「彼我の境」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
「彼我の境」という言葉がありますが、この意味をスラスラと説明できる人は、とても日本語を勉強されている人でしょう。
それは普段の会話の中ではめったに出てくる言葉ではないからです。
そこで今回は、この「彼我の境」について触れていくことにしたいと思います。
目次
- 「彼我の境」とは?
- 「彼我の境」の表現の使い方
- 「彼我の境」の英語と解釈
- 「彼我の境」を使った例文と意味を解釈
- 「彼我の境」の類語や類義語・言い換え
「彼我の境」とは?
「彼我の境」の意味を解釈する前に、まず「彼我」について見て行かなければなりません。
「彼我」とは、「他人と自分」、「相手方と自分方」という意味で、「あちら側とこちら側」という解釈ができます。
「彼と私」、「むこうとこちら」などの言い回しもできますが、「敵と味方」という意味でも使うことができます。
したがって、「彼我の境」とは、「あちらとこちらの境目」という意味で理解することができます。
1-1 「彼我の境」の読み方
「彼我の境」は「ひがのさかい」という読み方になりますが、「彼我」自体あまり使う機会が少ないので、ここでしっかりとチェックしておきたいキーワードです。
「彼我の境」の表現の使い方
「彼我の境」は、ある物と違う物を比較する場合や相手方と自分達との間に見られるギャップが生まれる場合に使われそうです。
「彼我の境」の英語と解釈
「彼我の境」を英語で訳すと、“border”という言葉で言い表すことができるでしょう。
「あちらとこちら」という英語がありませんが、“border”の一言で双方の境界線を指すことができるので、シンプルに思えますが、十分に意味が通じる英訳でしょう。
「彼我の境」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「彼我の境」を使った例文を見ていくことにしますので、具体化な活用シーンをイメージしてみてください。
- 「彼我の境」を使った例文1
- 「彼我の境」を使った例文2
「彼我の境」を使った例文1
「ヨーロッパ諸国を訪ねて、彼我の境と言える文化の差に驚かされた」
今では海外旅行をすることは特別な時代ではありませんし、インターネットを利用すれば、世界の情報を即座に手にすることも簡単にできます。
しかし、100数十年前だと今のような即時性がなかったので、海外に訪問してみてやっと文化の差が分かったのです。
この例文では、そのような時代のことで、大きな文化の差を「彼我の境」という言葉で例えたのです。
「彼我の境」を使った例文2
「ライバル会社とわが社の製品化品質は、彼我の境を再認識させるものだった」
企業間の競争ではライバル会社との比較分析力で、自社の課題を浮き彫りにすることがあります。
己の弱味をしっかりと把握することで、次の一手を講じることができるからです。
しかし、あまりにも大きな差がある場合、「彼我の境」がどれ程なのかを冷静に分析する必要があります。
「彼我の境」の類語や類義語・言い換え
「彼我の境」を他の言葉で言い換えると、どのような言葉で言い換えることができるかを考えてみます。
- 「境界線」
- 「自他の境目」
- 「双方の違い」
「境界線」
「境界線」は「土地の境目の線」のことを意味していますが、その他にも「物事の境目」という意味で使われています。
「彼我の境」を一言で例えるなら、「境界線」という解釈になるでしょう。
英訳で“border”一言で表現できることと同じ解釈です。
「自他の境目」
「自他の境目」も同じで、「自分と他人の境界線」という解釈で理解できると思います。
「双方の違い」
「双方の違い」が、「彼我の境」の平易な言い方になるでしょう。
「両者の相違点」という意味で使うことができる言葉です。
「彼我の境」という言葉の使い方を見ていくと、当てはまるシーンはかなりありますが、めったに出てくる言葉ではないので、使いこなすことができる人は、かなり少ないでしょう。
しかし、このような言葉があることを知っておくだけでも、かなりの勉強になります。