「そこはかとなく」とは?意味や類語・英語での表現の使い方!
「そこはかとなく」という表現を聞いたことがあるでしょうか。
少々かしこまった場所で使われる表現ですので、聞いたことがあるという人もいるかもしれません。
それならば、「そこはかとなく」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。
ここでは、「そこはかとなく」という表現について紹介します。
目次
- 「そこはかとなく」とは?意味
- 「そこはかとなく」の表現の使い方・注意点
- 「そこはかとなく」の意味の英語
- 「そこはかとなく」の類語や言い換え
- 「そこはかとなく」を使った例文と意味を解釈
「そこはかとなく」とは?意味
「そこはかとなく」という表現はク活用の形容詞である「そこはかとなし」という表現の連用形になります。
形容詞「そこはかとない」という形が口語としてよく使われており、これは所在や理由などは詳細は、はっきりしないことだが、なんとなくそう感じられる様子、どこがどうということでは無い、とりとめもない、という意味になります。
また、際限がない、無限である、などという意味もあり、これは平家物語でも使われる表現になります。
一般的には、理由がはっきりしないけれど全体的に感じられるという意味で使われ、例えばそこはかとない懐かしさがある、などといった使われ方があります。
「そこはかとなく」の表現の使い方・注意点
「そこはかとなく」という表現はどこかしら、どことなく、という意味で使われます。
曖昧な、なんとなくハッキリしない、という意味になり、この言葉は平安時代から使われていた表現だと考えられます。
ただし、先ほども述べた通り、際限がないなどという意味合いで使われる事はあまりありません。
「そこはかとなく」の意味の英語
「そこはかとなく」という表現を英語にすると“somehow”や“for some reason”という表現が適切です。
例えば、「そこはかとなく惨めな気持ちだった」というのであれば“I had a vague feeling of misery.”になります。
「そこはかとなく」の類語や言い換え
ここでは、「そこはかとなく」という表現の類義語を紹介します。
- 「どことなく」
- 「ぼんやりした」
「どことなく」
どことなく、というのははっきりこうだと説明できないけれどその雰囲気や印象などからそう感じる様子、という意味を持ちます。
なんとなく、という意味もあり、漢字で書くと「何処と無く」になります。
「ぼんやりした」
ぼんやりした、というのははっきりとはしないがある性質が感じられる、うっすらとした、という意味になります。
サ行変格活用「ぼんやりする」の連用形「ぼんやりし」に、過去、完了、存続、確認の助動詞である「た」がついた形になります。
「そこはかとなく」を使った例文と意味を解釈
ここでは例文を紹介します。
- 「そこはかとなく」を使った例文1
- 「そこはかとなく」を使った例文2
「そこはかとなく」を使った例文1
「待合室にはそこはかとなく良い香りが漂っていた」
会社の事務所などを訪れると、どことなく良い香りが漂っている、それが何なのかわからないけれど良い香りがする、ということがありますよね。
例えば、どこかに行けてある百合の花からとても良い香りがする、などという事はあるものです。
香りが強すぎる花は敬遠されてしまうことがありますが、このように良い気分にさせてくれる花の場合は花瓶などで飾られている場合があります。
「そこはかとなく」を使った例文2
「この本を読むと、そこはかとなく悲しい気持ちがする」
本を読んだり映画を見たりすると、感情移入をして悲しくなったり嬉しくなったり、ということがありますよね。
場合によっては別に悲しい終わり方でもないのになんだかとても悲しい気持ちになる、ということもあるのではないでしょうか。
そのような場合はまさに「そこはかとなく」悲しい気持ちがする、という表現が使えます。
「そこはかとなく」、という表現はあまりカジュアルな場面で使われる表現ではありません。
しかし、曖昧な場合に使われることがありますので、ぜひ知っておきましょう。