「諸事万端」とは?意味と使い方!「諸事万端整える」の意味
この記事を見ている人の中で、「諸事万端」という言葉を使いこなすことができる人は、どのくらいいらっしゃるでしょうか?
普段の会話の中で、この言葉を使いこなしている人は、めったにいないのではないかと思います。
そこで、今回はこの「諸事万端」について、説明をしていくことにします。

目次
- 「諸事万端」の意味とは?
- 「諸事万端」の使い方
- 「諸事万端」を分解して解釈
- 「諸事万端」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「諸事万端」の類語や類義語・言い換え
- 「諸事万端」の英語と解釈
「諸事万端」の意味とは?

「諸事万端」とは、四字熟語で「様々なこと全て」という意味を持つ言葉です。
この類いも熟語は、長い意味を簡単に言い表すことがあるのですが、この四字熟語はとてもシンプルな意味で使われています。
また、どちらかというと肯定的なニュアンスを感じさせる言葉です。
- 「諸事万端」の読み方
「諸事万端」の読み方
「諸事万端」は「しょじばんたん」と読むことになりますが、普段あまり耳にしたり、口にすることが少ない言葉だけに中々読み方で苦労するかもしれません。
せっかくの機会なので、ここで忘れないように覚えておくことにしましょう。
「諸事万端」の使い方

では、「諸事万端」という熟語がどのような場面で使える言葉なのでしょうか?
ここで1つ使い方の表現を取り上げてみました。
- 「諸事万端整える」の意味
「諸事万端整える」の意味
「諸事万端」を含む表現に「諸事万端整える」という活用法があります。
この言葉には、「色々の全てのことをきれいに整理して準備をします」という意味になるでしょう。
何事もことをなす時は、準備を整えることが必要です。
そのような時に、この言葉を使うことになるでしょう。
「諸事万端」を分解して解釈

「諸事万端」は四字熟語ですが、この熟語を「諸事」と「万端」に分けて、それぞれの言葉の意味を解釈してみることにしました。
- 「諸事」
- 「万端」
「諸事」
「諸事」とは、「色々なこと」という意味がありますが、「諸事」の「諸」は「諸々(もろもろ)」という言葉でも使われている漢字で、これも「色々な」、「様々(さまざま)」という意味合いがあることから、「諸々の事(もろもろのこと)」=「色々なこと」という解釈につながっていきます。
「万端」
「万端」は「あることについてのあらゆる事柄や方法」という意味があり、「準備万端整いました」という場面で聞いたことがあるのではないかと思います。
また「全てが整っていること」や「万全」という解釈もできる言葉です。
「諸事万端」を使った例文や短文など(意味を解釈)

では、ここで「諸事万端」を使った例文を見ていくことで、どのような場面で活用できるか、考察していきたいと思います。
- 「諸事万端」を使った例文1
- 「諸事万端」を使った例文2
- 「諸事万端」を使った例文3
「諸事万端」を使った例文1
「私達の結婚式には、必要な諸事万端の準備をするには、あまりにも忙しすぎて、日数が全く足りなくて、困っているのです」
2人のはでやかな門出になるはずの結婚式だと、やはり「諸事万端」に物事を準備したおきたいものですね。
しかし、お互いに仕事やプライベートのスケジュールが詰まっているのか、じっくりと準備ができないのかもしれません。
誰を招待するか、席順はどのように配置するかも考えると、頭が痛くなりそうです。
「諸事万端」を使った例文2
「この仕事を何事もなく終わらせるために、諸事万端準備が整っているのか、しっかりとチェックしておきなさい」
このようなコメントはビジネスのシーンで部下が上司から指示されている所のように聞こえます。
仕事の難易度が高ければ高いほど、スムーズに進めるために、「諸事万端」に準備を抜かりなくしなくてはなりせんが、それでも経験の浅い若手社員だと、抜け漏れがあっても不思議ではありません。
上司も言葉だけで指示するのではなく、細かく部下の行動を把握して指導しなくてはなりません。
「諸事万端」を使った例文3
「今回のプレゼンは、当社の今後の未来がかかっていると言っても過言ではありません。意識を集中して、諸事万端全て整えて、何が何でも他社との競争に勝たなくてはならないのです」
このような例文を見ていると、本当にビジネスの世界はとても厳しいことが理解できます。
まさに生きるか死ぬかという感じの熾烈を極めたビジネスの戦いになるのでしょうが、勝ち誇るためには、「諸事万端」手を打てることは全て対策しておくことが重要です。
「諸事万端」の類語や類義語・言い換え

「諸事万端」と同じような意味を持っている言葉としては、他にどのようなものがあるのでしょうか?
ここで「諸事万端」の類義語を見ていくことにしましょう。
- 「全部」
- 「ありとあらゆる」
- 「有象無象」
「全部」
「全部」という言葉は、私達が普段からよく使っている平易な言葉ですが、「諸事万端」もこの言葉で置き換えることができます。
「残らずに集めてたり、考えつく範囲などのものの全て」という意味になります。
また、「本来なら一揃いになるもの」も「全部」という解釈ができます。
言い換えると、「セット」や「コンプリート」と言った方が現代的な言い回しかもしれません。
「ありとあらゆる」
「ありとあらゆる」という言葉も、「諸事万端」の類義語として扱うことができるでしょう。
この言葉も「全て」と解釈すればそれまでの理解なのですが、思い付くもの、目の前にあるものなど諸々のことを全てのことを指している感じがあります。
「ともかく思い付くことは何でも」と少し節操がなさそうな印象を覚えてしまいます。
「有象無象」
「うぞうむぞう」という読み方をする「有象無象」ですが、「たくさんある」や「くだらないもの」などの意味があります。
「ここにいるやつらはみんな有象無象の輩(やから)ばかりだ」という場面で使われそうですが、「諸事万端」とは異なり、否定的な活用になります。
「諸事万端」の英語と解釈

「諸事万端」を英語で表現すると、“everything”、“all things”、“affairs all set”などの言葉で言い表すことができます。
「諸事万端」という言葉を普段の日常的な場面で使うことが少ないために、具体的な活用シーンが出てこないこともあります。
しかし、詳しく意味や活用法を学んでみると、私達の身近な所で使える機会が結構あるものです。
このように四字熟語はちょっと使いづらいというイメージがありますが、マスターできると、会話の幅が広がっていくのかもしれません。