「ダメ押し」とは?使い方や例文!「ダメだし」と「ダメ押し」の違い
「駄目押し」という言葉の読み方と意味を紹介します。
また「駄目押し」と「ダメだし」の違いを紹介して行きます。
さらに「駄目押し」を使った例文や、「駄目押し」の類語を紹介して行きます。
目次
- 「駄目押し」とは?意味
- 「ダメだし」と「駄目押し」の違い
- 「駄目押し」を使った例文や短文など
- 「駄目押し」の語源
- 「駄目押し」の類語や類似表現や似た言葉
- 「駄目押し」は相撲ではNG
「駄目押し」とは?意味
みなさんは「駄目押し」という言葉を知っているでしょうか。
仕事の連絡事項を伝える時などに、「駄目押し」をした経験がある人もいるでしょう。
一方で、「駄目押し」の意味がまるで分からないという人もいるかもしれません。
そこで「駄目押し」の読み方や意味を紹介して行きます。
- 「駄目押し」の読み方
- 「駄目押し」の意味
「駄目押し」の読み方
「駄目押し」は「だめおし」と読みます。
「駄目」は「だめ」と読み、「押し」は「おし」と読みます。
「駄目」という漢字は、普段それほど目にしない言葉のため、読めない人もいるでしょう。
これを機会に、「駄目押し」は「だめおし」と読むことを覚えておきましょう。
「駄目押し」の意味
「駄目押し」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「駄目押し」には、「(大丈夫な事でも)念を入れてもう一度確かめておくこと」という意味があります。
まあ、まず間違えないと思えるようなことに対しても、念を入れて確かめる時に、「駄目押し」という言葉を使います。
「ダメだし」と「駄目押し」の違い
「駄目押し」とよく似た語感の言葉に「ダメだし」があります。
この二つの言葉にはどのような違いがあるでしょうか。
「ダメだし」は、「ダメを出すこと」という意味があります。
例えば、演劇の世界で、役者の演技を見た演出家が、演技のダメな点や、セリフ回しのダメな点などを話すことを「ダメだし」と言います。
改善点を話して、より良くすることを「ダメだし」と言います。
このように、語感はとても似ている、「ダメだし」と「駄目押し」ですが、二つの言葉はまるで違う言葉ということが分かります。
「駄目押し」を使った例文や短文など
次に、「駄目押し」という言葉を使った例文や短文を紹介して行きます。
「駄目押し」の使い方のコツを、例文を通じて覚えましょう。
- 「駄目押し」を使った例文1
- 「駄目押し」を使った例文2
「駄目押し」を使った例文1
「すでに大量リードしていたが、『駄目押し』の追加点を狙い送りバントした」
野球ファンなら、この例文のようなシーンを見たことがあるでしょう。
大量リードしているチームは、そのままでもリードを守って勝てそうですが、攻撃の手を緩めずに、ランナーが出たらきちんと送りバントをして、追加点を狙っている様子です。
追加点を挙げて、さらにリードを広げたら、さらに勝利が近づきます。
このように、さらに念を入れて勝ちに行く様子も「駄目押し」と言われます。
「駄目押し」を使った例文2
「彼女の手料理が、結婚を決める『駄目押し』となった」
この例文に登場する男性は、すでに彼女と結婚する気でいたのでしょう。
さらなる「駄目押し」になったのが、彼女の美味しい手料理だったようです。
性格が良い、話が合うなど、結婚相手としてふさわしいと思える女性が、さらに確信を抱かせるような特技や魅力を披露すれば、それは結婚への「駄目押し」になるはずです。
「駄目押し」の語源
「駄目押し」という言葉には、どのような語源があるでしょうか。
そもそも「駄目押し」は囲碁用語のひとつです。
囲碁の試合が終わりに近づくと、どちらの陣地にもならないエリアが出てきます。
このエリアを「駄目」と言い、念のために、そのエリアに石を置くことを「駄目押し」と言います。
すでに勝負はついているけれど、さらに勝利を確実にするためになにかをすることを「駄目押し」というようになりました。
「駄目押し」の類語や類似表現や似た言葉
続いて「駄目押し」の類語や、似た意味を持つ言葉を紹介します。
「駄目押し」と言い換えられるような言葉には、どのような言葉があるでしょうか。
- 「念を押す」【ねんをおす】
- 「とどめを刺す」【とどめをさす】
「念を押す」【ねんをおす】
「駄目押し」と似た意味の言葉に、「念を押す」という言葉があります。
「念を押す」には、「なおよく確かめる」という意味があります。
すでに間違いないけれど、なおよく確かめる時に、「念を押す」という言葉を使います。
例えば、妻が夫に、夕食の食材を会社帰りに買ってくるよう頼みます。
夫は約束を守るタイプで、ほぼ間違いなく食材を買ってくると予想できますが、「なおよく確かめる」ために、メールやラインなどで、「食材を買ってきて」というメッセージを送るかもしれません。
このような行為を「念を押す」と言います。
仕事の場面では、しつこいと思っても、「念を押す」ことが大切かもしれません。
「とどめを刺す」【とどめをさす】
「とどめを刺す」という言葉も「駄目押し」に似ています。
「とどめを刺す」には、「念には念を入れる」という意味があります。
また「敵の息の根を止める」という意味もあります。
後者の意味は、スポーツや格闘技の世界で使う言葉です。
例えばボクシングの試合で、判定で大きくリードしているボクサーがいます。
しかしボクシングの試合は、一発逆転のノックアウトがあるため、判定のリードがそのまま勝ちにつながるとは限りません。
そこで、勝利を決定づけるために、ノックアウトを狙い「とどめを刺す」ことがあります。
ノックアウトをして「とどめを刺す」ことができれば、その後、逆転されることはないためです。
「駄目押し」は相撲ではNG
「駄目押し」をスポーツ界で使う時は、すでに勝利は確実でありながら、勝利を確実にするために、もうひと押しをすることを言います。
野球なら、大差がついている試合で、さらなる追加点を上げることを「駄目押し」と言います。
ただし相撲界では「駄目押し」は良くないこととされています。
すでに土俵を割った力士をさらに押して、土俵外に突き落とすような行為を「駄目押し」と言いますが、それによりケガをする力士もいます。
非紳士的行為であり、危険な行為であるため、相撲界では「駄目押し」は非難の対象になります。
「駄目押し」という言葉についてみてきました。
みなさんも「駄目押し」をしたりされたりした経験があるでしょう。
ビジネスシーンでは、連絡事項をきちんと伝えるため「駄目押し」をし、スポーツの世界では、勝利を確実にするため「駄目押し」するのではないでしょうか。