「情に訴える」とは?意味や使い方、例文を紹介!
「情に訴える」という言葉の読み方や意味を紹介します。
また「情に訴える」の使い方や類語を紹介して行きます。
さらに「情に訴える」を使った例文などを紹介して行きます。
目次
- 「情に訴える」とは?
- 「情に訴える」の言葉の使い方
- 「情に訴える」の類語や類似表現や似た言葉
- 「情に訴える」を使った例文や短文など
「情に訴える」とは?
みなさんは、「情に訴える」という言葉を知っているでしょうか。
「情に訴える」経験や、「情に訴えられた」経験がある人もいるでしょう。
一方で、「情に訴える」という言葉を、今回初めて耳にしたという人もいるかもしれません。
そこで「情に訴える」の読み方や意味を紹介します。
- 「情に訴える」の読み方
- 「情に訴える」の意味
「情に訴える」の読み方
「情に訴える」は「じょうにうったえる」と読みます。
「情」は「なさけ」とも読みますが、この場合は「じょう」と読みます。
「訴える」は「うったえる」と読みます。
これを機会に「情に訴える」は「じょうにうったえる」と読むことを覚えておきましょう。
「情に訴える」の意味
「情に訴える」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「情」という言葉には、「物事を感じ、動く心の様子」という意味や、「他人に対する情け」、さらには「まごころ」などの意味があります。
また「特定の人を思う気持ちや愛情」を「なさけ」と呼ぶこともあります。
「情に訴える」はこのように、「人の心や情け、愛情などに働きかける」という意味があります。
「情に訴える」の言葉の使い方
「情に訴える」という言葉の使い方を紹介します。
「情に訴える」には、「人の心、情けや愛情に働きかける」という意味がありますが、意図的な場合と、無意識的なケースがあります。
そこえ「無意識的」「意図的」な「情に訴える」の使い方を見て行きましょう。
- 無意識的に「情に訴える」
- 意図的に「情に訴える」
無意識的に「情に訴える」
例えば、可愛い子犬を見た時に、「優しくしたい」と思ったり、「エサをあげたい」と思うのは理屈ではないでしょう。
まさに子犬の愛らしい姿が、人の心や情け、愛情に働きかけていると考えられます。
「子犬の愛らしさが、人々の『情に訴える』」などという文章を作れます。
意図的に「情に訴える」
子犬は無意識的に「情に訴える」存在ですが、人の情けや愛情を利用しようと、意図的に「情に訴える」パターンもあります。
例えば遅刻した女性が、泣きながら上司に謝った場合、泣かない時よりも許してもらいやすいかもしれません。
この場合、女性は「人は涙に弱い」ということを知っていて、自覚的に嘘泣きをしているのかもしれません。
「情に訴える」は、このように相手の心理を読んだ意図的なケースもあります。
「情に訴える」の類語や類似表現や似た言葉
続いて「情に訴える」の類語や、似た意味を持つ言葉を紹介します。
「情に訴える」と似た意味を持つ言葉には、どのような言葉があるでしょうか。
- 「同情を誘う」【どうじょうをさそう】
- 「心をつかむ」【こころをつかむ】
- 「共感させる」【きょうかんさせる】
- 「心に迫る」【こころにせまる】
「同情を誘う」【どうじょうをさそう】
「同情を誘う」は「情に訴える」と似た意味を持つ言葉です。
「同情を誘う」の「同情」には、「相手の苦悩や不幸を、自分のことのように思いやる」という意味があります。
「同情を誘う」は、そのような心情に誘い込むという意味があります。
相手が自分の苦悩などを、自分のことのように考えてくれれば、優しくしてくれるようになるためです。
ビジネス上ではミスを許してくれたり、忙しい状態を緩和するため、仕事を采配してくれるようになるかもしれません。
このような行動を「同情を誘う」と言います。
「心をつかむ」【こころをつかむ】
「心をつかむ」という表現も、頻繁に使われます。
「心をつかむ」には「相手に良い印象を持たせる」「気に入られる」などの意味があります。
例えば就職の面接に臨む学生が、良い態度で面接を終えて、面接官にとても良い印象を与えたとします。
このような時、「学生が面接官の『心をつかんだ』」などと言います。
第一印象で気に入られようとする時、「心をつかむような挨拶をしよう」などと、「こころをつかむ」という言葉を使います。
「共感させる」【きょうかんさせる】
「共感させる」という言葉もあります。
「共感」には、「他人の意見や感情を、その通りと思うこと」という意味があります。
例えば、友達が失恋をして悲しんでいる時に、友達の心情を理解して、その通りだと思い、同じように悲しむことを「共感する」と言います。
「共感させる」場合は、相手が共感するように、持って行くことを言います。
自分の気持ちを上手に伝えられる人は、「共感させる」のが上手な人と言えるでしょう。
「心に迫る」【こころにせまる】
「心に迫る」という言葉もあります。
「心に迫る」には「心に強く訴えかける」「心から感動させる」などの意味があります。
例えば映画の感動巨編は「心に迫る傑作」などと呼ばれます。
主人公の行動が見ている人の心に強く訴えかけ、心から感動させるためです。
「情に訴える」を使った例文や短文など
続いて「情に訴える」という言葉を使った例文や短文を紹介します。
「情に訴える」の使い方のコツを、例文を通じて覚えましょう。
- 「情に訴える」を使った例文1
- 「情に訴える」を使った例文2
「情に訴える」を使った例文1
「仕事のミスを、取引先の『情に訴え』許してもらおうとする」
この例文のように、仕事上のミスを、相手の情けや優しさに働きかけて許してもらおうとした経験があるかもしれません。
特に若い男性や女性は、「情に訴える」ことで、相手が「可哀そう」「許してあげたい」と思いやすい傾向があります。
ただし、このように「情に訴える」方法で、仕事のミスなどを解消していると、中年以降になった時に苦労することになります。
いつまでも「情に訴える」可愛さや魅力がキープできるとは限らないためです。
「情に訴える」を使った例文2
「彼女が『情に訴える』ように、浮気したことを誤ったが、許せなかった」
この例文は、彼女に浮気された男性の心情を文章にしたものです。
浮気をした彼女は、理屈で自分の無実を証明できないと考えて、「情に訴える」作戦に出たのでしょう。
しかし彼氏は、その作戦になびかず、別れる決意をしたようです。
このように、男女の間では「情に訴える」ことで、様々なことが許されがちですが、浮気のような決定的な出来事は、さすがに許されないのかもしれません。
「情に訴える」という言葉について見てきました。
みなさんも誰かに「情に訴えかけられた」ことを思い出したかもしれません。
「情に訴える」ことに対する反応は人によってかなり違います。
情に厚い人、情け深い人は、つい許してしまうかもしれません。