「粋でいなせ」とは?意味や類語!表現の使い方
昔から伝わる言葉は現代の会話の中では廃れて使われることがなくなりますが、中には今でも続いている言葉もあります。
その中で「粋でいなせ」というものがありますが、これも時々耳にすることがある言葉でしょう。
ここでは、この「粋でいなせ」について説明をしていくことにします。
目次
- 「粋でいなせ」とは?意味
- 「粋でいなせ」の表現の使い方
- 「粋でいなせ」を分解して解釈
- 「粋でいなせ」を使った例文と意味を解釈
- 「粋でいなせ」の類語や言い換え
「粋でいなせ」とは?意味
「粋でいなせ」という言葉は、江戸時代まで遡るのですが、日本の魚河岸で働いていた人達のマゲが、魚のいなの背に似ていたことから、「粋でいなせ」が生まれてきたとされています。
魚河岸の若い人達は男らしく威勢の良いことから、「きっぷが良い」、「男らしい」という意味を指しています。
「粋でいなせ」と聞くと、何処となく日本人の心や気質が込められた言葉のように思えるのです。
- 「粋でいなせ」の読み方
「粋でいなせ」の読み方
「粋でいなせ」は、「いきでいなせ」ときう読み方になります。
「粋でいなせ」の表現の使い方
「粋でいなせ」とは「男気のあるたくましさや、さっぱりしている」を意味する言葉で、元々はそのような男性を対象に使われていたのですが、現在ではさっぱりとした性格の女性の人に対しても使われることがあります。
若者らしい爽やかな印象や響きがあります。
「粋でいなせ」を分解して解釈
ここでは「粋でいなせ」を「粋」と「いなせ」の2つの言葉に分解してそれぞれの言葉のことについて解釈してみることにします。
- 「粋」
- 「いなせ」
「粋」
「粋」とは、「気質や態度、身なりなどが爽やかで垢抜けしていること」を意味しています。
また、女性に対して使われる場合は、「色気」の要素も含まれることがあります。
また、人情に関して男女関係についても「よく理解している」意味で「粋」が当てはまる場合もあります。
「いなせ」
「いなせ」とは、「?気(きょうき)が見えて身のこなしが粋だ」ということを指しています。
「いなせ」は漢字表記で「鯔背」となるのですが、これは魚のいなの背中を意味する言葉です。
これがちょんまげに似ていたことから、いつ頃かはっきりはしていませんが、魚河岸の男達の「男らしさ」、「爽やかな気風」というニュアンスを持つようになったのです。
「粋でいなせ」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「粋でいなせ」を使った例文を見ていくことにします。
- 「粋でいなせ」を使った例文1
- 「粋でいなせ」を使った例文2
「粋でいなせ」を使った例文1
「今の時代の若者も粋でいなせな姿が多いな」
「粋でいなせな姿」とは「粋な恰好をしたている」や「さっぱりとしてセンスのいい恰好をした」といったような意味合いがあります。
この時の「粋」は「身なりがさっぱりしている」や「垢抜けている」ことを指しています。
流行に敏感なことも威勢の良いことに繋がりますが、決して派手でなく心にゆとりを感じさせる余裕を醸し出していることも「粋でいなせ」と言えます。
「粋でいなせ」を使った例文2
「課長は粋でいなせな計らいをしてくれたので、職場の女性社員から人気の的なのです」
「粋でいなせな計らい」は、「気の利いた計らいで」という意味で解釈することができます。
この例文の「粋でいなせ」は「気質や態度がさっぱりとしている」ことを意味しており「男気のある振る舞い」というニュアンスも含まれています。
細々したことを言わず、豪快で男らし気質を感じさせてくれます。
「粋でいなせ」の類語や言い換え
「粋でいなせ」の類義語としては、次のような言葉があります。
- 「小粋」
- 「シック」
- 「おつ」
「小粋」
「小粋」とは、「何処となく粋である」、「洗練されていること」を意味している言葉です。
「何となく粋な感じがする」というような意味合いがあり、「こじゃれた」という感覚に近いかとしれません。
「シック」
「シック」は「上品で垢抜けている」という意味を持つ言葉ですが、「垢抜けている」に加え、「上品」という要素も含まれています。
「おつ」
「おつ」という言葉もありますが、「しゃれて気が利いている」ことを言っています。
「粋でいなせ」という言葉をみてきましが、江戸時代からすでに使われていた言葉でも、現代の若い人達に当てはまることができる点は、とても興味深いところです。