「舌鋒鋭い」とは?意味や類語!表現の使い方
「舌鋒鋭い」という言葉の意味を知っている人は、かなり日本語を勉強されている人と思われます。
と言うのも、この言葉が現代社会の中では、あまり目にすることや耳にすることがない言葉だからです。
それだけに、この言い回しを日常のコミュニケーションの中で聞くことがあったなら、まず間違いなく首を傾げるはずです。
そこで今回はこの「舌鋒鋭い」について説明を進めていくことにします。
目次
- 「舌鋒鋭い」とは?意味
- 「舌鋒鋭い」の表現の使い方
- 「舌鋒鋭い」の語源や由来
- 「舌鋒鋭い」を使った例文と意味を解釈
- 「舌鋒鋭い」の類語や類義語・言い換え
「舌鋒鋭い」とは?意味
「舌鋒鋭い」とは、「周りのことを気にせず、誰が相手であろうとも、ズバズバものを言う」ということを意味しており、「言葉つきの鋭いこと」を指している言葉です。
ビジネスシーンでは、会議やディベートを行う時に、際立った意見や主張で言っている内容が明解で分かりやすいだけでなく、その指摘がとても鋭い印象を与えるような人を指す時に使われます。
かなりインテリジェンスの高い人を褒める言葉ですが、かなり強引で反感を買ってしまいそうな要素も含まれていることもあります。
- 「舌鋒鋭い」の読み方
「舌鋒鋭い」の読み方
「舌鋒鋭い」は「ぜっぽうするどい」という読み方をしますが、「舌鋒」が若い世代の人にとっては珍しい言葉かもしれませんので、ここで正確に覚えておくといいでしょう。
「舌鋒鋭い」の表現の使い方
「舌鋒鋭い」という表現が使われる場面としては、会議中の質疑応答の際、的確でありながら、その言い回しが非常に厳しくストレートな印象を与えるような言動をする人を指す場合に用いられることがあります。
「舌鋒鋭い」の語源や由来
「舌鋒鋭い」の語源を考える時に着目したい語句が「鋒(ほこ)ほこ」ですが、これは「刃物の先のとがった所」、あるいは「切りそいだ物の先の物」のことから、鋭い弁舌や議論が鋭いことをこの鋒に例えて言っており「舌鋒鋭い」という言葉が生まれてきたと考えられています。
「舌鋒鋭い」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「舌鋒鋭い」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「舌鋒鋭い」を使った例文1
- 「舌鋒鋭い」を使った例文2
「舌鋒鋭い」を使った例文1
「同僚の山田は、いつも舌鋒鋭いコメントを会議中にするので、上司の佐藤課長は、いつもビクビクしている」
会社の中には、このようなタイプの人は1人や2人はいるものですが、上司に向かっても相手の立場を気にせずに、鋭い意見を言うので、上司であっても、かなり緊張しているのでしょう。
「舌鋒鋭い」を使った例文2
「友人の山下は相手が誰であっても舌鋒鋭い正論を堂々と述べるので、大抵の人は彼に議論で負けてしまう」
この手のタイプの人も少なからず、自分の周囲にいるのではないかと思います。
筋を通して正論を言うタイプの人間だけに、下手な言い訳ができないのでしょうが、あまり近づきたくない人かもしれません。
「舌鋒鋭い」の類語や類義語・言い換え
「舌鋒鋭い」に近い意味を持つ類語としては、次のようなものがあります。
- 「歯に衣着せぬ」
- 「忌憚(きたん)なく言う」
- 「舌端火を吐く」
「歯に衣着せぬ」
「歯に衣着せぬ」という言葉が「舌鋒鋭い」の類義語になりますが、「言葉を変に脚色したり飾ることなくストレートに思ったことを意見として述べること」や、「遠慮なくハッキリと物をズバズバと言うこと」を意味しています。
「感じていることをズケズケと言う」と表現では、周りから反感を買っている意味合いがありますが、「歯に衣着せぬ」という表現だと、率直さを賞賛するニュアンスが感じられます。
「忌憚(きたん)なく言う」
「忌憚なく」の「忌憚」とは、「忌み憚る」という意味」を持つ言葉で、「忌憚なく言う」とは「遠慮やためらいがなく思ったこともそのまま発言する」という解釈にあります。
「舌端火を吐く」
「舌端火を吐く」という言い回しもあるのですが、「ぜったんひをはく」という読み方し、「強い勢いで厳しく自分の考えを述べる」ということを指しています。
「舌鋒鋭い」という言葉を説明してきましたが、どのような場面で使うことができるのか、ご理解頂けたかと思います。
この言葉は中々使われているものではないので、時々使ってみると、周囲の人達はかなり驚くかもしれませんね。