「露と消える」とは?意味や類語!
「露と消える」という表現を聞いたことがあるでしょうか。
会話で使われるというよりも、小説などで文語体として使われることが多い表現でもあります。
それならば、「露と消える」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。
ここでは「露と消える」という表現について紹介します。
目次
- 「露と消える」とは?意味
- 「露と消える」の表現の使い方
- 「露と消える」と「泡と消える」の違い
- 「露と消える」を使った例文と意味を解釈
- 「露と消える」の類語や言い換え
「露と消える」とは?意味
「露と消える」という言葉は、死ぬ、はかなく消える、という意味になります。
はかなく死ぬ、あっけなく命を落とす、という意味があり、処刑された人に対して使われることも珍しくありません。
ただ処刑された人というわけではなく、歴史的に有名な人物の処刑に対してこの言葉が使われる傾向にあります。
露という言葉にははかなく消えやすいという意味があり、そこからこの表現ができあがりました。
「露と消える」の表現の使い方
「露と消える」という表現は小説などの中で使われることが多く、例えば病気で誰かが亡くなった、事故で誰かが若くして亡くなった、などという場合に使われます。
老人がなくなるときにはあまり使われませんが、若い人が病気などで惜しまれてなくなっていくときに「露と消える」という表現が使われます。
これはまるで露のようにあっけなくいなくなってしまうという意味で使われているのであり、例えば病気になってなくなる場合、どれだけ若くてもあっという間に亡くなってしまった、などという意味で使われることがあります。
- 「刑場の露と消える」の意味
「刑場の露と消える」の意味
刑場の「露と消える」というのは死刑に処せられて死ぬ、という意味です。
死刑囚に対して誰にでも使われるというわけではなく、歴史的な人物に対して使われることが多く、また、小説の中で処刑された人物に対して使われることもあります。
刑場の「露と消える」という表現だけではなく、例えば断頭台の「露と消える」などといった表現もあります。
ちなみに、断頭台の「露と消える」という表現を使った場合はギロチンで処刑されたフランス革命の悲劇の王妃マリーアントワネットのことを指している場合がほとんどです。
「露と消える」と「泡と消える」の違い
「露と消える」という表現によく似た言い回しで泡と消える、というものがあります。
泡と消える、という表現は進行していた計画や物事が途中でなくなってしまう、頓挫する、失敗する、などという意味があり、「露と消える」という表現とは大きく意味が異なります。
泡と消える、という表現はあくまでも途中でなくなってしまう、空振りに終わる、ぬか喜びに終わる、などという意味ですので、間違えないように気をつけましょう。
「露と消える」を使った例文と意味を解釈
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「露と消える」を使った例文1
- 「露と消える」を使った例文2
「露と消える」を使った例文1
「マリーアントワネットは断頭台の露と消えた」
断頭台と言えば、ギロチンを思い起こす人も多いのではないでしょうか。
ギロチンは死刑になる人たちの身体的な苦痛を和らげる道具としてできあがり、実は近年まで使われていたとも言われています。
マリーアントワネットはオーストリアからフランスに嫁いだ女性でしたが、フランス革命に巻き込まれ、最終的に処刑されました。
夫であるルイ16世が数ヶ月前に処刑されており、さらに息子のルイ17世は虐待され、10歳で命を落としたということも知られていますね。
「露と消える」を使った例文2
「ジャンヌダルクは火あぶりとなり、刑場の露と消えた」
ジャンヌダルクはフランスを勝利に導いた乙女であり、オルレアンの乙女と呼ばれることもあります。
もともとは農村の娘でしたが、神の声を聞いたということで軍隊に加わり、フランスを勝利に導きました。
しかしイギリスに捉えられ、異端審問にかけられた後に処刑された女性です。
その後裁判の見直しが行われ、彼女の無罪が宣言されました。
20歳にも満たない年齢で処刑された彼女は、まさに刑場の露と消えた女性として知られています。
「露と消える」の類語や言い換え
ここでは類義語を紹介します。
- 「死ぬ」
- 「死を遂げる」
- 「亡くなる」
「死ぬ」
非常に直接的な表現ではありますが、死ぬという表現こそ、「露と消える」という表現の端的な類義語だといえます。
生物としての活動が止まるという意味であり、医者によって私が宣告されます。
近年では移植などの問題があり、脳死をどのように扱うかということが議論されています。
「死を遂げる」
死を遂げるという言葉は死ぬという意味であり、非業の死を遂げる、不慮の死を遂げる、などという表現で使われることもあります。
非業の死を遂げるという言葉には目的を果たさずに悔いを残したまま死ぬという意味があり、不慮の死を遂げるという表現も同様です。
例えば交通事故などで亡くなった場合、不慮の死を遂げるという言葉が使われる場合もあります。
「亡くなる」
亡くなるという言葉は死ぬという表現の婉曲的な言い回しです。
ニュースなどでは死ぬという表現ではなく、亡くなるという表現の方が多く用いられます。
「露と消える」という表現は非常に詩的な言い回しですので、誰に対しても亡くなった人に対して使われる言葉ではありません。
特に女性に対して用いられることが多い単語だとも言えるでしょう。