「忌憚なく」とは?意味や使い方や例文!
「忌憚なく」という言葉の読み方や意味を紹介します。
また「忌憚なく」の使い方や対語を紹介して行きます。
さらに「忌憚なく」を使った例文などを紹介して行きます。
目次
- 「忌憚なく」とは?
- 「忌憚なく」という言葉の使い方
- 「忌憚なく」の類語や類似表現や似た言葉
- 「忌憚なく」を使った例文や短文など
- 「忌憚なく」の反対語
「忌憚なく」とは?
みなさんは「忌憚なく」という言葉を知っているでしょうか。
ビジネスシーンで活躍されている人は、「忌憚なく」という言葉を、頻繁に使っているかもしれません。
一方で学生のみなさんや若い世代の人は、「忌憚なく」という言葉を、今回初めて知ったかもしれません。
そこえ「忌憚なく」という言葉の読み方や意味を紹介します。
- 「忌憚なく」の意味
- 「忌憚なく」の意味
「忌憚なく」の意味
「忌憚なく」は難しい漢字が使われている言葉のため、読み方が分からない人も少なくないでしょう。
「忌憚なく」は「きたんなく」と読みます。
「忌憚」は「きたん」と読むことを覚えておきましょう。
「忌憚なく」の意味
「忌憚なく」には、どのような意味があるでしょうか。
「忌憚なく」には、「遠慮なく」という意味があります。
「忌憚」は「忌みはばかる」という意味があり、「避けたり、遠慮したりする」という意味があります。
「忌憚」に否定の「ない」がついているため、「遠慮することなく」という意味の言葉になります。
「忌憚なく」という言葉の使い方
「忌憚なく」という言葉の使い方を紹介します。
基本的に「忌憚なく」という言葉は、目上の人がいる場所で使うことが多くなります。
ビジネスシーンでも、「忌憚なく」という言葉を使うケースが多くなります。
例えば会社の上司が、若い社員の意見を聞く時に、「忌憚なく、意見を言ってくれ」などと言います。
「遠慮することなく、思った通りの意見を言ってくれ」という意味になります。
会社の上下関係を重んじる傾向がある職場では、目上の人がいると、遠慮した意見しか言えない傾向があるため、あらかじめこのような言葉を使います。
また目上の人に対して思い切った意見を言う時に、「忌憚なく、ご意見を言わせていただきたいと願います」などと断るケースもあります。
一言断るだけで、上司が受ける印象がかなり変わってくるでしょう。
「忌憚なく」の類語や類似表現や似た言葉
「忌憚なく」の類語や類似表現を紹介します。
「忌憚なく」と似た意味を持つ言葉には、どのような言葉があるでしょうか。
- 「心置きなく」【こころおきなく】
- 「容赦なく」【ようしゃなく】
- 「自重せず」【じじゅうせず】
- 「無礼講」【ぶれいこう】
「心置きなく」【こころおきなく】
「心置きなく」には「心遣いせず」「遠慮することなく」という意味があります。
「心置きなく話し合おう」という場合、「お互いに心遣いをしたり、遠慮したりせずに話し合おう」という意味になります。
「容赦なく」【ようしゃなく】
「容赦なく」という言葉には、「手加減せずに」という意味があります。
「容赦なく攻め立てる」という場合は、「手加減せずに攻め立てる」という意味になります。
「容赦」には「落ち度を責めないこと」という意味があるため、「容赦なく」は、落ち度がある場合は、そこを責めるという意味になります。
「自重せず」【じじゅうせず】
「自重せず」という言い回しがあります。
「自重せず」には、「行いを慎まない」という意味があります。
「自重せずに、行動する」という場合は、リスクなどがあっても、行動することを慎まないという意味があります。
「無礼講」【ぶれいこう】
「忌憚なく」には「遠慮なく」という意味があり、上下の関係性を取っ払う意味合いが含まれていますが、「無礼講」も同様です。
宴会をする時に、上下の関係を取り払い楽しもうと宣言する時に、「無礼講」という言葉を使います。
実際は、飲み会であろうと、上下の関係を取り払うことはなく、会社の「無礼講」の飲み会なら、上司に失礼がないようにしなければいけません。
しかし「無礼講」と言うことで、多少は緊張が和らぐという効果があります。
「忌憚なく」を使った例文や短文など
「忌憚なく」という言葉を使った例文や短文を紹介します。
「忌憚なく」の使い方のコツを、例文を通じて知りましょう。
- 「忌憚なく」を使った例文1
- 「忌憚なく」を使った例文2
「忌憚なく」を使った例文1
「会議の場では、『忌憚なく』意見を言うようにしよう」
この例文は、会議が始まる前に、その場の責任者が言ったセリフを切り取ったものです。
「忌憚なく」には「遠慮することなく」という意味があります。
会議中は上司や部下という関係を取り払って、遠慮ない意見をぶつけ合おうという意図が見えます。
初めにいちばん偉い人がこう言うことで、若手社員も思い切った意見を言えるようになるかもしれません。
すでに会議の場で、思ったことを言える文化が作られている職場では、「忌憚なく」と前置きする必要すらないかもしれません。
「忌憚なく」を使った例文2
「『忌憚なく』意見を言うのはいいが、少しは上下関係を意識して欲しい」
この例文は、会議中などに感じる、中間管理職の心理状態かもしれません。
責任者が「忌憚なく」と宣言したため、若いて社員が思い切った意見を出し始めると、間に挟まれた中間管理職の立場にある人は、上司に失礼な発言がないか心配になります。
「忌憚なく」と言っても、会社の上下関係を守るための、最低限のマナーを守らなければいけませんが、常識がない人は、そのようなマナーを守らずに激しい意見を言うかも知れないためです。
このように「忌憚なく」という言葉があっても、ビジネスシーンではマナーを守ることが大切になるでしょう。
「忌憚なく」の反対語
最後に「忌憚なく」の反対語を紹介します。
「忌憚なく」と反対の意味を持つ言葉には、どのような言葉があるでしょうか。
- 「節度のある」【せつどのある】
- 「嗜みのある」【たしなみのある】
「節度のある」【せつどのある】
「節度のある」には、「行き過ぎない程度を知った」「ちょうど良い程度で」という意味があります。
「節度のある行動を心がけよう」という時は、「行き過ぎない、程度を知った行動をしましょう」という意味になります。
「嗜みのある」【たしなみのある】
「嗜み」には「慎み」という意味があり、「言動を控えめにしてかしこまった」という意味があります。
「忌憚なく」という言葉について見てきました。
ビジネスシーンで使うことが多い「忌憚なく」という言葉には、「遠慮することなく」という意味があります。
思い切った意見を出し合いたい時、「忌憚なく」という言葉を使ってみましょう。