「通過禁止駅」とは?意味や例文
「通過禁止駅」という表現を聞いたことがあるでしょうか。
電車は様々な駅を通過していきますが、実は通過ができないように設定されている駅も存在します。
ここでは「通過禁止駅」について紹介します。
目次
- 「通過禁止駅」とは?
- 「通過禁止駅」の例
- 「通過禁止駅」はなぜある?
「通過禁止駅」とは?
「通過禁止駅」というのは、どのような電車も通過できないように設定されている駅を指します。
この場合は回送列車さえも通過できず、止まらなければいけません。
その一方で、通過列車を前提として踏切制御時間が設定されているならば、通過が可能だと言われています。
回送列車がなぜ止まっているのだろうと疑問に思った人もいるかもしれません。
そのような場合は「通過禁止駅」の可能性もあります。
「通過禁止駅」の例
最も有名な「通過禁止駅」は、山手線の駒込駅(外回り)や埼京線の板橋駅、十条駅です。
駒込駅は山手線唯一の踏み切りが400メートルほど先にあるため、外回りが「通過禁止駅」として指定されています。
十条駅は相対式ホームになっており、ホームは両端の踏み切りに挟まれている状態です。
そしてこの踏切がホームと近いということで、保安上、「通過禁止駅」に指定されています。
また、明大前駅も近くの踏切との関係で「通過禁止駅」に指定されていることで知られています。
上下列車ともこの電車で運転停車が行われますが、電車によっては乗り降りは不可能です。
「通過禁止駅」はなぜある?
駅と踏み切りが近い場合、「通過禁止駅」になる可能性が極めて高いといえます。
駅のすぐ先に踏み切りがあり、踏み切りの制御時間が停車前提で設定されている場合に通過禁止となります。
もしも停車しなかった場合、踏切が遮断する前に列車が踏み切りに到達してしまうため、非常に危険な状態になります。
人身事故を防ぐために、電車は止まらなければいけません。
ただし、停車するとそれなりに時間がかかってしまうため、都心などでは踏切遮断時間を短くするために踏切で緩急選別装置を導入している場合もあります。
緩急選別装置が設備されていない場合は、電車はその直前の駅で止まらなければいけません。
回送列車が止まっていると、一体なぜ止まっているのか不思議に思う人もいるかもしれません。
実は、これはあくまでも保安上の理由であり、その駅に用事があるなどというわけでは無いのです。
踏切は電車の動きと連携して作動しますので、電車が停車するか、通過するか、という事は大きな問題になります。
さらに、遮断機が下りている時は遮断機を潜ってはいけません。