「すんでのところで」とは?意味や使い方!例文や解釈
「すんでのところで」という言葉がありますが、どの様な意味で使われているのでしょうか。
使い方や類語なども併せて紹介しますので、参考にして下さい。
目次
- 「すんでのところで」とは?
- 「すんでのところで」の表現の使い方
- 「すんでのところで」の類語や類似表現や似た言葉
- 「すんでのところで」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「すんでのところで」の反対語
- 「すんでのところで」の英語と解釈
「すんでのところで」とは?
「すんでのところで」の概要について紹介します。
- 「すんでのところで」の読み方
- 「すんでのところで」の意味
- 「すんでのところで」の語源や由来
- 「寸でのところで」は間違い?
「すんでのところで」の読み方
「すんでのところで」は漢字にすると「既の所で」「已の所で」と書きます。
非常に読みにくいので、多くの場合は平仮名表記にしています。
「すんでのところで」の意味
「すんでのところで」の意味は、「危険な状態や不利な状態を最後の段階で逃れられたこと」です。
もう少しのところで危ない目に遭うのを免れたり、不幸に見舞われるのを避けられたことを言います。
あと一歩間違えばどの様な状態になっていたか分らないけれども、取りあえず現在は安定した状態にあり、過去のことを振り返って状況を説明する時の言葉です。
「すんでのところで」の語源や由来
「すんでのところで」の語源は「すんでに」「すんでのことに」からきています。
「すんでに」は「既に」と書き、多くの意味がありますが、多く使われるのが「あるものごとが思ったよりも早く終っていること」「今にもある状態になろうとする様子」の意味になります。
「すんでに」と発音することで、より言葉を強調する意味があるのです。
「ところで」は、「所で」と書き「場面・局面」という意味になります。
これらの言葉が組み合わさり「今にもある状態になりそうな場面で」という意味になりました。
事態が急速に変化したり、その後に続く言葉が良い結果をもたらすことから、「難を逃れた」という意味で使われています。
「寸でのところで」は間違い?
「寸でのところで」と書く人もいます。
「寸」は「ごく短いこと・ごく少ないこと」という意味で「一寸先」「寸暇」などに使われます。
ニュアンス的には「あと一歩のところで」と似ているのですが、「すんでのところで」は「既の所で」と書くので「寸でのところで」は誤用になります。
「すんでのところで」の表現の使い方
「すんでのところで」が使われるシーンを紹介します。
- 乗り物の発車時刻に間に合った時
- 事故や事件を避けられた時
- ビジネスで損失を免れた時
乗り物の発車時刻に間に合った時
ビジネスやプライベートで移動する時に、寝坊をしたり途中の電車が遅れたりして、飛行機や新幹線、船などに乗り遅れそうになることがあります。
タクシーを捕まえて高速を移動した、誰かに頼んで送ってもらった、元々余裕を見てこうどうしていたのでギリギリ間に合った時などに「すんでのところで乗り遅れるところだった」として使います。
事故や事件を避けられた時
事故や事件は自分が注意していてもいつふりかかってくるか分りません。
あと10メートル遅れていたら大事故に巻き込まれていた、危ない感じがしたのですぐにその場から離れたなどで、事故や事件に巻き込まれるのをきわどいところで回避できた時に「すんでのところで免れた」として使います。
ビジネスで損失を免れた時
ビジネスにおいて、株価や市場が変動することがあります。
このまま取引を続けていると大損失につながってしまうところですが、日銀が介入したり、政府が安心材料を提供したりしてギリギリのところで価格が安定することがあります。
この様な時に「すんでのところで持ち直した」として使われます。
「すんでのところで」の類語や類似表現や似た言葉
「すんでのところで」の類語について紹介します。
- 「間一髪」【かんいっぱつ】
- 「あわや」【あわや】
- 「危うく」【あやうく】
「間一髪」【かんいっぱつ】
意味は「ものごとが非常に差し迫っていて、まさに寸前まできていること」です。
語源は「わずか髪の毛一本の隙間しかないこと」からきています。
「あわや」【あわや】
意味は「その人やものに危険が及ぶ寸前のこと」です。
語源は急に危険な状態になり、驚いたり慌てたりした時に発する「あわわっ」「ああっ」などの叫び声からきています。
「危うく」【あやうく】
意味は「きけんな状態をかろうじて免れること」です。
「危うく」の次には「難を逃れる」「助かる」など事態が好転する言葉が続きます。
「すんでのところで」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「すんでのところで」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「すんでのところで」を使った例文1
- 「すんでのところで」を使った例文2
「すんでのところで」を使った例文1
「すんでのところで飛行機に乗り遅れるところだった」
飛行機に乗る為には空港まで行く必要があり、電車を乗り継いだり車で送って貰わなければなりません。
事故で電車が遅れたり渋滞に巻き込まれてしまうと、余裕を持って行動していても間に合わなくなってしまうこともあるのです。
この人はギリギリのところで間に合って無事飛行機に乗れたことを表します。
「すんでのところで」を使った例文2
「すんでのところでやり直しになるところだった」
ビジネスでパソコンがフリーズした時にこの様に言います。
状況次第ではバックアップをしていない全てのデータが消えてしまい、それまでの作業を全てやり直ししなければならないかもしれませんでした。
この場合は無事にデータが復旧したことを表しています。
「すんでのところで」の反対語
「すんでのところで」に反対語はありませんが、近い意味の言葉を紹介します。
- 「余裕で」【よゆうで】
- 「悠々と」【ゆうゆうと】
「余裕で」【よゆうで】
「心に余裕があり、落ち着いている様子のこと」という意味です。
時間に遅れない様に行動できる様子から「すんでのところで」の反対の意味と言えます。
「悠々と」【ゆうゆうと】
「余裕があって合わることなく行動できること」という意味です。
こちらもギリギリではないという意味で反対の意味になります。
「すんでのところで」の英語と解釈
“I almost missed the train.”
「すんでのところで電車に乗り遅れるところだった」になります。
“almost”は「ほぼそうなる状態」という意味で、「すんでのところで」として使えます。
「すんでのところで」は、「危険な状態や不利な状態を最後の段階で逃れられたこと」という意味です。
ギリギリの状態で何とか最悪な結果を回避できた時に使ってみましょう。