「拡充」とは？意味や使い方！例文や解釈

「拡充」とは?

「拡充」という言葉は、「組織・施設の規模を押し広げて、内容や機能性を充実させること」を意味しています。

「拡充」というのは、「規模・サイズ・数量を大きくしつつ、実際的・機能的な内容も充実させること」や「物事・組織などを十分に押し広めて充実させること」を意味している言葉なのです。

例えば、「会社の組織再編で、稼ぎ頭の第一営業部が拡充されることになりました」や「仕事量が増えているので、近いうちに人員の拡充が必要になります」などの文章において、「拡充」の意味を示すことができます。

• 「拡充」の語源や漢字
• 「拡充」の読み方

「拡充」の語源や漢字

「拡充」の語源は、漢字の意味・成り立ちから理解することができます。

「拡充」の「拡」という漢字の語源的な意味は、「広める・広げる・広がる・満たす」などになります。

「拡」という漢字の起源は、「5本指のある手の象形」と「屋根・人が玉を帯びている王の象形」を組み合わせた形声文字にあります。

「拡充」の「充」の漢字の語源的な意味は、「みちる(いっぱいになる)・みたす・あてる(人員を充てる)・あたる」になります。

「充」という漢字の成り立ちは、「女性が子を産んでいる象形」の省略形から、人が育って成人になる事を意味している会意兼形声文字になります。

「拡+充=拡充」の言葉の意味は、「規模・数量を拡大して、内容・機能を充実させること(より良いものにすること)」になります。

「拡充」の読み方

「拡充」の読み方は、「かくじゅう」になります。

「拡充」の言葉の使い方

「拡充」の言葉の使い方は、「組織・施設・設備などの規模を拡大して、内容を充実させる場合」に使うという使い方になります。

また、「拡充」という言葉は「物事の規模・サイズ・数量を大きくしたり増やしたりして、より良いものになるように機能や利便を充実させること」といった意味合いでも使うことができます。

例えば、「組織を拡充して今よりも生産性を高めたいのであれば、予算を増額する必要があります」や「避難場所の建物を拡充することができれば、収容人数を増やせます」などの文章において、「拡充」という言葉を正しく使用することができます。

「拡充」の類語や類似表現や言い換え

「拡充」の類語・類似表現・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。

• 「広げる・拡大」
• 「拡張・押し広げる」
• 「伸長・伸展」

「広げる・拡大」

「拡充」の類語・言い換えとして、「広げる・拡大」があります。

「拡充」という言葉は、「組織・物事などの規模を広げること」や「物事の規模・サイズ・数量を拡大すること」を意味しています。

それらの意味から、「拡充」の言葉は「広げる・拡大」という言葉に言い換えることができるのです。

「拡張・押し広げる」

「拡充」の類似表現・言い換えとして、「拡張(かくちょう)・押し広げる」があります。

「拡張」という言葉の意味は、「規模・勢力・範囲などを押し広げて大きくすること、拡大すること」になります。

「押し広げる」というのは、「力を加えて(影響力を行使して)、物事や組織の規模を拡大すること」を意味しています。

それらの意味から、「拡充」とほとんど同じ意味を持つ類似表現として、「拡張・押し広げる」を上げることができます。

「伸長・伸展」

「拡充」の類語・言い換えとして、「伸長(しんちょう)・伸展(しんてん)」があります。

「伸長」の言葉は「長さ・影響力・能力などが伸びること、伸ばすこと」を意味していて、「伸展」という言葉は「勢力・規模などが伸び広がって影響力が増すこと、勢力や規模を伸び広げること」を意味しています。

それらの意味合いから、組織・設備などの規模を拡大して充実させることを示す「拡充」と似た意味を持つ類語(シソーラス)として、「伸長・伸展」の言葉を指摘することができます。

「拡充」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「拡充」を使った例文・短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。

• 「拡充」を使った例文1
• 「拡充」を使った例文2

「拡充」を使った例文1

「商品の需要が急増していて生産量がまったく追いつかないので、来年にも工場設備を拡充することが決まりました」

この「拡充」を使った例文は、「商品の需要が急増していて生産量がまったく追いつかないので、来年にも工場設備の規模を拡大して生産態勢を充実させることが決まった」ということを意味しています。

「拡充」を使った例文2

「企業経営ではどの部署を拡充してどの部署を縮小するのかによって、その後の業績が大きく変わってきます」

この「拡充」を使った例文は、「企業経営ではどの部署の規模を拡大・充実させて、どの部署の規模・役割を縮小するのかによって、その後の業績が大きく変わってくる」ということを意味しています。

「拡充」の反対語

「拡充」の反対語を紹介して、その意味を解釈していきます。

• 「縮小・収縮」

「縮小・収縮」

「拡充」の反対語は、辞書に掲載されるような完璧な対義語はないのですが、「拡大・拡張の反対語(対義語)」である「縮小(しゅくしょう)・収縮(しゅうしゅく)」を考えることができます。

「縮小」という言葉の意味は、「組織・物事・設備などの規模・数量を小さくすること」や「サイズの縮尺を縮めて小さくすること」になります。

「収縮」という言葉は、「大きさが縮んでサイズが小さくなること」や「規模・大きさ・数量が縮小すること」を意味しています。

それらの意味から、組織・設備の規模を広げて充実させることを意味する「拡充」の反対語(対義語)として、「縮小・収縮」を指摘することができます。

「拡充」の「充実させる」の意味に重点を置くと、「削減(さくげん)」も反対語としてのニュアンスがあります。

「拡充」の英語と解釈

「拡充」という言葉は、“expand”(拡張する・拡大する)や“expansion”(拡大・拡張)、“enlarge”(サイズや容量を大きくする)などの英語で言い表すことができます。

• “Our factory needs expansion of productivity because of increase in demand.”

“Our factory needs expansion of productivity because of increase in demand.”

「拡充」という言葉を使ったこの英語の例文は、「私たちの工場は需要の増加によって、生産能力の拡充が必要になっています」ということを意味しています。