「許すまじ」とは？意味や使い方！語源や例文

「許すまじ」とは?

「許すまじ」とは、「(責任を負うべき相手の行為を)絶対に許さない・絶対に許しはしない」ということを意味する文語的な表現です。

「許すまじ」は、元々は古典の書き言葉(文語)の表現でしたが、近年では「若者言葉・ネットスラング(ネットの俗語)」として「許さない」の意味で使用されることが多くなっています。

「許すまじ」というのは、「自分にとって許せないことを相手がした場合・相手が責任を負うべき言動をした場合」などに、「絶対に許さない・許せない」といった意味で使われる言葉であり、「卑劣なあの男のことを許すまじ」などの文章でその意味を示せます。

• 「許すまじ」の語源や由来
• 「許すまじ」の読み方

「許すまじ」の語源や由来

「許すまじ」の語源・由来は、日本の古典で使われてきた文語的な表現(書き言葉の表現)にあり、一般的に口語(話し言葉)ではあまり使われない言葉です。

「許すまじ」は「許す」と「まじ」に分解して、その語源を理解することができ、「許す」はそのまま「相手の行為・言動などを認めること、責めずに許可すること」の意味になります。

「まじ」というのは、古典で使用されている「打消し・否定の意志」を表す助動詞になっていて、「許す」の連体形に付くことで、「絶対に許さない・許すことはしない」といった意味を表すことになります。

「許すまじ」の読み方

「許すまじ」の読み方は、「ゆるすまじ」になります。

「許すまじ」の言葉の使い方

「許すまじ」の言葉の使い方は、「相手が自分にとって許すことができない行為・発言・振る舞いなどをした場合」に使うという使い方になります。

「許すまじ」というのは、「絶対に許さない・許しはしない」といった「許さないの意思表示」をしている言葉ですので、「自分が許すことのできない相手・物事・記憶」などに対して使うことができるのです。

例えば、「許すまじき振る舞いの償いをさせてやろう」や「学生時代の屈辱の記憶を思い出す度、許すまじとの思いが新たになります」などの文章において、「許すまじ」の言葉を正しく使用することができます。

「許すまじ」の類語や類似表現や言い換え

「許すまじ」の類語・類似表現・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。

• 「許容しない・容認できない」
• 「見逃さない・見過ごせない」
• 「黙認できない・勘弁できない」

「許容しない・容認できない」

「許すまじ」の類語・言い換えとして、「許容しない・容認できない」があります。

「許容しない」の言葉の意味は、「認めて許すことはしない・認めて認可することはない」になります。

「容認できない」という言葉は、「受け入れて認めることはできない・良いと認めて許すことはできない」を意味しています。

それらの意味から、絶対に許せないを意味する「許すまじ」の言葉は、「許容しない・容認できない」という言葉に言い換えることができます。

「見逃さない・見過ごせない」

「許すまじ」の類似表現・言い換えとして、「見逃さない・見過ごせない」があります。

「見逃さない」というのは、「悪事をした人や問題を起こした人を、許すことはなく逃がさない」を意味する言葉です。

「見過ごせない」という言葉の意味は、「見て見ぬふりをすることができない・大目に見て放っておくことはできない」になります。

それらの意味から、絶対に許しはしないを意味する「許すまじ」と似た意味を持つ類似表現として、「見逃さない・見過ごせない」を指摘することができます。

「黙認できない・勘弁できない」

「許すまじ」の類語・言い換えとして、「黙認できない(もくにんできない)・勘弁できない(かんべんできない)」があります。

「黙認できない」という言葉の意味は、「黙って許すことはできない」や「黙ったまま見逃すことはできない」になります。

「勘弁できない」というのは、「相手の過ちを許すことができない・大目に見ることができない」を意味する言葉です。

それらの意味から、許せないを意味する「許すまじ」と似た意味を持つ類語(シソーラス)として、「黙認できない・勘弁できない」が上げられます。

「許すまじ」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「許すまじ」を使った例文・短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。

• 「許すまじ」を使った例文1
• 「許すまじ」を使った例文2

「許すまじ」を使った例文1

「許すまじき残酷な犯罪を犯したあの男たちのことを、私は決して忘れることはないでしょう」

この「許すまじ」を使った例文は、「絶対に許すことのできない残酷な犯罪を犯したあの男たちのことを、私は決して忘れることはないだろう」ということを意味しています。

「許すまじ」を使った例文2

「被爆者のお話を聞かせてもらって、戦争や核兵器を許すまじという思いが強まりました」

この「許すまじ」を使った例文は、「被爆者のお話を聞かせてもらって、戦争や核兵器を絶対に許すことはできないという思いが強まった」ということを意味しています。

「許すまじ」の反対語

「許すまじ」の反対語を紹介して、その意味を解釈していきます。

• 「許すべし・容認できる」

「許すべし・容認できる」

「許すまじ」の反対語として、「許すべし・容認できる」があります。

「許すべし」とは、「許す」の連体形に「可能・意志・当然・適当・義務」などを表す「べし」の助動詞がついた言葉です。

「許すべし」の言葉の意味は、「許さなければならない・許そう・許すことができる」などの意味になります。

「容認できる」という言葉は、「受け入れて認めることができる・許すことができる・良いと判断して認めて許すこと」になります。

それらの意味から、許すことができないを意味する「許すまじ」と反対の意味を持つ反対語(対義語)として、「許すべし・容認できる」が上げられます。

「許すまじ」の英語と解釈

「許すまじ」という言葉は、“I can't forgive〜”(〜を許せない)や“unforgivable”(許せない)、“It cannot be forgiven〜”(〜は許されない)などの英語で表現することができます。

• “It was unforgivable for him to say awful bad things about her.”

“It was unforgivable for him to say awful bad things about her.”

この「許すまじ」の言葉を使った英語の例文は、「彼が彼女に対してひどい悪口を言ったことは、許すまじきことでした」ということを意味しています。