「罹患者」とは?意味や使い方・「罹患」と「患者」との関係・英語まで解説!
この「罹患者」は、医学用語の1つです。
その為、一般にはあまり見聞きする機会はありませんが、新聞やニュースでたまに使われることがあります。
目次
- 「罹患者」の意味とは?
- 「罹患者」の表現の使い方
- 「罹患者」を使った例文や解釈
- 「罹患者」の英語と解釈
「罹患者」の意味とは?
罹患者とは、何かの病気にかかっていて、その治療が必要だと医師が判断した人のことです。
よって、この言葉で呼ばれる人は、何かの病気の治療中だと解釈していいでしょう。
単に「罹患者」と使うことはあまりなく、特定の病気に対するそれと使う言葉です。
一般では、新聞などで現在の全国のがん罹患者数は、○○万人だという統計が〜」などという形で見掛けることがあり、この場合、現在がんの治療を行っている人の合計です。
- 「罹患者」の読み方
「罹患者」の読み方
「罹患者」は、「りかんしゃ」と読んでください。
「患者」だけだと「かんじゃ」と読む為、「りかんじゃ」と読んでしまいがちですが、最後は濁らずに「しゃ」と発音します。
「罹患」(りかん)は、病気にかかるという意味で使う言葉で、「罹患者」とすると、先の説明のように、病気にかかってその治療中の人という意味になります。
最初の二文字の「罹患」、また同様に、後の「患者」も独立した言葉として別に存在しており、これらの言葉の意味が合わさった言葉だと理解していいでしょう。
「罹患者」の表現の使い方
罹患者は、今その病気にかかっている人を指して使います。
治療中だと書きましたが、医師が治療が必要だと判断していれば、実際には治療を行っていない(本人の意志や希望などから)場合も、この「罹患者」だと表現します。
該当の病気が完治した後は、この言葉では呼びません。
ただし、担当の医師からすると、「患者」であることには変わりません。
それについては以下で詳しく説明します。
- 「罹患者」と「患者」の違い
「罹患者」と「患者」の違い
この「罹患者」と「患者」は、共に何かの病気かかっていて、その治療が必要だと判断されている人のことですが、「患者」の方が意味が広く、病気だけでなく、怪我の場合にも使える言葉です(怪我に対して「罹患者」は使いません)。
そして、上で書いたように、病気が治ってしまえば(医師がそのような判断を下せば)「罹患者」ではなくなりますが、医師から見た場合、引き続き自分の「患者」の1人です。
現在は病気や怪我は治っていても、医師が一度でも診察や治療をしたことのある人に対して使います。
「罹患者」を使った例文や解釈
「罹患者」を使った例文と、その意味の解釈です。
この言葉は医学的な発表や、新聞、テレビなどで使われることが多いですが、間違った使い方をされている場合もあります。
ここでは、そのいい例を挙げてみます。
- 「罹患者」を使った例文1
「罹患者」を使った例文1
「この冬のインフルエンザの罹患者数は、昨年の2倍にもなる予測らしい」
毎年冬場になると、このようなニュースをテレビで聞くことがあります。
「罹患者」とは、現在治療が必要な人のことで、治ってしまえばそこからは外れるので、「インフルエンザに掛かった人」と使いたい時には、「この冬にインフルエンザを罹患した人の数は〜」とするべきですが、この例文ではその意味で使っていると考えられます。
本来の「罹患者」の使い方とは異なりますが、ニュースなどではこのような使い方をされる場合もあると覚えておきましょう(厳密には誤用です)。
「罹患者」の英語と解釈
「罹患者」を英語にすると、“affected individual”となります。
直訳すると、「影響を受ける個人」となりますが、この表現で英語圏では「罹患者」として使っています。
“The number of affected individual is on the decline.”という文章にすると、「罹患者の数は減少している」となります。
罹患者は、現在がその状態(治療が必要)だという意味で使うと覚えておきましょう。
その為、常にその数が変動し、もちろん減少することもあります。