「老い先短い」とは?使い方や例文!「もう老い先短いから・・・」の返答の仕方を紹介!
高齢者が「老い先短い」と言っているのを聞いて、どの様な意味なのか分からずリアクションに困ったという人もいるでしょう。
「老い先短い」の意味と使い方などについて紹介します。
目次
- 「老い先短い」とは?
- 「老い先短い」について詳しく解釈
- 「もう老い先短いから・・・」の返答の仕方
- 「老い先短い」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「老い先短い」の類語や言い換え
「老い先短い」とは?
- 「老い先短い」の読み方
- 「老い先短い」の意味
「老い先短い」の読み方
「老い先短い」は「おいさきみじかい」と読みます。
「老い」は「ろうい」ではなく「おい」と読むのがポイントです。
「老い先短い」の意味
「老い先短い」の意味は「高齢者にとって残っている人生の時間があまりないこと」です。
高齢者は段々と身体が衰えて行き、いつしか人生の終わりを迎えますが、それは誰にでもあることです。
自分の人生がもうすぐ終わりと感じた時に、自ら「老い先短い」と言うのです。
一般的に「老い先が短いからやりたいことをやる」「老い先が短いから財産を使ってしまったり寄付したりする」など、思い切ったことをする時の理由として使われることが多くなります。
「老い先短い」について詳しく解釈
「老い先短い」についてより詳しく解釈します。
- 「老い先」とは?
- 「老い先短い」の使い方
- 「生い先」と「老い先」の違い
「老い先」とは?
「老い先」とは、「年を取った人のこれからの人生のこと」で、基本的に「短い」が続きます。
これからあまり時間が残されていないという意味で使われますので、「老い先長い」という言い方はまずしません。
一体何才位から「老い先」と使うのかと思う人もいると思いますが、人の寿命は健康状態や環境、運不運によって違ってきます。
しかし大体の目安として、仕事を引退して毎日のんびりと暮らしていき、体力がなくなってくる段階と考えると、70歳以上の高齢者と考えると良いでしょう。
「老い先短い」の使い方
「老い先短い」の使い方で最も注意するべき点は「高齢者に対して使わない」という点です。
他人が高齢者に対して「老い先短い」というと、「もうすぐ寿命が尽きる運命だから」と言っているのと同じで大変失礼に当たります。
高齢者はただでさえ「もう自分はこの先長くない」と思っていますので、ショックを与えてしまうことでしょう。
また、「老い先短い」は「残された人生が短い」という状態で、何かの結論に対する理由付けとして使われます。
「老い先が短いので〇〇する・しない」という言い方をするのが一般的です。
「生い先」と「老い先」の違い
「老い先」と同じ読み方をする言葉に「生い先」があります。
この2つは全く意味が違うので覚えておきましょう。
「老い先」は、「これから人生を終えようとすること」です。
高齢者が使う言葉で寂しい気持ちが含まれています。
「生い先」は、「これから将来が楽しみであるということ」です。
赤ちゃんや子供が成長していく過程で使われる言葉で、希望や期待感が含まれています。
相手の年齢や状況により使い分ける様にしましょう。
「もう老い先短いから・・・」の返答の仕方
高齢者に「もう老い先短いから」と言われると、返事に困ってしまうのではないでしょうか。
何も考えずに「そうですね」などと言ってしまうと本人を怒らすか落ち込ませるかになってしまいます。
もし周囲に協力してくれる人がいれば、2人で違う返答をしてみましょう。
1人は「えー、まだまだでしょう、お元気ですよ」と言います。
もう1人は「しっかりなさっていらっしゃるのでお元気そうに見えますが、やっぱりお辛いことがありますか?」と言います。
これにより、高齢者は「弱っている部分を共感して貰いながらもまだ大丈夫だと思える」のです。
介護施設で働いている人などは、どうしても高齢者の「死」と向き合わなければならないので、相手が老化により辛いと思う面を認めてあげる様にした方が良いでしょう。
「老い先短い」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「老い先短い」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「老い先短い」を使った例文1
- 「老い先短い」を使った例文2
- 「老い先短い」を使った例文3
「老い先短い」を使った例文1
「もう老い先短い人生だし、好きなものを好きなだけ食べようと思う」
高齢者は健康の為と薄味のものや消化の良いものを食べさせようとします。
しかし中には濃い味付けのものや肉などを食べたいと思う人もいるのです。
「老い先短い」を使った例文2
「老い先短いから勧誘してもムダだよ」
悪質セールスが契約をさせようと必死なのですが、高齢者の方が一枚上手で高齢を理由に撃退しています。
「老い先短い」を使った例文3
「老い先短いとなるとのんびり田舎で暮らしたいね」
都心で暮らしていた高齢者が、ふと昔住んでいた田舎に戻ってのんびりと余生を過ごしたいと思った時の言葉です。
「老い先短い」の類語や言い換え
「老い先短い」の類語を紹介します。
- 「余生が短い」
- 「お迎えが近い」
- 「終活」
「余生が短い」
「余生」は「残された人生」という意味で、「老い先」の言い換えになります。
「お迎えが近い」
「お迎え」とは「あの世からのお迎え」のことです。
仏教では、人が亡くなると「お迎え人」というのが表れてあの世に誘導すると言われています。
「終活」
「人生の終わりに向けて元気なうちに介護・延命治療の有無・葬儀・相続や遺言などについて準備すること」です。
「就職活動」に対して「終末活動」として作られた新語です。
「老い先短い」は「高齢者にとって残された人生があまりないこと」です。
高齢者が自ら使う言葉で、悲しい、寂しいという気持ちが込められています。
この言葉を言われたら、気が利いていなくてもいいので自分なりに誠実な返答をしましょう。