「軒並み」とは?意味や使い方!語源や例文
「軒並み」という言葉ですが、会話でも文章でも使われることがあります。
どのような意味があるのか、読み方、類語、例文などまとめて解説していきます。
それでは一緒に「軒並み」という言葉の理解を深めていきましょう。
目次
- 「軒並み」とは?
- 「軒並み」の言葉の使い方
- 「軒並み」の類語や類似表現や似た言葉
- 「軒並み」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「軒並み」の反対語
- 「軒並み」の英語と解釈
「軒並み」とは?
「軒並み」という言葉の意味は大まかに二つありますので順番に説明していきましょう。
まずは「軒並み」という言葉の通りの意味としては多くの家が軒を並べて続いていることを言います。
軒とは、屋根の下端で、建物の外壁から張り出した部分のことを言います。
軒の役割は風雨、日光をよけることにあります。
軒と庇(ひさし)は同じ意味となります。
もう一つの意味は、隣合っているものすべて、という意味です。
「どれも、これも」と副詞的に使います。
言葉の意味で「軒並み〇〇で」となれば大体こちらの意味で使っていることが多いかと思います。
前後の流れなどで、家並みという意味での「軒並み」なのか副詞的「どれも、これも」の「軒並み」なのか判断するのは比較的簡単ですので間違えることはそれほどないでしょう。
- 「軒並み」の語源や由来
- 「軒並み」の読み方
「軒並み」の語源や由来
「軒並み」という言葉の意味は「どれも、これも」と副詞的に使われます。
この由来というのは、先ほども説明しましたが「軒並み」とは多くの家が軒を並べていること、続いて並んでいる家々ということです。
どの家にも風雨、日光をよける為に軒は同じようにあるでしょう。
そのようなことから転じて「どれも、これも」という意味で使われるようになったのではないでしょうか。
「軒並み」の読み方
「軒並み」と書いて「のきなみ」と読みます。
「軒並み」の言葉の使い方
「軒並み」とは、同じような家がずらっと並んでいる、軒を並べて家が建っている姿のことを言います。
そして言葉の使い方としては「どれも、これも」と副詞的な使い方もします。
会話の中に「軒並み」と出る場合は「どれも、これも」という意味で使われていることの方が多いでしょう。
「軒並み、値上がりした」「軒並み、閉まっている」といったように使います。
ですが「繁華街を軒並みに歩いた」となれば「繁華街をどれもこれも歩いた」とは少し日本語として意味がおかしいかと思います。
この場合の「軒並み」は「繁華街にあるお店の通りを順番に歩いた」「お店があるところに沿って歩いた」といった意味にとった方が自然です。
もともと二通りの意味合いがある言葉ですので、前後の流れからどちらの意味なのかを察することが必要です。
「軒並み」の類語や類似表現や似た言葉
「軒並み」の類語、似た言葉などを集めてみました。
こちらの言葉も「軒並み」と併せて覚えておくといいでしょう。
- 「一様に」【いちように】
- 「大体において」【だいたいにおいて】
- 「どれも、これも」【どれも、これも】
「一様に」【いちように】
「一様に」とはみんな、同じような様子であること、その様子のことを言います。
またありふれていること、普通という意味でも使われます。
例文としては「誰に聞いても、みな一様な返事ばかりで、面白くない」「一様に同じファッションで、個性というものが感じられない」などと使います。
「大体において」【だいたいにおいて】
「大体において」とはほとんど、全体に及んでいるさまを言います。
細かいところは別にしても主要な部分はそうであるといった意味になります。
また、ほぼ、その程度、見当であると、大まかに推し量ることを言います。
例文は「大体において悪い原因はあなたにあるよ」「大体において、おっしゃる通りです」といった感じになります。
「どれも、これも」【どれも、これも】
「軒並み」をシンプルに簡単に言うと「どれも、これも」という言葉で表すことができます。
「軒並み」を訳せば「どれも、これも」と覚えておきますと簡単ですし、忘れませんのでおすすめします。
例文は「どれも、これも、似たデザインだ」「どれも、これも、連載が終わった」となります。
「軒並み」という言葉に換えても使えることがわかります。
「軒並み」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「軒並み」という言葉の意味が理解できましたところで、実際に「軒並み」を使った例文をいくつか紹介します。
併せて意味の解釈もしていますので「軒並み」の使い方のイメージを掴む参考にしてみてください。
- 「軒並み」を使った例文1
- 「軒並み」を使った例文2
「軒並み」を使った例文1
「私たちは軒並みに昇給した」
「軒並み」という言葉は二通りの意味があり、多くの家が軒を並べている、続いて並んでいるすべての家々といったものと、隣り合うものすべて、どれもこれもというものとあります。
この例文に当てはめてみますと「私たちはどれもこれも昇給した」となり、つまり「みんな同じように昇給した」と解釈できるでしょう。
誰か一人だけ抜け出て昇給したのではなく、同じように昇給した、そういう意味になります。
「軒並み」を使った例文2
「探偵が軒並みに聞きまわっても大した成果は得られなかった」
この例文の軒並みは、どれもこれもという意味ではなく、言葉通り、多くの家が軒を並べて続いているところを順番に聞いてまわったということでしょう。
続いて並んでいる家ごとに聞いてまわったけれど、知りたいことはわからなかった、そういう意味になります。
「軒並み」の反対語
「軒並み」という言葉の反対語はあるのでしょうか。
意味合いから見ての反対語を紹介しましょう。
- 「まばら」【まばら】
「まばら」【まばら】
「軒並み」という言葉は多くの家が軒を並べているという意味です。
その反対と言えば少ないということなので「まばら」が当てはまるのではないでしょうか。
意味は隙間がある、まとまりがないといったものになります。
副詞的に使う「軒並み」の意味は「どれも、これも」となりますので直接的な反対語というのはないのではないでしょうか。
「軒並み」の英語と解釈
「軒並み」を英語で言う場合、家の並びという意味においては“a row of houses.”となります。
「どれも、これも」という意味においては“All of these”となります。
「軒並み」をどちらの意味で使うのかを考えて、英語を当てはめるようにしましょう。
いかがでしたでしょうか。
「軒並み」という言葉の意味、使い方、例文などを紹介しました。
「多くの家が軒を並べている」という意味で使う場合と「どれも、これも」と副詞的に使う場合とありますので、どちらの「軒並み」なのかは話の流れで判断するようにしましょう。