「嫌悪」の意味とは?「嫌悪」と「厭悪」「恐怖」の違い・英語・対義語・類語
「嫌悪」という言葉は、日常的に使う表現では無いかもしれませんが、誰しも何かに対して「嫌悪感」を感じたという経験はあるのではないでしょうか。
嫌だ、という表現と悪い、という表現が組み合わさった言い回しですので、何となく意味はわかるという人もいるかもしれませんね。
ここでは「嫌悪」という表現について紹介します。
目次
- 「嫌悪」の意味とは?
- 「嫌悪」の読み方
- 「嫌悪」の英語(解釈)
- 「嫌悪」の言葉の使い方
- 「嫌悪」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など(意味を解釈)
- 「嫌悪」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「嫌悪」の類語や類義表現
- 「嫌悪」と「厭悪」の違い
- 「嫌悪」と「恐怖」の違い
「嫌悪」の意味とは?
「嫌悪」というのは憎み嫌うことを指しています。
例えば存在して欲しくないものや汚いもの、食べ物には適していないもの、不愉快な感覚を催す者等に対し、嫌だ、触れたくない、見たくない、という感覚を持つ人もいるのではないでしょうか。
あるいは、職場などで不当な扱いを受け、不平等な言い回しをする上司に対し、「嫌悪感」が湧いたという経験を持つ人もいるかもしれません。
「嫌悪」の読み方
「嫌悪」は「けんお」と読みます。
これ以外には読み方がありませんので、しっかりと覚えておきましょう。
また、漢字も複雑ですが、ぜひ描けるようにしておきたいものです。
「嫌悪」の英語(解釈)
「嫌悪」という表現を英語にすると、“hatred”や“dislike”という言い回しが使えます。
日本語では、「私はこれが嫌い」という言い回しをしますが、英語では基本的に“I don't like this.”など、「好きではない」という言い回しをします。
そのため、特に英語において“hatred”や“dislike”という「嫌い」「とても嫌い」という言い回しを使ってしまうと、かなり強い表現になります。
そのため、英語で「嫌悪」という表現を使うときには注意が必要です。
- 「嫌悪」を使ったEnglishの例文1
- 「嫌悪」を使ったEnglishの例文2
「嫌悪」を使ったEnglishの例文1
“I hate that exam”
これは「私はあの試験が大嫌いです」という意味になります。
試験であれば、相手は人ではありませんから傷つける心配もありません。
むしろ、試験が嫌いな人は多いのではないでしょうか。
例えば高校の時は毎週単語テストを受けなければいけなかった、追試があって面倒だった、などという経験を持つ人もいるかもしれませんね。
そのようなときには“hate”という表現が使えます。
「嫌悪」を使ったEnglishの例文2
“He loathes that awful news”
これは「彼はそのような胸の悪くなるようなニュースに嫌悪感を持った」という意味になります。
“loathe”というのはひどく嫌う、嫌で胸が悪くなる、という意味を持ちます。
ただ単にとても嫌いという意味ではなく、ひどく嫌がる、という意味になりますので、使うときには注意しましょう。
“loath”は違う単語になりますのでスペルにも注意が必要です。
「嫌悪」の言葉の使い方
「嫌悪」という言葉は日常的に使う言葉ではありません。
しかし、例えば児童虐待のニュースを見たり、殺人事件のニュースを見たりすると、それに対して「嫌悪感」を持つという人も多いでしょう。
不快である、絶対に嫌だ、というものに対して「嫌悪」という言葉を使います。
ダーウィンが『人間と動物の表情について』という書物で、「嫌悪感」というものは不快なものに関係しているということを記述しています。
「嫌悪」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など(意味を解釈)
ここでは「嫌悪」という言葉を使った言い回しを紹介します。
- 「嫌悪感」
- 「嫌悪される」
「嫌悪感」
「嫌悪感」という表現は先ほどから繰り返し使っていますが、嫌がる気持ちのことを指しています。
「嫌悪感」を持つ、「嫌悪感」を抱くという言い回しになります。
憎み違う感覚という意味であり、例えば人間には自分の嫌いな面を持っている人を「嫌悪」したり、無意識の期待が裏切られたりするときに相手に対し、「嫌悪感」を持つことがあります。
自分が見下されていると思った時も「嫌悪感」を持ちます。
「嫌悪される」
児童虐待など、悲しいニュースが後をたちません。
そのようなニュースはまさに「嫌悪」をされる対象になります。
見ていられない、二度と起こって欲しくない、というニュースはまさに人から憎み嫌われるものです。
「嫌悪」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは「嫌悪」という言葉を使った例文を紹介します。
- 「嫌悪」を使った例文1
- 「嫌悪」を使った例文2
「嫌悪」を使った例文1
「彼は自分の意見を押し付けてくる上司に対し、嫌悪感を持っている」
職場などでは他の人の意見を聞く姿勢がとても大切です。
それはたとえ上司であったとしても同じであり、上司だからといって部下の話を無視して良いというわけではありません。
しかし、人によっては部下の意見を聞かない、人の話を聞かない、という人もいるのではないでしょうか。
自分の意見を押し付けてくる上司に対し、不快感を持つという人もいるかもしれませんね。
「嫌悪」を使った例文2
「妻は妊娠してから香水の匂いを嫌悪するようになった」
妊娠すると、嗅覚や味覚が敏感になると言われています。
例えばつわりで今まで食べられなかったものが食べたくなったり、今まで大好きだったものが嫌いになったり、ということもありますが、今まで気にならなかった匂いがとにかく嫌になる、ということも珍しくありません。
むしろ、このような嗅覚や味覚の変化により、妊娠したと気づく人もたくさんいます。
香水などの香りは良い香りですが、妊娠するとそのような香りを「嫌悪」する、という人は多いと言われています。
「嫌悪」の類語や類義表現
ここでは「嫌悪」という言葉の類義語を紹介します。
- 忌み嫌う【いみきろうた】
- 憎悪【ぞうお】
忌み嫌う【いみきろうた】
忌み嫌うという表現は嫌って避ける、という意味になります。
例えば、かつて日本では、血液は忌み嫌うものとして扱われており、生理中の女性は鳥居をくぐることが許されなかったと言われています。
憎悪【ぞうお】
憎悪はその存在を憎むこと、という意味であり、愛情や友情という表現の対義語になります。
ひどく憎む、とにかく嫌がる、という場合にこの表現が使えます。
「嫌悪」と「厭悪」の違い
厭悪表現はひどく嫌に思うこと、嫌い憎むこと、という意味があります。
「嫌悪」という言葉とよく似ていると感じる人もいるかもしれません。
どちらも好ましくないことに対して不快感を持つ、という意味では変わりません。
しかし、「嫌悪」というのは広い意味で嫌いということを指し、厭悪は飽きて嫌になる、というニュアンスを持っているのです。
「嫌悪」と「恐怖」の違い
恐怖というのは恐れという意味であり、これは有害、あるいは危険なことがに対して有効に対処することが困難である場合に感じる気持ちのことを指します。
恐怖を感じたときには心拍数が増えたり、震えたり、汗をかいたり、という症状が出る場合もあります。
「嫌悪」というような意味嫌うという意味はありません。
「嫌悪」という言い回しは日常的には使いません。
しかし、感情としての「嫌悪感」ならば誰しも抱くのではないでしょうか。
この言葉を使うときには注意が必要です。