなく、そうするしかない場合」や「良し悪しをあれこれ議論すべき段階ではなくなって、やむを得ない時」に使うという使い方になります。
「是非に及ばず」というのは、「あれこれ議論しても仕方がない・どうしようもないからただやるだけである」といった意味で慣用的に使われている言葉です。
例えば、「是非に及ばず、ここまで来たら正々堂々と勝負するだけである」といった言い回しで、この「是非に及ばず」という表現を正しく使用することができます。
「是非に及ばず」の類語や類似表現や言い換え
「是非に及ばず」の類語・類似表現・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。
- 「是非に叶わず」
- 「仕方ない・どうしようもない」
- 「やむを得ない・他に手段もない」
「是非に叶わず」
「是非に及ばず」の類語・言い換えとして、「是非に叶わず(ぜひにかなわず)」があります。
「是非に叶わず」という表現は、「善悪を議論しても問題は解決しない・どうしようもない・やむを得ない」ということを意味しています。
この意味から、「是非に及ばず」の表現は「是非に叶わず」という表現で言い換えることができるのです。
「仕方ない・どうしようもない」
「是非に及ばず」の類似表現・言い換えとして、「仕方ない・どうしようもない」があります。
「是非に及ばず」という言葉は、「今更あれこれ議論しても仕方がない」や「他に手段もなくどうしようもない」ということを意味しています。
それらの意味から、「是非に及ばず」と良く似た意味を持つ類似表現として、「仕方ない・どうしようもない」という表現を指摘することができます。
「やむを得ない・他に手段もない」
「是非に及ばず」の類語・言い換えとして、「やむを得ない・他に手段もない」があります。
「是非に及ばず」という言葉は、「他に手段や選択肢がなくて、やむを得ないこと、どうしようもないこと」を意味しています。
その意味合いから、「是非に及ばず」の表現は、ほとんど同じ意味を持つ「やむを得ない・他に手段もない」という表現に言い換えることが可能なのです。
「是非に及ばず」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「是非に及ばず」を使った例文・短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「是非に及ばず」を使った例文1
- 「是非に及ばず」を使った例文2
「是非に及ばず」を使った例文1
「社長がこの案件については是非に及ばずと一喝して席を立ったため、社員一同は誰も異論を差し挟むことができませんでした。」
この「是非に及ばず」を使った例文は、「社長がこの案件については、議論する必要などない(ただ粛々と片付けるだけだ)と一喝して席を立ったため、社員一同は誰も異論を差し挟むことができなかった」ということを意味しています。
「是非に及ばず」を使った例文2
「是非に及ばず、敵軍に四方を包囲されたのであれば、この城に立てこもって徹底的に篭城戦を戦うしかないだろう。」
この「是非に及ばず」を使った例文は、「あれこれやり方を議論する段階ではない(やむを得ない状況である)、敵軍に四方を包囲されたのであれば、この城に立てこもって徹底的に篭城戦を戦うしかないだろう」ということを意味しています。
「是非に及ばず」と最期に言ったとされる織田信長・意味の解釈
織田信長(1534年〜1582年)は天下統一を目前にしていた1582年に、家臣の明智光秀が謀反を起こした「本能寺の変」で討たれてしまいます。
「信長公記(太田牛一著)」などによると、光秀に焼き討ちされて燃え盛る本能寺で、信長は「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」と幸若舞「敦盛」の一節を謳ってから、「是非に及ばず」という最期の言葉を残したと伝えられています。
織田信長の「是非に及ばず」という言葉の意味については、「襲撃されている状況で、善悪を論じても仕方がない」や「目の前の戦いに対応するしか手段がない」、「明智光秀が裏切ったのも仕方がないことだ」など色々な意味で解釈が行われています。
「是非に及ばず」の英語と解釈
「是非に及ばず」という言葉は、“inevitable”(避けられない・必然の)や“cannot be helped”(助けを期待できない・やむを得ない)、“unavoidable”(避けられない・仕方ない)、“It's all right.”(これで良い・現状を受け入れる)といった英語で表現することができます。
- “This serious problem cannot be helpe
“This serious problem cannot be helpe
“This serious problem cannot be helped, he said.”
「是非に及ばず」を使ったこの英語の例文は、「この深刻な問題については是非に及ばずと、彼は言った」ということを意味しています。
「是非に及ばず」という言葉について徹底的に解説しましたが、「是非に及ばず」には「善悪・正否を議論するまでもなく、そうするしかない。
仕方ない」などの意味があります。
「是非に及ばず」の類語(シソーラス)・言い換えとしては、「是非に叶わず」「仕方ない・どうしようもない」「やむを得ない・他に手段もない」などがあります。
「是非に及ばず」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。