「飛しょう体」とは?意味やひらがなで書く理由!
「飛しょう体」とは、「高空を飛んで移動する人工物」のことです。
「飛しょう体」の「意味・漢字・平仮名で書く理由・飛しょう体と弾道ミサイルの違い・例文と解釈・類語(シソーラス)や言い換え・英語と解釈」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「飛しょう体」とは?
- 「飛しょう体」を平仮名で書く理由
- 「飛翔体」と「弾道ミサイル」の違い
- 「飛しょう体」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「飛しょう体」の類語や関連語
- 「飛しょう体」の英語と解釈
「飛しょう体」とは?
「飛しょう体」とは、「高空を飛んで移動する人工物一般」のことを意味する抽象的な概念です。
上空へと打ち上げて高空を飛翔して移動する「飛しょう体」としては、「ミサイル(弾道ミサイル)」や「人工衛星」を想定することができます。
「飛しょう体」というのは簡単に言えば、「高空を飛んで移動している正体不明の人工物」のことであり、特に北朝鮮のミサイル問題・北朝鮮当局の報道では「人工衛星の打ち上げ実験で軍事目的のミサイル発射実験ではない」と言い張っているので、「飛しょう体」として言及されることになります。
- 「飛しょう体」の漢字
「飛しょう体」の漢字
「飛しょう体」の漢字表記は、「飛翔体」になります。
「飛しょう体」を平仮名で書く理由
「飛翔体」を「飛しょう体」と平仮名で書く理由は、「翔」という漢字が「常用漢字表(公文書・報道などで使っても問題ない基準とされる漢字一覧)」に記載されていない「表外漢字」だからです。
ただし、「翔」という漢字は「翔太・翔子」のように人名として広く使用されていて、多くの人が「翔(しょう,かける・はばたく)」と読める漢字なので、近年では新聞・雑誌・ウェブニュースでも「飛翔体」と漢字表記することが増えてはいます。
「翔」の漢字は1981年に制定された「人名用漢字」ですが、現在でも「常用漢字」には含まれていないのです。
「飛翔体」と「弾道ミサイル」の違い
「飛翔体」という言葉は、「打ち上げられて高空(上空の高度の高い空間)を飛行する人工物一般」のことを意味する抽象的な概念です。
そのため、「飛翔体」の正体が「弾道ミサイル」のこともあれば「人工衛星」のこともあるということになります。
「飛翔体」という抽象的な上位概念の中に、「弾道ミサイル・人工衛星」が包摂されているという違いがあるのです。
「飛翔体」と称される「人工衛星・宇宙ロケット(平和利用・宇宙開発の人工物)」と「弾道ミサイル(軍事利用・攻撃目的の人工物)」は物理的な構造が非常に似ているため、詳しい情報が当局(国家)から公開されていない飛翔体の正体は、外部から視認するだけでは見極めることができないのです。
特に、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は、「飛翔体」について自ら中長距離の射程がある弾道ミサイル(米国・韓国・日本を攻撃するための弾道ミサイル)の発射実験だとは主張しておらず、「人工衛星・宇宙ロケットの発射実験」であると主張し続けています。
「飛しょう体」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「飛しょう体」を使った例文や短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「飛しょう体」を使った例文1
- 「飛しょう体」を使った例文2
「飛しょう体」を使った例文1
「北朝鮮から日本海に向けて飛しょう体が発射されると、緊張感と同時にまた同じ挑発を繰り返すのかという失望を感じます」
この「飛しょう体」を使った例文は、「北朝鮮から日本海に向けて高空に打ち上げられて移動する人工物(軍事目的のミサイルと推測される人工物)が発射されると、緊張感と同時にまた同じ挑発を繰り返すのかという失望を感じる」ということを意味しています。
「飛しょう体」を使った例文2
「気象衛星・通信衛星をはじめとする人工衛星の飛しょう体であれば、技術革新のための打ち上げ実験には賛成です」
この「飛しょう体」を使った例文は、「気象衛星・通信衛星をはじめとする人工衛星の飛行物体(高度の高い上空を飛んで移動する物体)であれば、技術革新のための打ち上げ実験には賛成である」ということを意味しています。
「飛しょう体」の類語や関連語
「飛しょう体」の類語・関連語について、分かりやすく解説していきます。
- 「飛行物体・未確認飛行物体(UFO)」
- 「弾道ミサイル・ICBM」
- 「人工衛星・気象衛星」
「飛行物体・未確認飛行物体(UFO)」
「飛しょう体」の類語・関連語として、「飛行物体・未確認飛行物体(UFO)」があります。
「飛しょう体」というのは、「上空へと高く打ち上げられて、高空を飛んでい移動する物体」を意味していますので、「飛行物体」という言葉で言い換えることができます。
更に「飛しょう体」というのは、「正確な情報が分からない未確認飛行物体」のことを意味しています。
その意味合いから、「未確認飛行物体・UFO(Unidentified Flying Object)」も「飛しょう体」に近い意味を持つ類語(シソーラス)として解釈することができるでしょう。
ただし、「UFO」は「宇宙人・異星人が乗り込んでいるような未確認飛行物体」のニュアンスが強くなります。
「弾道ミサイル・ICBM」
「飛しょう体」の類語・関連語として、「弾道ミサイル・ICBM」があります。
正体不明の「飛しょう体」は、「弾道ミサイル」である可能性が高いとされています。
「弾道ミサイル」というのは、「打ち上げた弾頭(通常弾頭・核弾頭を搭載)がロケットで加速されて、大気圏の内外を弾道を描いて飛んでいき標的に着弾する攻撃用ミサイル」のことを意味しています。
戦略的・軍事的な「弾道ミサイル」の代表的な種類として、「ICBM(大陸間弾道ミサイル・長距離弾道ミサイル)」があります。
「飛しょう体」の正体と関連する関連語として、「弾道ミサイル・ICBM」が上げられます。
「ICBM(InterContinental Ballistic Missile)」は、有効射程距離が6400km以上で核弾頭を搭載した戦略用弾道ミサイルであり、北朝鮮がアメリカを攻撃可能であることを示せるブラフ(脅し)として開発を進めていました。
「人工衛星・気象衛星」
「飛しょう体」の類語・関連語として、「人工衛星・気象衛星」があります。
「飛しょう体」の正体として好意的に推測されるもの(あるいは北朝鮮が強弁するもの)として、「人工衛星」、人工衛星の中でも平和利用の目的が明確な「気象衛星」があります。
「人工衛星」とは、「ロケットで加速して大気圏外に打ち上げ、主に地球の周回軌道に乗ってぐるぐると回っている人工天体」を意味しています。
「気象衛星」とは、人工衛星のうち、「気象観測の目的のために利用されているもの、地球の周回軌道上にある人工天体」を意味しています。
「飛しょう体」の英語と解釈
「飛しょう体」という言葉は、“flying body”(飛行物体・飛行している物)や“flying object”(飛行している客体や物体)などの英語で表現することができます。
- “North Korea insists on flying body about a substantial ballistic missile.”
“North Korea insists on flying body about a substantial ballistic missile.”
この「飛しょう体」を用いた英語の例文は、「北朝鮮は、実質的な弾道ミサイルについて、あくまで飛しょう体であると言い張っています」ということを意味しています。
「飛しょう体(飛翔体)」という言葉について徹底的に解説しましたが、「飛しょう体」には「高空を飛んで移動する人工物」などの意味があります。
「飛しょう体」の類語(シソーラス)・関連語としては、「飛行物体・未確認飛行物体(UFO)」「弾道ミサイル・ICBM」「人工衛星・気象衛星」などがあります。
「飛しょう体」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。