「助命嘆願」とは?意味や類語!
今では中々使われることが少なくなった言葉が数多くあります。
その中の1つに「助命嘆願」というものがありますが、この言葉は、現代社会の中では、頻繁に使われることがない言葉です。
今回は、この言葉にどのような意味があり、どんな場面で活用できるのか探って行くことにします。
目次
- 「助命嘆願」とは?意味
- 「助命嘆願」の表現の使い方
- 「助命嘆願」を分解して解釈
- 「助命嘆願」を使った例文と意味を解釈
- 「助命嘆願」の類語や言い換え
「助命嘆願」とは?意味
「助命嘆願」とは、「殺されるはずだった命を助けてもらうよう頼むこと」という意味があります。
- 「助命嘆願」の読み方
「助命嘆願」の読み方
「助命嘆願」は「じょめいたんがん」と読みますが、普段使うことが少ない言葉だけに、ここでしっかりとチェックしておきたいものです。
「助命嘆願」の表現の使い方
「本来なら失くす命、処刑されて失う命を救うために懇願する」という意味合いがある「助命嘆願」は、多くの人が処刑される人の命を守る場面で出てくる言葉でしょう。
そのために普段の日常的な場面では、めったに用いられることが少ないために、時代劇や歴史小説の中で目にするような言葉かもしれません。
「助命嘆願」を分解して解釈
では、ここで「助命嘆願」を「助命」と「嘆願」の2つの言葉に分けて、それぞれの言葉の意味を解釈してみたいと思います。
- 「助命」
- 「嘆願」
「助命」
「助命」とは、「命を助けること」という意味がありますが、自分自信で命を長らえることではなく、他人の思いや願いによって救われるという点がポイントでしょう。
「嘆願」
「嘆願」とは、「事情を詳しく説明して熱心に頼むこと」や「実現が非常に難しいと思われるな事柄を他人に依頼すること」という意味があります。
時として、頼む相手が人ではなく「神に願う」とことを意味する場合もあります。
一言で言うと、「事情を述べて願うこと」ということになります。
「助命嘆願」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「助命嘆願」を使った例文をいくつか挙げて活用法シーンをイメージしてみましょう。
- 「助命嘆願」を使った例文1
- 「助命嘆願」を使った例文2
「助命嘆願」を使った例文1
「江戸幕府最後の将軍となった慶喜の助命嘆願には、多くの藩や大奥の人達の直訴状があった」
徳川慶喜というと15代将軍として幕府最後の将軍で有名ですが、朝敵となってからは、ひたすら恭順を示して、周りの家臣や大奥の人達からの「助命嘆願」もあり、命を救われたのです。
「助命嘆願」を使った例文2
「本来なら死刑に処されるところだった王も、国民の助命嘆願により命を救われたのです」
これも前の例文と内容が似ていますが、国民から信頼の熱かった王も「助命嘆願」により、命が助かったのです。
過去の歴史を振り替えると、このようなことは大変珍しいことかもしれません。
「助命嘆願」の類語や言い換え
では、ここで「助命嘆願」に近い意味を持つ言葉をいくつか挙げてみることにします。
- 「命乞い」
- 「延命を頼む」
- 「泣きを入れる」
「命乞い」
「命乞い」という言葉がありますが、これは「殺されそうになった人の命を助けるように必死に頼むこと」を指しています。
その一方で死刑になるはずの本人が「命乞い」をするケースもありますが、そのような場合の多くは、命拾いすることは少ないようです。
「延命を頼む」
「延命を頼む」とは、「命を伸ばすことを頼むこと」という意味になります。
「泣きを入れる」
「泣きを入れる」という表現もありますが、「泣きついて自分の非礼や行いを詫びて許しを乞うこと」、「哀願する」という意味がありますが、周りから見ると、往生際が悪いようにしか見えないことでしょう。
「助命嘆願」という言葉を見ていきましたが、普段の会話の中では、使われることが少ないだけに、過去の歴史を紐解くことで、この言葉の重みや意義が見えてくるような気がします。
昔は処刑で命を落とす人に対して、このような「助命嘆願」が行われたことで、もしかすると歴史の流れが大きく変わってきたのかもしれません。