「否定から入る」とは?意味や使い方!例文や解釈
「あの人はいつも否定から入る」と陰口を耳にすることがあります。
「否定から入る」とはどの様な意味なのか、具体例や使い方などを紹介します。
目次
- 「否定から入る」とは?
- 「否定から入る」の表現の使い方
- 「否定から入る」の類語や類似表現や似た言葉
- 「否定から入る」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「否定から入る」の反対語
- 「否定から入る」の英語と解釈
「否定から入る」とは?
「否定から入る」の意味や概要を紹介します。
- 「否定から入る」の読み方
- 「否定から入る」の意味
- 「否定から入る」の語源や由来
- 「否定から入る心理」
- 「否定から入る」と「否定する」の違い
「否定から入る」の読み方
「否定から入る」は「ひていからはいる」と読みます。
読み方は難しくはないのですが、書く時に「否」を「非」と間違わない様にしましょう。
「否定から入る」の意味
「否定から入る」の意味は、「人が言ったことに対して返す言葉が、必ず否定形から始まること」です。
具体的には誰から「○○だよね」と言った時に「でもさ・・」「いや、それはさぁ・・」から言い始めることを言います。
本人が意識していることもあれば、全く意味なくただ口癖として「いや」「逆に」などと言ってしまうこともあり、内容的には否定になっていないこともあります。
いずれにしても折角楽しく話をしている相手がイラッとしてしまう行為です。
「否定から入る」の語源や由来
「否定から入る」はネットで使われる様になり一般的に広まった表現と言われています。
「否定から」は「否定形の言葉から」の略で「入る」は「話に入る」の略です。
SNSやツィッターなどで「何でも否定から入る人がウザい」という内容の書き込みが増えたことで一般的にも知られる様になりました。
「否定から入る心理」
誰が何を言って否定の言葉で返してしまう人の心理として「承認欲求」があります。
自分は他の人よりも優れているということを主張したくて、誰かが話した時にそれよりも自分の主張の方を目立たそうとしてしまうのです。
特に相手に対して敵対心などはありませんが「私の方がよく知っている」ということを周囲にアピールしたくて「否定から入る」話し方をするのです。
「否定から入る」と「否定する」の違い
「否定から入る」というと「否定する」という意味なのかと思いますが、この2つは全く違います。
意味の章で説明しましたが、「否定から入る」のは承認欲求により口癖になっていることが多く、人が言ったことを100%否定することではありません。
「○○の映画って感動するよね」と言った時に「いやでも、あの俳優が・・」と「否定から入る」場合、その映画が良いということは認めているのです。
「否定から入る」場合は、相手の言ったことに対して自分の方が感性は豊かなことや詳細を知っていることをアピールしたかったり、何かに対してウンチクしたい時に使うのです。
「否定から入る」の表現の使い方
「否定から入る」の使い方のポイントを紹介します。
- 人に対して使う
- 否定形のバリエーション
- さりげなく人に注意する時に使う
人に対して使う
「否定から入る」は人の言ったことに対して使われます。
本人は否定していることに気付いていないからです。
否定形のバリエーション
「いや」「でも」の他に「そうかな?」「そお?」と疑問を投げかけたり「っていうか」と言い換えようとしたりするのも「否定から入る」言い方になります。
さりげなく人に注意する時に使う
「否定から入る」話し方をする相手に対して、さりげなく「その言い方は相手を不快にさせているよ」という忠告をする時に「いつも否定形から入るよね」と言います。
その後は言わなくても意味が伝わります。
「否定から入る」の類語や類似表現や似た言葉
「否定から入る」の類語は以下の通りです。
- 「逆接で始まる」【ぎゃくせつではじまる】
- 「でもだってが多い」【でもだってがおおい】
- 「天邪鬼」【あまのじゃく】
「逆接で始まる」【ぎゃくせつではじまる】
「否定から入る」ということは「でも」「だって」「しかし」という「逆接の言葉から始まること」を言います。
最も分り易く言い替えた表現です。
「でもだってが多い」【でもだってがおおい】
「でも」「だって」などの否定や言い訳の言葉をまとめて「でもだって」と言うこともあります。
ビジネスで上司が若い部下に対して注意する時に使われます。
「天邪鬼」【あまのじゃく】
意味は「わざと人と逆のことを言ったりしたりする人のこと」です。
天邪鬼は昔話に出てくる小鬼のことで、人が思っていることと逆のことをして喜ぶ性格でした。
このことからひねくれて人が望んていることと逆のことを言う性格の人のことを「あまのじゃく」と言う様になったのです。
「否定から入る」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「否定から入る」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「否定から入る」を使った例文1
- 「否定から入る」を使った例文2
「否定から入る」を使った例文1
「彼女はいつも否定から入るので話し相手がいなくなった」
相手が好意を持って色々と話し掛けてきているのに、何か言われるとすぐに「でも〇〇じゃない?」などと否定する言葉で返す人がいます。
段々と相手が嫌な気持ちになり、最終的に話し相手がいなくなり孤立してしまったことを表しています。
「否定から入る」を使った例文2
「君はいつも否定から入るけど嫌だという訳ではないんだね」
何かの話題をしていて「いやそれは〇〇でしょ」「そうかな、〇〇だと思うけどな」などと言うけれども、最終的にはこちらの意見に従って行動している人に対して使われます。
単に自分の知識をひけらかしたいだけ、自分が目立ちたいだけという心理を読まれていることを表します。
「否定から入る」の反対語
「否定から入る」の反対語を紹介します。
- 「色良い返事」【いろよいへんじ】
- 「手応えがある」【てごたえがある】
「色良い返事」【いろよいへんじ】
「自分が言ったことに対する期待していた通りの内容の返事のこと」です。
「その通りだよね」「もちろんだよ」など、最初から好感触の返事が来る時に使います。
「手応えがある」【てごたえがある】
「人やものに対して好感触があること」という意味です。
自分が働きかけた時に肯定的な言動をしたり、良いタイミングになっている時に使われます。
「否定から入る」の英語と解釈
“She is a person of negative Nellie.”
「彼女は否定的な人だ」になります。
“neggative Nellie”は「否定的な人」という慣用句です。
「否定から入る」は、「人が言ったことに対して返す言葉が、必ず否定形から始まること」です。
相手に反発しているのではないのですが、つい注目されたい、自分の方が優位になりたいと思う気持ちが言動に表れてしまっています。
人に対して使う時には忠告の意味がありますので、相手の性格を見極めましょう。