「昇華する」とは?意味や使い方!例文や解釈
「昇華する」という言葉はどのような意味があり、使い方をするのかご存知でしょうか。
ここでは言葉の意味、使い方、例文などを詳しく解説しています。
では一緒に「昇華する」という言葉の理解を深めていきましょう。
目次
- 「昇華する」とは?
- 「昇華する」の表現の使い方
- 「昇華する」の類語や類似表現や似た言葉
- 「昇華する」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「昇華する」の反対語
- 「昇華する」の英語と解釈
「昇華する」とは?
「昇華する」の「昇華」とは固体が液体の状態にならずに気体になること、また気体になった後再び固体に戻ることという意味がありますが、普段会話や文章で使われるのはこの意味であることは少なく、もう一つの、情念などが、より純粋、高度な状態に高められることといった意味で使っていることが多いのでしょう。
つまり「昇華する」とは何らかの悲しみ、喜び、憎しみといった強い感情が高められて、別の素晴らしい何かに変わるといったことを言います。
- 「昇華する」の語源や由来
- 「昇華する」の読み方
「昇華する」の語源や由来
「昇華する」の「昇華」という字「昇」は意図的に上に行くといった意味があります。
また人が結果として高い地位につくという時にも使う字です。
例えば「高い位に昇る」「大臣の位まで昇った」などがあります。
「華」という字は華やか、はでやかという意味合いがあります。
「昇華」とは字の通り、今よりも一段高い場所へ昇る、素晴らしい、華やかといった意味合いがある字を使われていることがわかります。
「昇華する」の読み方
「昇華する」と書いて「しょうかする」と読みます。
「昇華する」の表現の使い方
「昇華する」という言葉は、仕事や精神的なことなどわりとよく使われる言葉です。
しかし、言葉というのは使い方を間違えますと暴言ともなります。
例えば「自分なりに昇華できたように思う」と使う分には問題ないでしょう。
また相手のことを褒める時に「苦しい経験も彼は昇華してこんな素晴らしい形に変えたのだ」などと使います。
このような使い方はいいのですが、例えば辛い経験をしている人、悩み苦しんでいる人に「うじうじするな、自分で昇華しろ」「こんなことも昇華できないようでは才能がないんじゃない」などと使いますのは暴言となりますので注意しましょう。
「昇華する」の類語や類似表現や似た言葉
「昇華する」の類語、似た言葉、言い換える言葉などをいくつか紹介しましょう。
こちらの言葉も併せて覚えておくといいでしょう。
- 「成長する」【せいちょうする】
- 「花開く」【はなひらく】
- 「進化する」【しんかする】
「成長する」【せいちょうする】
「昇華する」ということは、これまでより一段レベルが上がるということですから言い換えるならば「成長する」「成長した」という言葉でしょう。
「彼は昇華させた」は「彼は成長した」と同じ意味合いになります。
「花開く」【はなひらく】
「花開く」という言葉は、花が咲くことですが、つまりは長年の努力が実ることを言う言葉です。
また文化などが盛んになることも「花開く」と言い表します。
「彼の才能がついに花開いた」などと使います。
「進化する」【しんかする】
「昇華する」とは、形が変わること、つまりこれまでとは違う、いい意味で変わることに使います。
「昇華する」「昇華した」とはあまり悪い意味では使いません。
「昇華する」を言い換えるならば「進化する」「進歩する」といった言葉です。
「昇華する」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「昇華する」を使った例文をいくつか紹介しましょう。
意味の解釈もつけていますので、参考にしてみてください。
- 「昇華する」を使った例文1
- 「昇華する」を使った例文2
「昇華する」を使った例文1
「昇華しろとか、これまで何もやっていないお前にだけは言われたくないね」
「昇華する」とは言葉で言うのは簡単ですが、実際にそのような状態に自分を導くのはとても大変な努力が必要なのです。
その為軽々しく人に言う言葉ではありませんし、使うならば相手に対する尊敬が欲しいものです。
努力もしていない、口だけの人間が軽々しく相手に「昇華しろ」などと言いますと例文のように言い返したくもなるでしょう。
「昇華する」を使った例文2
「彼はこれまでの苦しい経験を昇華させて、このような素晴らしい小説という形に変えた」
情念というのは、恨み、憎しみ、悲しみ、喜びといった人間が持つ感情が強くなったものですし、理性では抑えることができないのです。
そのような経験を自分の中で別の素晴らしいものへと変えていくことが「昇華する」ことです。
「昇華する」の反対語
「昇華する」の反対語とはどのような言葉になるのでしょうか。
明確な反対語がない場合は意味合いから当てはまる言葉を探してみましょう。
- 「停滞」
- 「変化しようとしない」
「停滞」
「停滞」とは一か所に留まり、先へ進まないことです。
物事が上手く進まないことも「停滞する」などと言います。
「昇華する」とは反対の意味合いとして解釈していいのではないでしょうか。
「変化しようとしない」
「昇華する」とはこれまでより一段高いところへ自分を導くといった意味合いですから、いい意味での変化です。
その反対となれば「変化しない」「変化しようとしない」ということになります。
「昇華する」の英語と解釈
「昇華する」という言葉は英語ではどのように言い表すのでしょうか。
英語では“sublimate.”と言います。
しかしどちらかと言えば科学的な意味合いでの「昇華」ですので、人間的に変わる、一段上に行くという意味での「昇華する」ならば“Lebel up”の方が簡単でわかりやすいでしょう。
いかがでしたでしょうか。
「昇華する」という言葉の意味、使い方、例文などまとめてお伝えしました。
もともとの意味としては科学的なもの、固体から気体、気体から再び固体といったものですが、日常的な会話においての「昇華する」はいい意味で変わる、レベルを上げる、進歩するといった風に使われることが多いでしょう。
「昇華する」という言葉自体はいい意味合いですが、それを相手に向かって吐き捨てるとなりますと暴言になる言葉でもあります。
言葉は使い方によっては褒め言葉にもなり、暴言にもなるのです。
その点だけは注意をして使いこなしていくようにしてください。