「鉄の雨」とは?意味や類語・使われている歌についても解説!
終戦から70年以上が経つ現在となっても、当時の状況を語る言葉が廃れることはありません。
目次
- 「鉄の雨」とは?
- 「鉄の雨」の概要
- 「鉄の雨」の類語
- 「鉄の雨」の表現が出てくる歌
「鉄の雨」とは?
この「鉄の雨」とは、まるで雨のように降り注ぐミサイルや爆弾のことを指して使う言葉です。
単にそのような状況に対して使うことと、そのような状況が毎日のように続いた沖縄戦の激しさを物語る為に用いられる言葉となっています。
沖縄戦そのものを「鉄の雨」と表現することも少なくなく、その様子が描かれた戦争映画や小説の中では、度々使われている表現です。
「鉄の雨」の概要
先の沖縄戦で、雨のように降り注ぐミサイルや爆弾が鉄でできていたことから、この「鉄の雨」という言葉が生まれました。
当時のことを「毎日鉄の雨が降っていた」などと語る人も多く、他の地域での爆撃に対しても使われる言葉です。
日本では1945年以降に戦争は起こっていませんが、近年に内戦があったり、侵略戦争を受けた国の人たちが、この「鉄の雨」と使うことがあります。
それだけ激しい(まるで雨のような)爆撃があったという意味だと解釈してください。
「鉄の雨」の類語
「鉄の雨」のように、爆撃や攻撃の表現として使われる言葉です。
この「鉄の雨」は沖縄戦から生まれた(日本で作られた)言葉ですが、1つ目は英語が元となっています。
- 「絨毯爆撃」(じゅうたんばくげき)
- 「集中砲火」(しゅうちゅうほうか)
「絨毯爆撃」(じゅうたんばくげき)
まるで絨毯が敷かれるように、特定の地域をくまなく爆撃することです。
英語の“carpet bombing”という表現がそのまま訳された言葉です。
「この地域一帯に絨毯爆撃を受けた」のように用いられます。
「集中砲火」(しゅうちゅうほうか)
1つの的に対して、集中的に攻撃することです。
またはされることで、戦争などの軍事行為以外にも使われる表現なのが特徴です。
「あの大臣は野党から質問の集中砲火を浴びることになった」といったような使い方は、日常でもよく見聞きします。
「鉄の雨」の表現が出てくる歌
沖縄と言えば、「さとうきび」が有名です。
そのさとうきびの畑から、沖縄のことを歌っていると分かる「さとうきび畑のうた」(U-DOU&PLATY)や、「さとうきび畑」(森山良子、他)などの曲中に、沖縄戦に関して「鉄の雨」という表現が使われています。
特に後者は、最近でもよく耳にする歌で、この歌で「鉄の雨」という表現を初めて聞いたという若い人も多いでしょう。
戦時中の悲惨な状況を物語る言葉の中でも、この「鉄の雨」は、元となった沖縄戦だけでなく、現在でも色々な戦争の様子に対して使われることがあるほど有名な表現となっています。