「犬矢来」とは?語源や目的について解釈
「犬矢来」とは一体どのようなものでしょうか?
目次
- 「犬矢来」とは?
- 「犬矢来」の語源
- 「犬矢来」の目的
「犬矢来」とは?
「犬矢来」とは「いぬやらい」と読み、「駒寄せ(こまよせ)」とも呼ばれます。
意味は「京都の町屋によくみられる、軒下にある竹でできた低い防護柵の様なもの」です。
薄く削った竹を組み合わせて作った低い柵のことで、真っ直ぐなものから丸く弧を描いたデザインのものまであります。
手で持ち運びができるものが多く、必要がない時には片付けることもできます。
「犬矢来」があることで、より京都の街並みが和風に見える効果があります。
「犬矢来」の語源
「犬矢来」の語源は、「犬をやらう」から来ています。
「やらう」は「追い払う」という意味で、漢字は後からつけられたものです。
因みに「犬矢来」のもう一つの言い方である「駒寄せ」の語源は「駒を寄せる=馬を寄せる」為の場所という意味からきています。
「犬矢来」の目的
「犬矢来」には様々な目的がありました。
- 犬のおしっこ避け
- 馬が家を蹴るのを防ぐ為
- 泥棒避け
犬のおしっこ避け
昔は町に野犬が多かったので、犬が放尿して家の壁が汚れたり、ニオイが付くのを防ぐ為に作られました。
馬が家を蹴るのを防ぐ為
旅人が馬を寄せた時に、馬が興奮して家の壁を蹴り破損させられない様に作られました。
泥棒避け
竹を丸く湾曲させて作った「犬矢来」は足をかけて上りにくくなることから、泥棒を防ぐ為に作られました。
「犬矢来」は京都町屋の雰囲気を象徴するもので、竹のしなやかさと耐久性を生かした日本の伝統文化と言えます。