「然とした」とは?意味や使い方!例文や解釈
「然とした」とは、「まるで〜のような様子(態度)であること」です。
「然とした」の「意味・語源や漢字・読み方・使い方・類語(シソーラス)や言い換え・例文と解釈・反対語・英語と解釈」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「然とした」とは?
- 「然とした」の表現の使い方
- 「然とした」の類語や類似表現や言い換え
- 「然とした」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「然とした」の反対語
- 「然とした」の英語と解釈
「然とした」とは?
「〜然とした」という言葉は、「まるで〜のような様子(態度)であること」や「いかにも〜のような様子(雰囲気)があること」を意味しています。
「〜然とした」というのは、例えば「学者然とした・父親然とした・淑女然とした」などの形で用いますが、「まるでいかにも学者(父親・淑女)のような様子・態度がある」といった意味合いで解釈することができます。
「〜然とした」は、実際にはどうであるか分からないが、外見・態度(振る舞い)・様子・雰囲気から「まるで(いかにも)〜のような様子・態度である」や「まるで〜であるかのように見える」ということを意味しているのです。
- 「然とした」の語源や漢字
- 「然とした」の読み方
「然とした」の語源や漢字
「〜然とした」の語源は、「然」という漢字の意味・成り立ちから解釈していくことができます。
「〜然とした」という言葉の「然」は、前の言葉に続くことで「様子・状態」の意味を表す「助字」として機能しています。
「然」という漢字は、「そのとおり」や「〜のようである」「しかりと認める」「しこうして」「しかるに」「しかも」などの意味があり、「〜然とした」の意味は「まるで〜のような様子・雰囲気・状態である」ということになります。
「然」の漢字の成り立ちは、「切った肉の象形」と「耳を立てた犬の象形」と「燃え立つ炎の象形」を組み合わせた会意文字にあり、供犠としての犬の肉を火で焼くが原義になっています。
「焼く」の意味から、同音異義で「そのとおり・〜のようである・しかり」などの意味が派生したと考えられています。
「然とした」の読み方
「〜然とした」の読み方は、「〜ぜんとした」になります。
例えば、「淑女然とした」であれば、「しゅくじょぜんとした」と読みます。
「然とした」の表現の使い方
「〜然とした」の表現の使い方は、「外見・態度・雰囲気・振る舞いなどから、まるでいかにも〜のようであると認識できた場合」に使うという使い方になります。
例えば、その態度や話し方がまるで医者のように見えたのであれば、「医者然とした男性から、健康状況について幾つかの簡単な質問を受けました」などの文章で使用することができます。
また、その雰囲気や態度(振る舞い)が母親のように感じられたのであれば、「母親然とした世話焼きの女性はなぜか苦手なのです」といった文章で使うことができます。
様子や雰囲気、態度などが「ある職業・役割・身分・関係性の本質や本性をとらえているように感じる時」に、「〜然とした」という表現を使うことができるのです。
「然とした」の類語や類似表現や言い換え
「然とした」の類語・類似表現・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。
- 「〜の本質を捉えている」
- 「〜と似た雰囲気がある」
- 「まるで〜のように振る舞う」
「〜の本質を捉えている」
「然とした」の類語・言い換えとして、「〜の本質を捉えている」があります。
「〜然とした」という言葉は、外見や態度、振る舞い、話し方から「まるで〜のように感じられること」を意味していますから、「紳士然とした人・淑女然とした人」には「紳士淑女の本質を捉えた要素があること」になります。
その意味から、「然とした」と良く似た意味合いを持つ類語(シソーラス)として、「〜の本質を捉えている」を指摘できます。
「〜と似た雰囲気がある」
「然とした」の類似表現・言い換えとして、「〜と似た雰囲気がある」があります。
「〜然とした」という言葉の意味は、「まるでいかにも〜であるかのような似た雰囲気・様子があること」になります。
その意味から、「然とした」の言葉は、「〜と似た雰囲気がある」という言葉に言い換えることができるのです。
「まるで〜のように振る舞う」
「然とした」の類語・言い換えとして、「まるで〜のように振る舞う」があります。
「〜然とした」という言葉は、「相手がまるで警察官のように振る舞っていて、本物の警察官のように見える時」に、「警察官然とした」という言い方をすることができます。
その意味合いから、「然とした」とほとんど同じ意味を持つ類語(シソーラス)として、「まるで〜のように振る舞う」を上げることができます。
「然とした」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「然とした」を使った例文・短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「然とした」を使った例文1
- 「然とした」を使った例文2
「然とした」を使った例文1
「貴族然とした優雅な振る舞いに、しばらく見とれてしまいました」
この「然とした」を使った例文は、「まるでいかにも貴族であるかのような優雅な落ち着いた振る舞いに、しばらく見とれてしまった」ということを意味しています。
「然とした」を使った例文2
「好々爺然としたその男性の構えない雰囲気が、周囲の人たちの緊張を和らげました」
この「然とした」を使った例文は、「いかにも性格が良い(世俗の欲得に執着しない)お爺さんといった感じの男性の構えない雰囲気が、周囲の人たちの緊張を和らげた」ということを意味しています。
「然とした」の反対語
「然とした」の反対語を紹介して、その意味を解説していきます。
- 「然としていない」
「然としていない」
「〜然とした」の反対語は、「〜然としていない」になります。
「〜然とした」は「まるでいかにも〜のような様子・雰囲気である」を意味していますが、「〜然としていない」はそれとは反対に「まったく〜のような様子・感じがないこと」を意味しています。
例えば、「教師然とした」の反対語は「教師然としていない」になり、「母親然とした」の反対語は「母親然としていない」になります。
「教師然とした」は「まるでいかにも教師のような態度・様子をしている」を意味しますが、「教師然としていない」は「まったく教師らしい態度・雰囲気をしていない」を意味しています。
「母親然としていない」も「まったく母親らしい様子・雰囲気が感じられないこと」を意味していて、「母親然とした」の反対語になっています。
「然とした」の英語と解釈
「〜然とした」という言葉は、“as if〜”(まるで〜のような)や“like〜、just like〜”(〜のように)、“as though〜”(まるで〜のように)などの英語で表現することができます。
- “He acts as if he were a gentleman.”
“He acts as if he were a gentleman.”
この「〜然とした」を使った英語の例文は、「彼は紳士然として振る舞う」を意味しています。
同じ意味の英語の例文として、“He acts like a gentleman.”も上げられます。
「然とした」という言葉について徹底的に解説しましたが、「〜然とした」には「まるで〜のような様子(態度)であること」などの意味があります。
「然とした」の類語(シソーラス)・言い換えとしては、「〜の本質を捉えている」「〜と似た雰囲気がある」「まるで〜のように振る舞う」などがあります。
「然とした」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。