「取っ払い」とは?意味!語源や由来
皆さんは「取っ払い」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
この言葉を聞くと「取り払う」というような語感があるために、「何か邪魔になるものを取り除くこと」を思いそうになるかもしれません。
しかし、この言葉は一般的な言葉ではなく、業界用語で隠語の一種として使われています。
ここでは、この「取っ払い」について説明をしていくことにします。
目次
- 「取っ払い」とは?意味
- 「取っ払い」の表現の使い方
- 「取っ払い」の類語
- 「取っ払い」の英語と解釈
- 「取っ払い」を使った例文と意味を解釈
「取っ払い」とは?意味
「取っ払い」は、業界用語の1つで、「当日の仕事の報酬を現金で支払うこと」を指しており、いわゆる「当日払い」のことです。
- 「取っ払い」の語源
「取っ払い」の語源
「取っ払い」とは、「働いた当日に現金で給料を支払う日払いのこと」を言っており、「取り払い」が転じてできた言葉と言われていることから、これが語源と理解することができます。
「取っ払い」の表現の使い方
「取っ払い」を使う場面は、「給料の当日払い」のことを指しているので、アルバイトなどでも出てきそうな印象がありますが、芸能関係で使われることが多い言葉です。
- 「取っ払い」の芸人用語での意味
「取っ払い」の芸人用語での意味
「取っ払い」とは、「当日の現金払いの給料」のことで、芸能界では「ギャラ(出演料、報酬)や交通費などを、事務所を通さずに当日支給される」ことを意味することがあります。
芸能人は何れかの事務所に所属し、その事務所を通して仕事を受けます。
報酬は、仕事の依頼人からまず事務所に支払われ、事務所がそのギャラからマネジメント料を差し引いて残りをタレントに支払う仕組みになっています。
しかし、「取っ払い」は、所属事務所のマージンという中間を取っ払うことから、事務所を通さないギャラが全額タレントに入ることになります。
これが、芸人の「取っ払い」となります。
しかし、タレントにとっては好条件ですが、事務所は面白くないことは言う間でもありません。
「取っ払い」の類語
「取っ払い」の類語としては、次のような言葉が挙げられます。
- 「現金払い」
- 「当日払い」
「現金払い」
「現金払い」が「取っ払い」の類義になりますが。
最近の給料の支払いが銀行振り込みが大半の中で、「現金払い」という給料の支払いも魅力に感じることあります。
「当日払い」
「当日払い」も「働いたその日に給料が現金支給される」ということで、「取っ払い」と同じ意味で使われています。
「取っ払い」の英語と解釈
「取っ払い」を英語で表現すると、“make the payment on that day”、“make the payment on time”、“paying cash-in-hand”、“paying under the table”などの熟度で言い換えることができるでしょう。
「取っ払い」を使った例文と意味を解釈
ここで「取っ払い」の例文を見てみることにします。
- 「取っ払い」を使った例文1
- 「取っ払い」を使った例文2
「取っ払い」を使った例文1
「明日は取っ払いの営業の仕事が入っているので、助かった」
このように即現金でもらえる仕事がなるので、助かっているさまを言っています。
「明日は当日支給(日払い)の営業の仕事が入っている」ということです。
会社員では、このような給与支払いはほとんどありませんが、日雇いのアルバイトなどでは、未だにこのようなケースが残っています。
「取っ払い」を使った例文2
「取っ払いの仕事が入ったおかげでなんとかツケが払えそうだ」
これもまさに「その日払い」で飲み屋に貯まったツケが払えるということでしょうが、あまりいい生活パターンではなさそうですね。
「取っ払い」と聞くと、どうしても「取り払う」という語感で「邪魔なものを取り除く」というイメージがありますが、「中間マージンを取り払って」ということを知ると、確かに「日払い的な」要素を含んだ「当日現金支払い」という意味合いが出て着ることも納得できます。