「あらんことを」とは?意味や表現の使い方!
皆さんは、「あらんことを」という言葉をご存知でしょうか?
この表現は、普段の生活の中での会話ではあまり使うことがありませんし、仕事をしている中でも耳にすることがないでしょう。
そこで、この「あらんことを」について見て行きたいと思います。
目次
- 「あらんことを」とは?意味
- 「あらんことを」の表現の使い方
- 「あらんことを」を使った言葉と意味を解釈
- 「あらんことを」を使った例文と意味を解釈
- 「神の御加護があらんことを」の英語と意味を解釈
「あらんことを」とは?意味
「あらんことを」というフレーズを耳にすると、キリスト教会で聞くことがあるでしょうが、昔の言葉で今の口語体で解釈すると、「ありますように」という意味になります。
「あらんことを」の「ん」は「む」という助詞が変化したもので、昔の表現で今では、このような発音をすることはありません。
「あらんことを」の表現の使い方
「あらんことを」を使う場面としては、神に通じる神職者が信徒に向かって言う言葉の中で使うことになるでしょう。
「神のご加護があらんことを」と信徒に向かって言うのですが、現代社会でも実際に使われるかどうか、カトリック教会の信徒でなければ分からないことでしょう。
よく映画やテレビの中ドラマの中で耳にするセリフですが、何れにしても欧米社会での言葉として用いられるイメージがあります。
「あらんことを」を使った言葉と意味を解釈
では、「あらんことを」を含んだ言葉の意味を解釈していくことにします。
- 「天地の祝福があらんことを」
- 「幸あらんことを祈る」
「天地の祝福があらんことを」
「天地の祝福があらんことを」とは、「自然の恵みがありますように」という意味で理解することができるでしょう。
「天地」=「神様」という解釈もできますし、「天地」=「自然」という理解もできると思うのですが、「天からの恵み」が「神の恵み」でもあり、「大いなる愛」というようなニュアンスが含まれています。
「幸あらんことを祈る」
「幸あらんことを祈る」とは、「幸福があなたに訪れますように祈っています」という意味になります。
ここでは言葉として出てきていませんが、「神様からの愛の力で幸福になれるように祈っています」という解釈もできるかもしれません。
「幸(さち)」も単なる幸福ではなく、「神様の慈悲と愛」が含まれているはずです。
「あらんことを」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「あらんことを」を使った例文を見て行くことにしましょう。
- 「あらんことを」を使った例文1
- 「あらんことを」を使った例文2
「あらんことを」を使った例文1
「神父様、私の犯した罪をどうかお許しください。神のご加護あらんことを」
このようなセリフはカトリック教会に行くと、よくある光景でしょう。
映画のワンシーンでも出てきますが、罪を犯した人が、神父さんの前でそのことを告白して神に懺悔するシーンです。
実際には、告白する本人と神父さんの2人だけのやりとりになるので、このような光景を見ることがないかもしれません。
「あらんことを」を使った例文2
「あなた方、2人に幸福があらんことを祈る」
結婚して新たな門出に贈る言葉として言うセリフでしょう。
結婚式でも出てきそうな感じがしますが、友人のスピーチではまず聞くことがないでしょうが、年配の方のトークでは使われることがあるかもしれません。
「神の御加護があらんことを」の英語と意味を解釈
「神の御加護があらんことを」を英語で表現すると、“god bless you”という言葉で訳すことができます。
“bless”とは、「十字を切って祝福する」、「額から胸にかけて十字を切って自らを祝福する」という意味のある言葉で、やはりキリスト教の流れが色濃く出ています。
でも、何となく素敵な言葉です。
現代の会話の言葉としては、めったに使うことや聞く機会が少ない「あらんことを」ですが、意味を調べて行くうちに深い神の愛に包まれた言葉であることが理解できることでしょう。
誰しもが、幸福な人生も送っていきたいと思っているはずですが、そのような姿を見ると、「幸福があらんことを」と思わず言いたくなりそうです。