「万が一」とは?使い方や例文!
ビジネスでは「万が一」という言葉を聞く機会が意外に多いものです。
正しい意味と使い方などについて知っておきましょう。
目次
- 「万が一」とは?
- 「万が一」の言葉の使い方
- 「万が一」を使った言葉と意味を解釈
- 「万が一」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「万が一」の類語や類似表現や似た言葉
- 「万が一」の英語と解釈
「万が一」とは?
「万が一」の意味や語源などについて紹介します。
- 「万が一」の意味
- 「万が一」の語源や由来
- 「万が一」と「万一」の違い
- 「億が一」は使用している方はいる?
「万が一」の意味
「万が一」は「まんがいち」と読みます。
意味「非常にまれであり、めったにないこと」です。
現在まだ起きていないものごとで、将来的にも起きる可能性は非常に少ないのですが、そうなった場合のことを言います。
人の未来というのは、無限に枝分かれしていて、その時のその人の行動だけではなく、周囲の状況が複雑に絡み合っています。
未来に起きることが万ある中で1つしかない様なことを想定して、対処法や心構えをしておく時に「万が一」と言うのです。
「万が一」の語源や由来
「万が一」の語源は漢字の意味からきています。
昔はパソコンも電卓もなく、「万」という数字は天文学的に大きい数字とされていました。
「万」はありえない程大きい数字という意味で、「万全=少しも落ち度がなく完璧であること」「万事=全てのこと」という言葉に使われています。
喜んだ時やお祝いの時に「万歳」と言いますが、これは「数えがたい程の年月」を称える意味があります。
そして「が」という助詞が「の」と同じ意味で使われ、「我が家=私の家」と言われるのと同じです。
「一」は「ひとつ」という意味です。
これらの言葉が組み合わさり「万が一=ありえないほど数が多い中のひとつ」という意味で使われる様になりました。
「万が一」と「万一」の違い
「万が一」と似た言葉に「万一」があります。
どちらも「めったにないこと」という意味でよく使われているのですが、この2つは微妙に意味が違います。
「万一」は、「なさそうだけれども確率的には高い場合」を意味します。
「万が一」は、「確率が低くありえないけれども、あったら困ること」を意味します。
つまり、普段の生活で「めったにないこと」が「万一」で、「まずありえないこと」「あったら非常に困ること」が
「万が一」として使わい分けると良いでしょう。
「億が一」は使用している方はいる?
「万が一」があるのならば、更に確率が低いものに「億が一」と言えば良いのでは、と思います。
しかし現在のところ「億が一」という言葉を使っているのは、オヤジギャクなどのいわゆる「冗談として」であり、ビジネスやかしこまった場で「億が一」と使っている人はいません。
これは、「万」は数で数えられる「1万」を表しているのではなく、「ありえない程大きい数字」という意味を表していて「億」を用いる必要がないからです。
「万が一」の言葉の使い方
「万が一」の言葉の使い方を紹介します。
- 「万が一」のビジネス敬語での使い方
- 「万が一」のプライベートでの使い方
「万が一」のビジネス敬語での使い方
ビジネスにおいてはリスク管理が大切になります。
販売している商品が不良品であった場合には、速やかに顧客対応をしなければなりません。
工場では製品の品質管理を十分に行っているので問題はないはずですが、予測できない原因で不良品が紛れ込まないとも限りません。
その様な時の為に、現在ではほとんどの商品に「万が一お届けした商品に故障・破損がございましたら、受取日から〇日以内に当社までご連絡を頂ければ、送料を当社負担にて返品・交換させて頂きます」などという注意書きがされています。
これはリスク対策をすると共に顧客満足度を上げて企業のイメージを守る効果があります。
「万が一」のプライベートでの使い方
「万が一」はプライベートでは未来に起きる不測の事態に備えるという意味で使われることが多くなります。
「万が一来られなかったら連絡して」などと、対策を立てる為に使われます。
「万が一」を使った言葉と意味を解釈
「万が一」を使った言葉の意味を解釈します。
- 「万が一に備えて」【】まんがいちにそなえてか
- 「万が一の際」【まんがいちのさい】
「万が一に備えて」【】まんがいちにそなえてか
こちらの「万が一」は不測の事態の中でも事故や災害などリスクが高い時に使われます。
「万が一に備えて地震保険に入る」「万が一に備えて避難場所のマップを作成しておく」など、予め準備をしておくおとを意味します。
「万が一の際」【まんがいちのさい】
「万が一」は非常に幅広い未来を表していますが、「万が一の際」となると命の危険を伴うことを意味します。
飛行機に乗ったり天候不良な地域に出向いたり、山や海など注意が必要な場所に出かける時に、相手に対してどうして欲しいかを伝える時に使われます。
「万が一」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「万が一」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「万が一」を使った例文1
- 「万が一」を使った例文2
「万が一」を使った例文1
「万が一ライバル会社に秘密が漏れても技術が追いつく筈がないので問題ない」
ビジネスではたまに企業秘密が漏えいしてしまうことがあります。
商品開発の段階でライバル会社に企業秘密が漏れてしまっても、その会社が技術に絶対の自信を持っていることを表しています。
「万が一」を使った例文2
「万が一足りなかった時の為に多めにコピーをしておいて」
会議の準備などで、出席人数を確認してから資料を揃えているのですが、稀に社長や役員などが出席する可能性があります。
不測の事態に備えて資料を多く準備しておくときの言葉です。
「万が一」の類語や類似表現や似た言葉
「万が一」の類語を紹介します。
- 「まかり間違って」【まかりまちがって】
- 「仮に」【かりに】
「まかり間違って」【まかりまちがって】
「万に一つでも間違ってしまうこと」という意味で、「まかり」は動詞の前について意味を強める言葉です。
「ほんの少しの違いがあっても」という意味で、現在既に不安定な状態の時に使われます。
「仮に」【かりに】
「もしも」という意味で使われ「万一」と言い換えられます。
「万が一」の英語と解釈
“In case you need, I am sending you this mail.”
「万が一必要な時の為にこのメールを送ります」です。
何かのマニュアルやアドバイスが書かれているメールで、相手が親切に送ってあげているのでしょう。
“In case”は「万が一」という意味を表す熟語です。
「万が一」は「非常にまれでありめったにないこと」という意味です。
「万一」よりも起きる可能性が低く、それだけにリスクを強調する意味があります。
「めったにないけれどもあったら困る様なこと」に対して使いましょう。