「読んで字の如く」とは?意味や類語!表現の使い方
「読んで字の如く」という表現は、基本的な意味の他に、多少拡大解釈して使うことができます。
目次
- 「読んで字の如く」とは?
- 「読んで字の如く」の表現の使い方
- 「読んで字の如く」を分解して解釈
- 「読んで字の如く」を使った例文と意味を解釈
- 「読んで字の如く」の類語や言い換え
「読んで字の如く」とは?
「読んで字の如く」とは、見た通りのままという意味の言葉です。
「ファストフードとは、読んで字の如く、素早く済ませることができる食事のことだ」といった使い方になります。
また、「読んで」とは言いますが、文字を見た場合だけでなく、「聞いた」場合にも使える言葉で、「それは本当?」「うん、読んで字の如く」のように、文字以外にも「その通りだ」という解釈で用いることができます。
- 「読んで字の如く」の読み方
「読んで字の如く」の読み方
「読んで字の如く」は、「よんでじのごとく」と発音します。
日本語の文法的には、「読んだ字の如く」の方が合っているような気がしてしまいますが、そちらは誤用なので注意してください。
「読んで字の如く」の中で使われている「で」は、仮定を表現する接続詞で、「読んだなら、その字の通りだ」という解釈になります(先のように、聞いた場合にも使えます)。
この「読んで字の如く」という形で1つの慣用句だと覚えてしまいましょう。
「読んで字の如く」の表現の使い方
「読んで字の如く」は、見聞きした「そのまま」だという意味で使ってください。
「白夜とは読んで字の如く、空が白く見える夜を指す」と使った時には、「白夜」という漢字のまま解釈すればいいという意味になり、上で挙げた「ファストフード」もそのいい例です。
「読んで字の如く」を分解して解釈
「読んで字の如く」を2つに分けて、詳しく解釈していきます。
「読んで」については、上の説明の通りです。
- 「読んで」
- 「字の如く」
「読んで」
前述の通り、「読んだなら」と解釈する仮定形の表現です。
ただし、この解釈は「読んで字の如く」のような決まった形で用いられる場合の話で、「それを読んで」などと日常的に使う時には、「読んで欲しい」という意味だと普通に解釈してください。
「字の如く」
「如く」は、「そのような様子」という意味で用いる表現です。
よって、「字の如く」は「字の様子」となり、その字が表現しているままだという解釈になります。
「如く」はその他にも、「烈火の如く」(盛んに燃え盛る様子)、「疾風の如く」(風のように素早い様子)などの形でもよく使われる言葉です。
「読んで字の如く」を使った例文と意味を解釈
「読んで字の如く」を使った例文と、その意味の解釈です。
文字が絡まない会話中でも使える表現だと分かると、使い勝手が広くなるでしょう。
- 「読んで字の如く」を使った例文1
- 「読んで字の如く」を使った例文2
「読んで字の如く」を使った例文1
「卒論は読んで字の如く、卒業論文のことに決まっている」
この「卒論」程度であればすぐに分かりますが、最近では簡単には何のことだか分からない略語も多いです。
特に若者言葉と呼ばれる数々の言葉は、「読んで字の如く」とはいかないことがほとんどかも知れません。
「読んで字の如く」を使った例文2
「さっきの話の内容は、読んで字の如く理解して構わない」
話したままの内容で理解して欲しいと使っている例文です。
このような使い方もよくされる言葉なので、この言葉の解釈には、「読んで」は「見聞きした」と置き換えるのが一番です。
「読んで字の如く」の類語や言い換え
「読んで字の如く」と似た意味で使うことができる言葉や表現です。
これらにも「そのまま」という意味が含まれています。
- 「額面通り」【がくめんとおり】
- 「掛け値なしに」【かけねなしに】
「額面通り」【がくめんとおり】
この言葉は、「その金額のまま」という意味の他に、見聞きした内容の通りという解釈でも使うことができます。
「あの人の言葉は額面通りに捉えてはいけない」と使うと、その人の言ったことは素直にそのまま受け取ってはいけないという意味になります。
「掛け値なしに」【かけねなしに】
「そのままで」という意味で使う言葉です。
「あの選手は掛け値なしに一流だ」といったような使い方になり、こちらも「読んで字の如く」と似た意味で使える表現です。
「読んで字の如く」は、「そのまま」という意味だと考えればいいでしょう。
文字だけが対象ではないという点も合わせて覚えておきましょう。