「自己嫌悪」とは?読み方や意味と使い方!「罪悪感」「劣等感」との違い
「自己嫌悪」という言葉の読み方や使い方を紹介します。
また「自己嫌悪」になる心理や類語を紹介して行きます。
さらに「自己嫌悪」を使った言葉や、「自己嫌悪」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「自己嫌悪」とは?
- 「自己嫌悪」になる心理
- 「自己嫌悪」を使った言葉と意味を解釈
- 「自己嫌悪」を使った例文や短文など
- 「自己嫌悪」の類語や類義語・言い換え
- 「自己嫌悪」と「罪悪感」の違い
「自己嫌悪」とは?
「自己嫌悪」という言葉を知っているでしょうか。
今まさに「自己嫌悪」に苦しんでいる人がいるかもしれません。
一方で、「自己嫌悪」という言葉を今回初めて知ったという人もいるでしょう。
そこで「自己嫌悪」の意味や読み方を紹介して行きます。
- 「自己嫌悪」の読み方
- 「自己嫌悪」の意味
「自己嫌悪」の読み方
「自己嫌悪」は「じこけんお」と読みます。
「嫌悪」は「けんあく」などと読み間違えてしまうことがありますが、「嫌悪」は「けんお」と読みます。
これを機会に「自己嫌悪」は「じこけんお」と読むことを覚えておきましょう。
「自己嫌悪」の意味
「自己嫌悪」にはどのような意味があるでしょうか。
「自己嫌悪」には「自分のことを好きになれない気持ち」「自分が嫌いだという気持ち」という意味があります。
「自己嫌悪」になっている人は、本来、いちばん大好きなはずの自分のことを好きになれません。
その特殊な感情を「自己嫌悪」という言葉で表しています。
このように「自己嫌悪」には、「自分を嫌いになってしまう心理」「自分を嫌になってしまう気持ち」などの意味があります。
「自己嫌悪」になる心理
次に「自己嫌悪」になる心理について見て行きましょう。
本来は好きになっておかしくない自分を、なぜ嫌いになるのか、その理由を知りましょう。
- 失敗した時
- 自分が劣っていると感じる時
- コンプレックスがある
- 環境の悪さ
- 誰かに迷惑をかけた時
失敗した時
人生には転機になるような大切な出来事があります。
例えば受験は、その後の人生を大きく左右するような重要性があります。
そのような大切な場で、絶対に勝ちたい勝負に失敗してしまった時、自分を責めることになるかもしれません。
そして、肝心なところでミスをする自分を嫌いになるかもしれません。
社会に出た後でも、仕事の大切な場面で結果を出せずミスをしてしまう自分に対して、または人間関係の構築に失敗した場面で、自分を嫌いになってしまうことがあります。
自分が劣っていると感じる時
自分が周囲の人に比べて劣っていると思う時、「自己嫌悪」することがあります。
例えばクラスで成績が著しく低い人は、「なぜ、他の人と同じくらい勉強ができないのだろう」と自分を責めるかもしれません。
また同じような成績を出せない自分を「劣った人間」だと見て、嫌いになってしまうかもしれません。
コンプレックスがある
自分の容姿にコンプレックスがある人は「自己嫌悪」になりやすいでしょう。
一般的に美女と言われる顔からかけ離れている顔をしている人は、コンプレックスを感じやすいでしょう。
また平均よりも整った顔立ちをしている人でも、理想が女優さんのように綺麗な人が持つ顔立ちだとすると、自分の顔とのギャップに驚き、コンプレックスを持ってしまうかもしれません。
たまたま仲の良い友達が美しすぎる時も、コンプレックスを感じやすいでしょう。
このようなコンプレックスが強くなると、自分を嫌いになる可能性があります。
環境の悪さ
人は自分が置かれている環境によっても、「自己嫌悪」することがあります。
例えば王子様のように、お城に住んで経済的に何不自由ない暮らしを夢見ている人は、サラリーマン家庭に生まれたことをコンプレックスに思い、出自が良くないダメな人として、自分を嫌うかもしれません。
通っている大学、住んでいるエリア、友達の質など、周囲のレベルが低いと感じると、そのような環境の中で育っている自分を嫌いになることがあります。
誰かに迷惑をかけた時
誰かに迷惑を掛けていると感じた時、自分を嫌いになるかもしれません。
例えば自分が高校に通っているせいで、親が学費を出すのに苦労していると知ると、迷惑を掛けている自分を嫌うかもしれません。
また、犯罪などを起こして、両親や家族に迷惑をかけた時、迷惑を掛けられて苦しむ人の姿を見て、「自己嫌悪」になるかもしれません。
本当に悪いことをした場合は「自己嫌悪」するのも薬になりますが、前者のような高校に通うという普通のことをしているだけで「自己嫌悪」するのは間違っているでしょう。
「自己嫌悪」を使った言葉と意味を解釈
続いて「自己嫌悪」を使った言葉を紹介し、その意味を解釈して行きます。
「自己嫌悪」という言葉を実際に使う時に、役立つ言い回しを紹介します。
- 「自己嫌悪感」【じこけんおかん】
- 「自己嫌悪にかられる」【じこけんおにかられる】
「自己嫌悪感」【じこけんおかん】
「自己嫌悪感」には、「自分を嫌いになるような感情」という意味があります。
例えば、試験前に勉強もせずに、友達と遊んでいる時、本当は勉強しなければいけないのに遊んでいる自分に嫌気がさすことがあります。
このような暗い感情を「自己嫌悪感」と呼びます。
何をしていても、自分を好きになれない、薄暗い感情が漂っている人は、「自己嫌悪感」に苦しめられている人かもしれません。
「自己嫌悪にかられる」【じこけんおにかられる】
「自己嫌悪にかられる」という言葉があります。
「自己嫌悪にかられる」には、「自分を嫌いな気持ちが湧きあがってくる」という意味があります。
例えば、友達と遊んでいる時に、ふと鏡などで自分の姿を見て、周囲の友達に比べて劣っていると思った時は、「自己嫌悪にかられる」かもしれません。
このように自分が醜くて嫌いだという気持ちがわき上がってきた時、「自己嫌悪にかられる」という言葉を使ってみましょう。
「自己嫌悪」を使った例文や短文など
「自己嫌悪」という言葉を使った例文や短文を紹介して行きます。
「自己嫌悪」という言葉の使い方のコツを、例文を通じて覚えて行きましょう。
- 「自己嫌悪」を使った例文1
- 「自己嫌悪」を使った例文2
- 「自己嫌悪」を使った例文3
「自己嫌悪」を使った例文1
「似合わない服を着てると『自己嫌悪』に陥る」
ファッションに敏感なタイプの人は、この例文のような感情を持ったことがあるかもしれません。
自分に似合う服と似合わない服の見分けがつくファッションセンスの持ち主が、自分に似合わない服を着る時、「自己嫌悪」に陥ることがあります。
このような服を着てるダサい自分は、自分が嫌いな人だと思う、自分のことを嫌ってしまうためです。
理想が高く、自分に厳しいタイプの人は、このようなちょっとした出来事でも「自己嫌悪」に陥ることがあります。
「自己嫌悪」を使った例文2
「電車で老人に席を譲れずに、『自己嫌悪』する」
この例文に登場するのは、若い人かもしれません。
電車に座っていて、目の前に高齢者がきたのに気付いたのかもしれません。
本来は譲るべきだと思っているのに、体が動かずに寝たふりをしてしまったのかもしれません。
優しい性格の持ち主ほど、老人に席を譲れない自分を責めて、挙句の果てに嫌いになってしまうことがあります。
このような時は、次回は絶対に席を譲ろうと決める、あるいは基本的に電車では座らないと決めるなど、失敗を前向きに生かすことをおすすめします。
そうすれば自分を嫌いになることはないでしょう。
「自己嫌悪」を使った例文3
「女性を殴ってしまい『自己嫌悪』に陥る」
この例文に登場する男性は、自分の彼女、または奥さんに手を上げてしまったのでしょう。
そして女性に暴力を振るった自分を許せず、ショックを受けているのかもしれません。
DVを繰り返すタイプの男性は、このような「自己嫌悪」がストレスとなり、また次の暴力を生むのかもしれません。
暴力は連鎖すると言われているため、一度激しい「自己嫌悪」に襲われたら、二度とそのような行為を繰り返さないよう、反省することが大切でしょう。
「自己嫌悪」の類語や類義語・言い換え
「自己嫌悪」の類語や、言い換えられる似た意味の言葉を紹介します。
「自己嫌悪」とよく似た言葉には、どのような言葉があるでしょうか。
- 「恥じる」【はじる】
- 「後悔」【こうかい】
- 「慙愧の思い」【ざんきのおもい】
「恥じる」【はじる】
「恥じる」という言葉には、「良心がとがめたり、自分の欠点に気付くなどして、他人に対して恥ずかしいと感じる」という意味があります。
例えば、行列に横入りした後で、良心がとがめる時、「恥ずかしい」という思いがわき上がるはずです。
また合コンに参加して、自分が参加者の中でいちばん冴えない存在だと気付いた時も、「恥ずかしい」という感情にとらわれます。
「後悔」【こうかい】
「後悔」という言葉には、「自分がしてしまったことを後になって失敗したと思い、悔やむ」という意味があります。
「あんなことを言わなければ良かった」「あんなことをなぜしたんだろう」と「後悔」する機会は多いかもしれません。
「慙愧の思い」【ざんきのおもい】
「慙愧の思い」には「自分がしたことを、恥ずかしいと思うこと」「自分の言動に対して恥じ入ること」という意味があります。
「自己嫌悪」につながるような感情と言えるでしょう。
「自己嫌悪」と「罪悪感」の違い
「自己嫌悪」とよく似た言葉に「罪悪感」という言葉があります。
この二つの言葉には、どのような違いがあるでしょうか。
「罪悪感」には「罪を犯してしまったような感じ」という意味があります。
何か犯罪に手を染めてしまったような薄暗い感情を「罪悪感」と呼びます。
「自己嫌悪」は自分を嫌いに思う感情ですが、犯罪を犯してしまったような感情が原因とは限りません。
容姿が悪いと思っただけでも、自分を嫌いになることがあるためです。
また「罪悪感」を持ったとしても、それが原因で自分を嫌いになるかどうかは分かりません。
このように「自己嫌悪」と「罪悪感」は近い感情ではありますが、意味に若干の違いがあります。
「自己嫌悪」という言葉について見てきました。
みなさんも「自己嫌悪」という言葉が表現するような感情を持ったことがあるかもしれません。
しかし、自分のことを好きになり、大切に思えるのは、最後には自分しかいません。
「自己嫌悪」になった理由を分析し、克服して、自分を好きになれるようにしましょう。