「仇となる」とは?意味や使い方・類語を解説!
この「仇となる」の意味が分かると、誰しも一度は経験したと思ってしまうことでしょう。
目次
- 「仇となる」の意味とは?
- 「仇となる」の類語や言い換え
- 「仇」を使ったその他の言葉と意味を解釈
- 「仇となる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「仇となる」の意味とは?
仇となるとは、親切心や好意から行ったことが、相手にとって悪い結果に繋がってしまうという意味です。
本人としては、本当に相手の為を思って行ったことでも、この「仇となる」場合もあるものです。
折角行ったことでそのようになると、ガッカリするのと同時に、親切どころか、相手に悪いことをしてしまいます。
必要以上の親切や好意が原因で起こってしまうことが多いだけに、いくら相手の為だと思っても、それらが行き過ぎないように注意しましょう。
- 読み方
- 「好意が仇となる」を詳しく解釈
読み方
「仇となる」は、「あだとなる」と読む言葉です。
「仇」は「かたき」とも読む漢字で、この「あだ」か、または「かたき」の読み方になります(他の読み方もありますが、そう読む機会はまずありません)。
言葉の意味としては、その「かたき」からきている為、「かたきとなる」と読んでも構わなそうなものですが、それでは意味は通ったとしても、この言葉をまともに知らないと思われてしまうので、きちんと「あだとなる」と読んでください。
「好意が仇となる」を詳しく解釈
上の読み方でも書いたように、「仇」は「かたき」という意味の言葉です。
つまりは「恨みのある相手」となり、「仇となる」は、親切にしたつもりが、それが相手に対して悪い方向に働いてしまった為に、逆に「かたき」のような恨みに思われてしまうことだと解釈してください。
「仇となる」原因は、行き過ぎてしまった親切や行為によるものがほとんどです。
自分では相手の為だと思ったことで、逆に相手に不利益をもたらしてしまい、それによって、まるで仇のように思われてしまうことが「好意が仇となる」の意味そのままです。
「仇となる」の類語や言い換え
「仇となる」と似た意味や、言い換えになる表現です。
どれも、そうならないように注意しなくてはいけません。
- 「裏目に出る」(うらめにでる)
- 「甲斐がない」(かいがない)
- 「逆効果になる」(ぎゃくこうかになる)
「裏目に出る」(うらめにでる)
親切や行為が「裏目に出る」と、それが「仇となる」ことに繋がってしまいます。
つまり、仇となる原因だと考えることができる言葉ですが、「親切が裏目に出た」などと、そのまま置き換えにも使える表現です。
「甲斐がない」(かいがない)
この言葉は、使い方次第で「仇となる」と似た意味になります。
「親切にした甲斐がない」と使うと、親切にした意味が無かったという解釈になり、同時に親切にしたのに、相手がそれをよくは思っていなかったというニュアンスになります。
ただ、「仇となる」ほど相手に恨みに思われることではないので、意味の似た使い方はできますが、そこまで似ている訳ではありません。
「逆効果になる」(ぎゃくこうかになる)
先の「裏目に出る」と同じ意味で、よかれと思ってしたことが、「逆効果になる」ことで、「仇となる」という解釈になります。
「親切が逆効果になった」は、「親切が仇となった」と同様の意味だと考えていいでしょう。
「仇」を使ったその他の言葉と意味を解釈
「仇」という漢字を使った言葉と、その意味の解釈です。
この漢字は「仇となる」以外でも、同様の意味で使われます。
- 「仇で返す」
- 「仇を恩で報いる」
- 「仇を討つ」
「仇で返す」
相手の親切や好意に対し、代わりになるそれらではなく、逆に相手にとって悪い結果になることをしてしまうという意味で使います。
結果的にそうなってしまった場合には、「仇で返すことになってしまった」という形で使い、この表現を見聞きしたことがある人も多いでしょう。
「仇を恩で報いる」
こちらは上とは反対に、本来は憎んで当たり前の相手に対し、親切にすることです。
こんなことには何もメリットもないと思ってしまいますが、それによって相手との関係が修復できたり、相手に好意をもってもらうようなことに繋がる場合もあるものです。
「仇を討つ」
この場合には、「あだ」ではなく、「かたき」と読んでも構いません。
自分が恨みのある人に仕返しすることの表現で、昔はそれこそ殺害することまで指して使いましたが、今ではやられたことに対し、相応(時にはそれ以上)のことをやり返すという意味だと考えていいでしょう。
「仇となる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
仇となるを使った例文や短文と、その意味の解釈です。
意味は1つなので、まず解釈に困ることはない言葉です。
- 「仇となる」を使った例文1
- 「仇となる」を使った例文2
「仇となる」を使った例文1
「まさか、あの行為が仇となるとは思わなかった」
「仇となった」ことは、ほとんど場合で全く予期しなかった結果です。
自分では全くそんなことになるとは思わなかったと言っている例文で、次からは似たようなことにはならないように注意しなくてはいけません。
「仇となる」を使った例文2
「仇となるくらいなら、最初から何もしない方がいいだろう」
全くその通りで、親切心からの行動で恨まれることになってしまってはたまらないというものです。
しかし、これはあくまで結果論であり、最初から何が「仇となる」か分かっていれば、それほど楽なことはないでしょう。
それが分からないからこそ、仇となってしまうことがあるのです。
親切や好意が仇となってしまうほど馬鹿馬鹿しいこともありません。
しかし、時にはそんなこともあるもので、その時にはきちんとした対応が求められます。