「カモシカのような足」とは?意味・褒め言葉?本来のカモシカについても詳しく解説!
この「カモシカのような足」という表現は、女性の足に対する褒め言葉として使われていますが、語源を見ると、面白い経緯によって作られた言葉だということが分かります。
目次
- 「カモシカのような足」とは?
- 実際の「カモシカのような足」は?
- 「カモシカのような足」の意味は漢字が原因?
- 「カモシカのような足」を使うときには注意が必要?
「カモシカのような足」とは?
「カモシカのような足」とは、すらっと伸びた美しく細い足のことを指します。
冒頭のように、女性の足に対して使う褒め言葉で、男性に使うことはありません。
昔からそのような意味で定着しているので、もちろんこの意味で用いる為の言葉ですが、実は間違いから作られた言葉だということが研究によって分かっています。
実際の「カモシカのような足」は?
実際のカモシカを見ると分かりますが、野生動物としてたくましく、足は短く太いのが特徴です。
それなのに、何故この「カモシカのような足」が、「すらっと伸びた美しく細い足」という意味の言葉という意味になったのかと言えば、そこには漢字が絡んでいるのです。
「カモシカのような足」の意味は漢字が原因?
「カモシカ」を漢字で表記すると、「羚羊」となります。
そして、「レイヨウ」という動物も、漢字では同じく「羚羊」と表記します。
このレイヨウは、分類ではウシ科の中でウシ族とヤギ亜科を覗いた種族のことで、カモシカはそれとは別のウシ科のヤギ亜科に該当します。
よって、この2つは種族的にも全く別の生き物ですが、漢字では何故か一緒となっているのです。
そして、レイヨウはカモシカとは全く違い、すらっと伸びた細い長い足を持つ動物として有名です。
つまり、この「レイヨウのような足」と表現したく、「羚羊のような足」としたところ、これを「カモシカのような足」と読んでしまった為に、そちらで定着してしまったと考えられています(諸説ありますが、この説明の真実性が高い為、とても有力な説となっています)。
「カモシカのような足」を使うときには注意が必要?
本来の「カモシカ」の足を想像すると、「カモシカのような足」は短く太く、たくましい足だということになってしまいますが、「カモシカのような足」で「レイヨウのような足」という意味で既に定着しているので、問題なく「すらっと伸びた美しく細い足」という意味で使って構いません。
日本語にはこの他にも、本来の動物とはかけ離れた意味の言葉がいくつか存在しています。
例えば、「おしどり夫婦」がいい例で、この言葉は「仲睦まじい夫婦」のことを指して使いますが、実際のおしどりは一夫多妻だと言われています。
しかし、先の意味で問題なく使える言葉です。
「カモシカのような足」は、女性に対する褒め言葉として問題なく使うことができます。
成り立ちはともかく、このような意味が定着している言葉は、本来の動物などのことは考えずに使っていいでしょう。