「お陰様で」とは?意味や使い方!例文や解釈
「お陰様で」という言葉は日常会話などでもわりと頻繁に使う機会が多いのではないでしょうか。
ここでは言葉の意味、使い方、例文などを詳しく解説しています。
では一緒に「お陰様で」という言葉の理解を深めていきましょう。
目次
- 「お陰様で」とは?
- 「お陰様で」の表現の使い方
- 「お陰様で」の類語や類似表現や似た言葉
- 「お陰様で」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「お陰様で」の反対語
- 「お陰様で」の英語と解釈
「お陰様で」とは?
「お陰様で」とは特に恩恵を受けているわけではなくても、感謝の気持ちを持って表す言葉です。
「ありがたいことで」といった意味で挨拶的に使われることが多いのです。
- 「お陰様で」の語源や由来
- 「お陰様で」の読み方
「お陰様で」の語源や由来
「お陰様で」とは「お陰で」を丁寧に言った言葉です。
「お陰」の意味は神仏の助け、加護、他人の助力、援助、庇護といった意味があります。
「お陰様で」の読み方
「お陰様で」と書いて「おかげさまで」と読みます。
「お陰様で」の表現の使い方
「お陰様で」とは挨拶的によく使う言葉です。
何かを教えてもらった時など「お陰様で助かりました」「お陰様でよくわかりました」など「ありがとうございます」に言い添えたりしますとなおさら感謝の気持ちが相手に伝わりやすいでしょう。
「お陰様で無事に帰りつきました」などと言うのは別に相手に何も助けてもらっていなくても使います。
また「お父様はお元気ですか」などと質問を受けた時に「はい、お陰様で元気に過ごしています」などと言うのも、質問した相手にお世話になったわけでもなくても使います。
大体の場合はいい意味で使うのですが「お陰で」という言葉は悪い意味でも使う場合はあります。
前にあったことが原因となり結果悪いことが起こったという場合は「あなたのお節介のおかげで、相手がかなり迷惑をしたのよ」「あなたが邪魔したおかけで、私の勉強時間は少なくなった」などと使います。
好ましいことには「お陰様で」を使うことが多く、好ましくないことには「様」をつけず「お陰で」と使います。
「お陰様で」の類語や類似表現や似た言葉
言葉の意味が理解できましたところで、「お陰様で」の類語、似た言葉、言い換える言葉などもいくつか紹介します。
こちらの言葉も併せて覚えておくといいでしょう。
- 「お陰を持ちまして」【おかげをもちまして】
- 「御支援」【ごしえん】
- 「後援」【こうえん】
「お陰を持ちまして」【おかげをもちまして】
「お陰様で」と同じ意味です。
「皆様のお陰を持ちまして無事に準備を終えることができました」などと使います。
「御支援」【ごしえん】
「御支援」とは他人を支え、助ける、援助のことで「支援」を丁寧に言った言葉です。
「御支援をいただき、ありがとうございました」などと使います。
「後援」【こうえん】
「後援」とは後ろ盾となり、上手くいくように手助けをすることです。
「会社が後援するイベントなので、心配いらないよ」「後援者」などと使います。
「お陰様で」を使った例文や短文など(意味を解釈)
それでは「お陰様で」を使った例文をいくつか紹介しましょう。
意味の解釈もつけていますので、使い方の参考にしてみてください。
- 「お陰様で」を使った例文1
- 「お陰様で」を使った例文2
「お陰様で」を使った例文1
「お陰様で、毎日元気に過ごしています」
誰かに「元気ですか」「どんな調子ですか」と聞かれることは日常生活ではよくあることかと思います。
そのような時に挨拶として「お陰様で元気です」という返し方をします。
目の前の人に直接的にお世話になったわけでも、助けてもらったわけでなくても使います。
全体的に周りに感謝するといった気持ちを表すことができますので、謙虚で好感を持たれる言い方です。
「お陰様で」を使った例文2
「一緒に働いている時は嫌がらせばかりされたよ、お陰様で、独立して成功することができたんだ」
「お陰様で」は基本的にはいい意味合いで使う言葉ですが、皮肉的に使うこともできます。
例文は、自分にネガティブな振舞いをしてきた相手がいたからこそ、発奮して独立、成功を掴み取ることができたと言っています。
これは「相手のお陰」と感謝をしているような言い方ではありますが、皮肉まじりであるとわかります。
「お陰様で」の反対語
「お陰様で」の反対語とはどのような言葉になるのでしょうか。
明確な反対語がない場合は意味合いから当てはまる言葉を探してみましょう。
- 「自力」【じりき】
- 「独力」【どくりょく】
- 「誰も頼らない」【だれもたよらない】
「自力」【じりき】
「自力」とはその字の通り、自分自身の力という意味です。
「お陰様で」が誰かの助力、援助といった意味合いを持つ言葉ですからその反対の意味と言えば自分だけの力ということになります。
「お陰様で何とかなりました」の反対語は「自力で何とかしました」となるでしょう。
「自力」の使い方としては「自力で何とか持ちこたえた」「自力ではいあがってきた」などと使います。
「独力」【どくりょく】
「独力」(どくりょく)とは、自分一人の力、自力と同じ意味です。
「独力で仕事をこなし続けてきた」「独力で完成させたのは、意地もあったと思う」などと使います。
「誰も頼らない」【だれもたよらない】
「お陰様で」とは誰かの力で、援助、庇護といった意味合いです。
実際に助けてもらっていなくても挨拶的に使います。
謙虚で素敵な言葉ですが、この言葉の反対の意味を簡単に言い換えるならば「誰も頼らない」という言葉が当てはまるでしょう。
実際に「誰も頼らないで元気です」などと言ったりすることはほとんどありませんが、意味としては反対語ということがわかるのではないでしょうか。
しかし思ってはいても口に出しますと謙虚さがありませんし、傲慢だと思われますので人に対しては使うことは控えましょう。
自分の努力することに関しては使います。
例えば「勉強は自分で頑張る、誰も頼らない」「誰も頼らないで部屋の片づけをする」などと使います。
「お陰様で」の英語と解釈
「お陰様で」という言葉は英語ではどのように言い表すのでしょうか。
英語では“thanks to...”と言い表します。
日本語と同様、皮肉を言う場合にも使います。
例文は“thanks to you, I finished the whole job on schedule.”(あなたのおかげで、予定通り全部の仕事を終わらせることができました)となります。
いかがでしたでしょうか。
「お陰様で」という言葉の意味、使い方、例文などまとめてお伝えしました。
「お陰で」を丁寧に言ったのが「お陰様で」になります。
また特に恩恵を受けていないことでも、感謝の気持ちを表す言葉ですから、謙虚で好感が高い挨拶言葉でもあります。
何か聞かれたり、心配された時は「お陰様で〇〇です」と答えるといいでしょう。
しかし皮肉的な使い方もできる言葉ですから使い方には注意も必要です。
言葉の意味をしっかり理解して使いこなすようにしてください。