「機運を醸成する」とは？意味や使い方！例文や解釈

「機運を醸成する」とは?

「機運を醸成する」の意味や語源などについて紹介します。

• 「機運を醸成する」の読み方
• 「機運を醸成する」の意味
• 「機運を醸成する」の語源や由来
• 「機運を醸成する」と「気運を醸成する」の違い

「機運を醸成する」の読み方

「機運を醸成する」は「きうんをじょうせいする」と読みます。

「醸成」という漢字は難しいの覚えておきましょう。

「機運を醸成する」の意味

「機運を醸成する」の意味は「行動を起こすのに良いタイミングやチャンスを得られる様に、少しずつ状況を作り上げていくこと」です。

やりたいことや目標があった時にはすぐにでも行動したいものですが、一人ではどうにもならないことが多いものです。

自分だけ頑張っても時期が悪くて申し込み期間外だったり、認知度が低くて周囲が興味を持ってくれないこともあります。

その様な時に、いつから行動が開始できるのか、準備しておくものは何か、周囲の人が興味を持って賛同してくれる様にするにはどうするかなどを考えて、少しずつ行動をしていくことが大切です。

個人や集団がとある目標を達成する為に、少しずつ準備をして軌道に乗せていく時の表現です。

「機運を醸成する」の語源や由来

「機運を醸成する」は「機運・を(助詞)・醸成・する」という言葉から成り立っています。

「機運」は「時のめぐりあわせ」「行動をするべき時期」という意味があります。

「醸成」の元々の意味は「大豆や米などを発酵させて醤油や味噌など製造すること」です。

発酵食品を製造するにはじっくりと長い時間をかけて菌を発酵させていく必要があります。

このことから「目的の為にある状態を少しずつ作り出すこと」という意味で使われる様になりました。

「醸成」と言う時にはすぐに出来上がるものではなく、じっくりと時間をかけて仕上げていくことを表します。

これらの言葉が組み合わさり「行動を起こすべき時期や状況作りを少しずつ作り上げること」として使われる様になったのです。

「機運を醸成する」と「気運を醸成する」の違い

「機運を醸成する」と全く同じ読み方をする言葉に「気運を醸成する」があります。

この2つはよく混同されて使われていることがあるのですが、意味が違います。

「機運」とは、「その時のタイミングやチャンス、良いめぐりあわせ」という意味があります。

「機運を醸成する」は、「少しずつベストなタイミングやチャンスを作り上げていくこと」ということになります。

「気運」とは、「雰囲気やものごとの流れ」という意味があります。

「気運を醸成する」は、「少しずつ良い雰囲気を作り上げていくこと」ということになります。

どちらが間違っているというのではなく、単に「機運」か「気運」かという違いで「醸成する」という言葉はどちらにも使えます。

人によっては「機運醸成」「気運醸成」と四字熟語で使う人もいます。

「機運を醸成する」の表現の使い方

「機運を醸成する」の使い方には以下のポイントがあります。

• 時間と努力が必要な時
• まだ実行されていない時
• 文章やスピーチで使う

時間と努力が必要な時

語源の章で紹介しましたが、「醸成」はじっくりと時間をかけて造り出すことを意味しています。

すぐに状況が整ったり、待っていればそのタイミングが訪れる様なことには使われません。

個人、或いは組織で何らかの行動をしながら少しずつ状況を確立していく時に使います。

まだ実行されていない時

「機運を醸成する」は、現在或いはこれから自分達で行動を起こしていくもので、現在形で使う時にはまだ実行されていない目標の時に使います。

既に手を付けて色々と改善を加えているものごとには使いません。

文章やスピーチで使う

日常会話で「機運を醸成する」と言ってもピンと来ない人が多くなります。

この言葉は漢字で見た方が意味は通じ易く、会話向けではありません。

文章を書く時やスピーチの時など、改まった場所で使う様にしましょう。

「機運を醸成する」の類語や類似表現や似た言葉

「機運を醸成する」の類語を紹介します。

• 「盛り上げる」【もりあげる】
• 「活気付ける」【かっきづける】
• 「雰囲気作りをする」【ふんいきづくりをする】

「盛り上げる」【もりあげる】

「勢いや雰囲気などを高めること」の意味です。

こちらの場合は飲み会などで一気に賑やかな雰囲気になることで、じっくりと時間をかけるのではなく瞬間的なことも含まれます。

「活気付ける」【かっきづける】

「人や社会に対して働きかけて勢いよくすること」という意味です。

さびれた商店街などでスタンプラリーを行ったり、インターネットで情報を広めるなどして商売を盛んにする時に使われます。

「雰囲気作りをする」【ふんいきづくりをする】

「その場で感じられる空気を良くすること」です。

特に良し悪しの表現がなくても「雰囲気作り」は「良い雰囲気」を表します。

「機運を醸成する」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「機運を醸成する」を使った例文を紹介します。

• 「機運を醸成する」を使った例文1
• 「機運を醸成する」を使った例文2

「機運を醸成する」を使った例文1

「新商品の発表に向けて機運を醸成していきたい」

新商品を発表するには、市場やトレンドなどが重要になります。

ベストなタイミングで発表してこそ注目されて売り上げが伸びることになるからです。

社員が一丸となって分析を始めて、発表するのにベストな時期を作り上げていくことを表しています。

「機運を醸成する」を使った例文2

「組織改編をするには機運を醸成する必要がある」

会社で組織改編をするという意向があっても、社内や業務に混乱が起きる可能性があるので急にはできません。

人事や組織図などを見直して少しずつ状況を整えていく必要があるという意味です。

「機運を醸成する」の反対語

「機運を醸成する」の反対語は以下の通りです。

• 「衰退する」【すいたいする】
• 「下火になる」【したびになる】

「衰退する」【すいたいする】

「勢いや力が弱まっていくこと」という意味です。

実際に目で見える状況に対して使われます。

「下火になる」【したびになる】

「盛んだったものごとが段々と衰えていくこと」という意味です。

元々は火事で火の勢いが弱まることを意味していました。

「機運を醸成する」の英語と解釈

“We should figure out the best timing on this matter.”

「このことに関しては機運を醸成するべきだ」になります。

“figure out”で「見計らう=醸成する」という意味になります。