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「為人」とは?使い方や例文!反対語

皆さんは、「為人」という言葉を見たり、聞いたことがあるでしょうか?

この言葉を知っている人は、日頃からかなり日本語を勉強しているような気がしてなりませんが、意外と身近な言葉だったりします。

そこで、今回はこの「為人」という言葉にフォーカスを当てて解説をしていきたいと思います。

意味や活用法が分かると、かなり使える言葉であることが見えてきます。

為人

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「為人」とは?使い方や例文!反対語>


目次

  • 「為人」とは?
  • 「為人」について詳しく解釈
  • 「為人」の類語や言い換え
  • 「為人」を使った例文や短文など(意味を解釈)
  • 「人となり」を使った言葉や意味を解釈
  • 「為人」の英語(解釈)


「為人」とは?

「為人」とは?

「為人」とは。

「生まれつきの性質」「天性」「本性」という内面的な意味を持つ言葉ですが、その一方で「身体つき」「体格」「背丈」といったように外見的な面でも解釈することができる言葉です。

  • 「為人」の読み方

「為人」の読み方

「為人」「ひととなり」と読みますが、「為」「人」ともに、漢字自体の文字はそんなに難しくはなくごく普通の文字なのですが、「為人」という順番で並んでいる言葉の形態は全くと言っていいくらいに珍しい表記かもしれません。

そのために、「為人」の読み方も意味も推測さえすることができないと思い悩む人も出て来ると思われます。



「為人」について詳しく解釈

「為人」について詳しく解釈

「ひととなり」と読む「為人」の意味は、「生まれつきの性質」「天性」「持ち前のキャラクター」の他に「身体つき」「背丈」という意味がありますが、その人が本来持っている内面的な性格・性分を指していることが強い言葉ではないでしょうか?

表面上では中々読み取ることができない心の奥底を言い表す良い言葉のように思えます。

  • 「為人」の語源
  • 「為人」の使い方

「為人」の語源

「為人」は、めったに目にする言葉ではないので、言葉の語原や由来を考察してみようにも、中々、思いつくことが難しい言葉でもあります。

しかし、「為」という漢字に注目してみると、この文字には「〜たり」という意味で使われることがあることが分かりました。

また、「為人」は、「いじん」という漢語で「ひとたること」「ひととしてのありかた」というようなニュアンスもあります。

そのようなことから、この「為人」=「イジン」「人となる」という解釈から、「ひととなり」という読み方に変化していき、今回のような解釈に転じてきたとも思われるのです。

「為人」の使い方

では、「為人」はどのような場面で使うでことができる言葉なのでしょうか?

「為人」は、その人の「性質」や、「気性」、あるいは「身体つき」などを表しており、「天性」という解釈もできることからことから、「生まれ持った性質」「先天的なキャラクター」「天性の人柄」という側面がクローズアップされてきます。

その一方で、「人柄」「人格」というようなことを指して使う場合は、その人が年齢を重ねていき、心身ともに成長することによって、後から持ち得ることができた性質や性格も含めて使われることもあります。

この言葉は、「人柄」も含めて「温厚な」「明るい」「とっつきやすい」というように肯定的な意味合いで使われることが多い表現でもありますので、逆に否定的なマイナスのニュアンスで使われることがありません。

「為人」の類語や言い換え

「為人」の類語や言い換え

「為人」という言葉は「天性」「人柄」というような意味ですが、他にどのような言葉で言い換えることができるでしょうか?

ここでは、「為人」の類義語を見て行くことにしましょう。

  • 「本性(ほんしょう)」
  • 「気質(きしつ)」
  • 「人柄(ひとがら)」

「本性(ほんしょう)」

「本性」という言葉がありますが、「為人」に近い意味を持つ言葉で類義語の1つとして扱うことができるでしょう。

意味としては、「普段は隠れていて見ることができな生まれつきの性質」ということとさしています。

「やっと本性を表してきた」というような場面で使われるのですが、「為人」と比べると、どちらかと言えば、好ましくないマイナス的な要素が強い言葉でもあります。

「気質(きしつ)」

「気質」「為人」の類義語として見ることはできる言葉で、「生まれつきの体質に起因する感情や性質」のことを言っています。

「あいつは難しい気質をしているので、付き合いにくいタイプだ」という場面で使うことがあります。

「気質」は人によって様々ですが、太っている人なら、「温厚な気質」で痩せている人であれば「きつい気質」というイメージがあります。

「人柄(ひとがら)」

「人柄」「為人」の類義語として挙げることができますが、「人の品格」「自然と感じ取れるようないい性質、性格」という意味があり、この言葉を耳にすると、肯定的な印象を覚えることから、「為人」の同義語として使うこともできるでしょう。



「為人」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「為人」を使った例文や短文など(意味を解釈)

では、ここで「為人」を使った例文を見て行くことにしたいと思いますので、具体的な活用シーンを連想してみてください。

  • 「為人」を使った例文1
  • 「為人」を使った例文2
  • 「為人」を使った例文3

「為人」を使った例文1

「彼は学生時代から、とても穏やかな為人で、他の人と喧嘩したり、口論で険悪な関係になったことを見たがないのです」

世の中には、このような素晴らしい人がたくさんいますが、どんな人でも、この手の人を悪く言うことはないと思います。

誰からも好かれる性格の人で、近くにいてくれるだけでホッとするのかもしれません。

もしかすると、癒しの力を持っている人と言えるでしょう。

「為人」を使った例文2

「この絵画を見ていると、温かいタッチの画風から、描いた画家の穏やかで優しい為人がジワリと伝わってくるようです」

絵画などの美術品を見ていると、作者が分からなくても、その画風でその人の性格が何となく伝わってくるものです。

人の性格は、実際に会話したりすることで理解できるものと思いがちですが、このように作品を通して理解することもできるのではないでしょうか?

このことは絵画だけでなく、書画や彫刻品でも同じことが言えるかもしれません。

「為人」を使った例文3

「部長は同期の彼の為人を理解して信頼していたからこそ、今回のハードルの高い商談の交渉事の中心に据えたのだと思います」

仕事の世界では、実力のある人は大きな仕事を創造したり、完成していくのですが、実力だけでは成しえないことも少なくありません。

そこには、「為人」という側面も大きな要因となることがあるからです。

いくら交渉上手な人でも、いつも強引な手法で進めようとする人は、何処かで壁にぶつかってしまうことがあり、周りから協力を得られないこともあります。

この例文に出て来る「彼」は、非常に優秀なだけでなく、人から信頼される誠実さと温和な性格も評価されていると思われます。

「人となり」を使った言葉や意味を解釈

「人となり」を使った言葉や意味を解釈

では、ここで「為人(ひととなり)」を使った言葉も併せて見て意味を解釈してみましょう。

  • 「人となりが表れる」
  • 「人となりを表すエピソード」
  • 「人となりを伝える」

「人となりが表れる」

「人となりが表れる」とは、「その人の性格が外見の行動や言葉から理解できる」といったような意味があります。

あるいは、例文でもあったように、「何かその人が作ったもの(絵画や文章)などからも、その人の性格が見て取れる」という解釈もできるでしょう。

「この手紙を読んでみると、彼の人となりが現れているようだ」という使い方ができます。

「人となりを表すエピソード」

「人となりを表すエピソード」とは、「その人の性格や性分が理解できる出来事」という意味があります。

人の性格や性分は実際にその人と触れて見て初めて分かることですが、何か出来事があった時に、その人が取った行動や言葉で性格が見えることがあります。

「昨日、通勤電車の中で、アイツが困ったお年寄りの男性に声をかけて勇気づけていたのを見たんだ。

結構優しい奴なんだな」
といったようなことを聞くことがあるかもしれませんが、この言葉を聞くだけで、「アイツ」の性格の良さが分かってきます。

これこそ「人となりを表すエピソード」ということになるでしょう。

「人となりを伝える」

「人となりを伝える」とは、「その人がどのような性格の人物なのかを他人に伝える」という意味がありますが、「私は、友人達に彼氏の人となりを伝えました」という使い方ができます。

「為人」の英語(解釈)

「為人」の英語(解釈)

「為人」を英語で表現すると、“hereditary disposition”“temperament”“nature”といった言葉で訳すことができます。

icon まとめ

「為人」=「人となり」という言葉の意味や活用シーンを調べてみると、結構、身近な場面で使える言葉であることがお分かり頂けたのではないかと思います。

人は持って生まれた天性の性格がありますが、日頃から本音を言わない人もいれば、全く自分を飾らず素直な気持ちで接してくる人もいます。

仕事をしていると、様々な人間との出会いがありますが、やはり性格のいい人との出会いは、とても素晴らしいことですし、その人との縁を大事にしたいと思うことでしょう。