「並び称される」とは?意味や類語!表現の使い方
「並び称される」は、特に難しい言葉ではありませんが、使い方を間違えないように注意したい言葉です。
目次
- 「並び称される」とは?
- 「並び称される」の表現の使い方
- 「並び称される」を使った例文と意味を解釈
- 「並び称される」の類語や言い換え
- 悪い意味での「並び称される」となる言葉は?
「並び称される」とは?
「並び称される」とは、ある対象と同等の存在だと表現する為に使います。
「このブランドは、あの高級ブランドと並び称されるほど有名だ」といったような使い方になり、それほどの存在だという意味合いを込めて用いる表現です。
よって、同等の存在だと言っても、あまりよくない意味で同等だという場合には使いません。
対象となる存在が著名で、それと同等だと言いたい時に使うと覚えておいてください。
- 「並び称される」の読み方
「並び称される」の読み方
「並び称される」は、「ならびしょうされる」と読んでください。
対象と肩を並べて称して(名乗らせて)もらえるほどと解釈すると、意味が分かりやすいでしょう。
「並んで称される」(ならんでしょうされる)と使われることもあり、こちらは正しい表現ではないながら、間違いとも言えない為、「並び称される」と同じ意味で普通に使われています(国語的にはあまり関心しませんが、誤用とまでもいかない為、扱いが難しいところです)。
「並び称される」の表現の使い方
「並び称される」と使う時には、その対象の存在だけでなく、そう使う存在もまた、とても優れているという意味になります。
世間的な評価やブランドイメージなどだけでなく、「あの高級スポーツカーと並び称される性能があると評判の車らしい」といった形でも使うことができます。
何か一点でも、対象の存在に近しい評価や評判があれば、使うことが言葉できる言葉だと解釈してください。
ただし、そのように使った人がそう思っている(個人的にそう評価している)だけという場合も少なくなく、本当にそうだとは限らないという点も合わせて覚えておきましょう。
その真偽は、使った人によって大きく左右されるということです。
「並び称される」を使った例文と意味を解釈
「並び称される」を使った例文と、その意味の解釈です。
悪い意味では使わない言葉だと分かると、どのような形で使われても解釈は簡単です。
- 「並び称される」を使った例文1
- 「並び称される」を使った例文2
「並び称される」を使った例文1
「努力の甲斐あって、当社の製品もやっとあの企業の製品と並び称されるまでになった」
目標としていた優れている企業の製品と同等だとまで言われるようになったと、喜んで使っている例になります。
世間的な評価として並び称されると言われるようになったのであれば、素直にそうだと捉えていいでしょう。
「並び称される」を使った例文2
「この時計は値段の割には、世界の一流メーカーと並び称されるほどの性能らしい」
時計は難しいもので、その歴史やブランドイメージだけでなく、実用性や正確さ、更には価格といった色々な点から評価されます。
世界三大時計と言われる3つのメーカーがありますが、必ずしもそれらのメーカーの時計がいいという訳でもなく、自分の用途に合っているものが一番です。
一流メーカー品は、見た目から豪華な物が多いですが、こと性能だけに限れば、それと並び称されてもおかしくない時計が数多く存在しています。
「並び称される」の類語や言い換え
「並び称される」と似た意味で使える言葉や表現です。
これらもいい意味だけで使う言葉や表現となっています。
- 「名を競う」【なをきそう】
- 「甲乙付け難い」【こうおつつけがたい】
「名を競う」【なをきそう】
「あの製品と名を競うまでになった」のように、「並び称される」と同様に使える表現です。
このように使うからには、対象の存在も相当であることが条件です。
「甲乙付け難い」【こうおつつけがたい】
その2つがほぼ同等で、順位付けができないという場合に使う表現です。
「甲」が一番、「乙」が二番という使い方をされますが、どちらが一番、二番と決めることができないほど差のない評価だというという意味で使います。
「我が企業は、あの大企業と甲乙付け難いレベルまで成長するのが目標だ」などと用いられる言葉です。
悪い意味での「並び称される」となる言葉は?
悪い意味で、どちらも似たようなものと使う為の「五十歩百歩」(ごじゅっぽひゃっぽ)という言葉があります。
この言葉の語源は、火事を見掛けた際に、五十歩逃げた人と百歩逃げたではどちらも(逃げたことには変わらないので)似たようなものだという解釈からで、「これらの製品は性能的に五十歩百歩だな」のように用いられ、どちらも大した違いはないという意味になります。
「並び称される」は、必ずいい意味でしか使わないと覚えておけば、使い方を間違えることはなくなります。
悪い意味の場合は、上の「五十歩百歩」を使ってください。