「卑屈」と「謙虚」の意味の違い
「卑屈」と「謙虚」は、下に出るという意味では似ている言葉です。
この2つにはどの様な違いがあるのでしょうか。
目次
- 「卑屈」と「謙虚」の意味の違い
- 「卑屈」の意味
- 「謙虚」の意味
- 「卑屈」を使った例文と意味を解釈
- 「謙虚」を使った例文と意味を解釈
「卑屈」と「謙虚」の意味の違い
「卑屈」と「謙虚」の意味の違いは、「ポジティブ思考かネガティブ思考か」とい点です。
「卑屈」は、実際にはそうでもなくても必要以上に自分を低く思うことです。
「どうせ自分はダメなんだ」と思い込み、自己否定をしてしまうのです。
それにより辛い、悲しい、落ち込むと言ったネガティブな気持ちになってしまうことを言います。
「謙虚」は、自分がへりくだることにより相手を自分より上のレベルに置くことを言います。
まずは相手を立てて、自分のことは自慢しない様にコントロールします。
相手を引き立てることを考えて自分を低く言ったり見せたりすることですので、ネガティブンな気持ちではありません。
むしろ「相手の方が素晴らしい」と思っているのです。
「卑屈」の意味
「卑屈」の意味は以下2つです。
1つ目は「自分を必要以上に低くおとしめること」で、誰が何を言っても「どうせ自分なんてダメなんだ」「自分が一番不幸なんだ」と思い込んでしまうのです。
2つ目は「弱気な態度を取ること」で、他人に対してコンプレックスを持ち、弱気な態度になってしまうことを言います。
周囲がそうではないと思っても、自分の気持が偏ってしまっているので中々直らないのです。
「謙虚」の意味
「謙虚」の意味も以下の2つです。
1つ目は「控え目で慎重に行動すること」という意味で、常に周囲より一歩引いた位置からものごとに接します。
相手を立てることを忘れず、相手が手柄を立てた時には心から喜び「自分も頑張ろう」と思うのです。
2つ目は「自分に地位や才能があってもひけらかさずに、相手の意見に耳を傾けて受け入れる姿勢」という意味です
元々優れた能力があったり、実は社会的に認められている立場の人であっても、自慢せずに周囲との調和を大切にできる人のことです。
「卑屈」を使った例文と意味を解釈
「卑屈」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「卑屈」を使った例文1
- 「卑屈」を使った例文2
「卑屈」を使った例文1
「彼は学歴がないからと卑屈になっている」
職場で周囲の人が高学歴だと、コンプレックスを感じてしまうものです。
その気持ちが態度に表れてしまい、すぐに「いいな有名大学卒は」と言ったり、「どうせ自分はFラン卒だし」などと自分で自分をおとしめる様なことを言う人を表しています。
「卑屈」を使った例文2
「失敗しても卑屈にならないのが彼の長所だ」
ミスをしたら全員に「すみませんでした」と潔く謝罪して、「いい経験になった」と言いながら努力している人がいます。
ミスしたことをいつまでも引きずっているよりも、スッキリと切り替えた方が次の仕事がスムーズにいくことでしょう。
「謙虚」を使った例文と意味を解釈
「謙虚」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「謙虚」を使った例文1
- 「謙虚」を使った例文2
「謙虚」を使った例文1
「彼は大成功を収めたにもかかわらず謙虚だ」
大きな成功をおさめた人は天狗になったり、つい自慢したくなってしまうものです。
その人は誰からも羨ましがられる程の大きな成功を収めておきながら、他人を手放しでほめたり「自分はまだまだでですから」と笑顔で言えるほど腰が低い人であることを表しています。
「謙虚」を使った例文2
「彼は相手の言葉を謙虚に受け止めた」
何かしらのトラブルが起きて、相手がその人のことを非難しました。
例え100%その人の責任でなくても、相手が迷惑しているという気持が分るので、あえて言い訳をせずにじっと話を聞いて受け入れたことを表しています。
「卑屈」と「謙虚」の違いは、「ポジティブ思考かネガティブ思考か」という点です。
ネガティブな思いでへりくだる時には「卑屈」、相手を立てるつもりでへりくだる時には「謙虚」と覚えておきましょう。