「身を翻す」とは?意味!例文や使い方!
あなたは「身を翻す」という言い回しを使ったことがあるでしょうか?
この表現は普段の会話の中では、あまり使う機会がないかもしれませんが、小説の一文の中で、たまに目にすることがあるかもしれません。
そこでここでは、「身を翻す」について見て行きたいと思います。
目次
- 「身を翻す」とは?
- 「身を翻す」の類語や言い換え
- 「身を翻す」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「身を翻す」とは?
「身を翻す」とは、「身体を軽やかに大きく回転させていくような動き」、あるいは「身体の向き軽やかに変えていくさま」を表現した言葉と言えます。
また、「それまで固辞していた態度を急変させる」といったような意味も持っている言葉です。
- 「身を翻す」の読み方
「身を翻す」の読み方
「身を翻す」は「みをひるがえす」という読み方になりますが、「翻す」は「翻訳(ほんやく)」などでも使われている文字でもありますが、1文字では非常に難しいものなので、ここで忘れないようにチェックしておきましょう。
「身を翻す」の類語や言い換え
では、「身を翻す」と似たような解釈の言葉(類語)をいくつか挙げてみることにしました。
- 「身をさっと反転させる」
- 「身体の向きを素早く変える」
- 「態度を一変させる」
「身をさっと反転させる」
「身をさっと反転させる」という表現ができますが、「身体の方向や向きを変える」、「身体を反対の方向に向ける」という解釈ができるでしょう。
「隣のいたずら小僧が石を投げつけてきたので、身をさっと反転させてかわした」というような使い方ができます。
「身体の向きを素早く変える」
「身体の向きを素早く変える」も、「身を翻す」と同じ意味を持つ言葉と言えます。
よく格闘技の世界で出て来る言葉ですが、敵の攻撃を避けるように、素早く態勢を変える場合にも使われます。
「相手の敵をかわすように身体の向きを素早く変えて反撃に出た」という場面で使うことができるでしょう。
「態度を一変させる」
「身を翻す」には「それまでの態度を急変させる」という意味がありましたが、その置き換えの言い回しとして「態度を一変させる」という言葉が使えます。
「昨日まであれだけ賛同していた同僚が、今日になって自分の身が危ないと思ったのか、態度を一変させてきた」ということで使われる言葉です。
ビジネスのシーンでも、このように姿勢を急に変えてしまう人がいないでしょうか?
「裏切者」と呼びたくなるタイプの人間なのか、自己保身を最優先に考えてしまう人のことです。
「身を翻す」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここで、「身を翻す」を使った例文を見て行くことで、具体的な活用シーンをイメージしてみてください。
- 「身を翻す」を使った例文1
- 「身を翻す」を使った例文2
「身を翻す」を使った例文1
「僕は彼女の手を引いて身を翻すと、迫りくる津波が眼前まで近づいていたのです」
このような例文は大災害が発生した非常時の場面ではないかと思われるですが、襲い来る津波から難を逃れようと、彼女の手を引っ張り必死でその場から立ち去とするのですが、「身を翻して」みると、もうそこまで津波が近づいていたのです。
「果たしてこの2人の運命やいかに」?というところでしょう。
「身を翻す」を使った例文2
「あれだけの激しい銃弾の嵐を潜り抜けてここまで戻ってこれたのも、タイミングよく身を翻して、逃げることができたからだろう」
まるで戦場カメラマンが危険な紛争の中で頭の上を飛び交う銃弾、砲弾をくぐりぬけて帰還したような場面をイメージしてしまいますね。
「身を翻す」という言葉の意味を調べてみると、何故か戦争や非常時の場面で使う印象を覚えてしまいました。
しかし、「態度を一変させる」といったような場面でも当てはまる言葉なので、身近なシーンでも活用することができる言葉であると思います。
このような表現を深く見て行くことも言葉のボキャブラリーを増やしてくれますね。