「露知らず」とは?意味と使い方!
「露知らず」という表現を聞いたことがあるでしょうか。
一体どのような時に使われる表現なのでしょうか。
ここでは、「露知らず」いう表現について詳しく解説します。
目次
- 「露知らず」とは?
- 「露知らず」の語源
- 「露知らず」の使い方
- 「露知らず」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「露知らず」の類語や言い換え
「露知らず」とは?
「露知らず」という表現は全く知らない、全然知らずに、という意味です。
露は植物などに水滴としてつくものですが、本来はとてもはかなく、すぐに蒸発してしまいますよね。
そこから露ほども知らない、「露知らず」という表現ができあがりました。
しかし、最近では「つゆ知らず」と表記することが多いとも言われています。
中には「露知らず」という表現とは別のものだと考えている人もいますので、注意しましょう。
- 「露知らず」の読み方
「露知らず」の読み方
「露知らず」という表現は「つゆしらず」と読みます。
難しい読み方ではありませんが、露という表現は日常的に見かける文字でもありませんので、しっかり読めるようにしておきましょう。
「露知らず」の語源
「露知らず」表現の語源は先ほども触れたように、「露ほども知らず」という表現から来ています。
露はとてもはかなく、すぐに消えてしまうものであるため、それほど知らなかった、わずかなことも知らなかった、という意味になりました。
「露知らず」の使い方
「露知らず」という表現は、全然知らなかったということを強調する時にも使える表現です。
例えば、誰かのお父さんに不幸があったということを全く知らず、平気で自分の両親の話をしていたとしましょう。
そんな時に相手のお父さんが亡くなっていた、という話を聞けば、驚くと同時に申し訳なかった、という気持ちになりますよね。
そのような時、「そんなこととは露知らず、申し訳ない」などと表現できます。
全然知らなかった、そんなつもりはなかった、という意味を込めています。
「露知らず」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは「露知らず」という表現の例文を紹介します。
- 「露知らず」を使った例文1
- 「露知らず」を使った例文2
- 「露知らず」を使った例文3
「露知らず」を使った例文1
「彼女がそんな病気を抱えているだなんて露知らず、とても呑気な話をしてしまった」
最近は、例えば若い女性であっても乳がんにかかる可能性があるなど、様々なリスクが指摘されています。
近所の人や自分の知り合いが絶対に病気にかかっていない、とは言い切れません。
しかし、その一方でまさか深刻な病気を抱えているとは全然知らずに、呑気な話をしてしまった、楽天的な話をしてしまった、あるいは自分の病気の話をしてしまった、などと後から後悔をしてしまうこともあるのではないでしょうか。
知らなければ仕方がないのですが、なんとなく罪悪感が残ってしまう、ということもありますよね。
「露知らず」を使った例文2
「彼女の子供が病気だなんて露知らず、何も手伝ってあげられなかった」
本人だけではなく、本人の家族や子供が病気にかかっている、などということを聞くと、後から「もっと早く知っておけばよかった」「もっと早く知っておけば手伝ってあげられたのに」と考えることもあるのではないでしょうか。
特に子供が病気になって入院していたりすると、お母さんは大変です。
しかし、そのことを周りに言わず、普通に振る舞っている人もいるでしょう。
そのまま、言われるまで気づかなかったということもあるものです。
必ずしも気づかなければいけないというわけではありませんが、もしも後から何かに気づいた場合は、一言声をかけてあげられると良いですね。
「露知らず」を使った例文3
「海外での生活がここまで大変とは露知らず、学生時代は平気でいろいろなことを言ってしまった」
グローバル化が進み、海外で生活する人も増えましたね。
外国での生活に憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。
その一方で、留学するために海外で生活をする、海外にある日本の企業に雇われて生活する、あるいは海外の企業に雇われて生活する、という事は大きく異なります。
どれが楽、どれが大変、という事はありませんが、人の苦労は一言では言い表せないものもありますし、経験していなければわからないこともたくさんあります。
人がどれだけ大変かということを軽視してしまうと、後から反省することにもなりかねません。
「露知らず」の類語や言い換え
ここでは「露知らず」という表現の類義語を紹介します。
- 「全く知らずに」
- 「思いもよらず」
- 「わからない」
「全く知らずに」
全く知らずに、という表現は事情を全く把握していないことを指しています。
例えば、近所の人に不幸があった、近所の人が病気になった、という事は知らなければ全くわかりませんよね。
後からその話を聞き、「全く知らなかった」と思うこともあるのではないでしょうか。
「思いもよらず」
思いもよらず、という表現は考えもしなかった、思いがけず、ということになります。
予想もしなかった、予想もできなかった、という意味合いも含んでいます。
「わからない」
わからない、というのはわかる、という表現の未然形に打ち消しの助動詞をつけた形になります。
わかるというのは理解する、把握している、という意味を持ち、わからないという言葉は理解していないということになります。
誰がどのような状態でいるのかわからない、あるいは病気になったことなどわからなかった、という場合があります。
「露知らず」という表現は「まさかそんなこととは全然知らず」という意味を持ち、特に不用意な発言をしてしまった後など、申し訳ないという気持ちを表すために使われることが多いのではないでしょうか。
円滑な人間関係を築くために大切な表現でもありますから、ぜひ覚えておきましょう。