「束の間」とは?意味と類語!例文と使い方!
「束の間」というと言葉は普段の日常生活の中でも時々、耳にすることがある言葉ではないかと思いますが、その意味を尋ねられたなら、あなたは明快な回答をすることができるでしょうか?
普段から聞き慣れている言葉だけに、意識してしっかりと言葉の勉強をすることがないかもしれません。
そこで、今回はこの「束の間」について解説を進めて行きたいと思います。
目次
- 「束の間」とは?
- 「束の間」はどれくらいの時間?
- 「束の間」を使った言葉と意味を解釈
- 「束の間」の類語や言い換え
- 「束の間」の対義語
- 「束の間」の英語(解釈)など
「束の間」とは?
「束の間」とは、「ほんの僅かな時間」や「ちょっとの間」ということを意味しています。
何か慌ただしい環境の中でバタバタと仕事をしている中で、ちょっとした休憩時間やコーヒーブレイクのようなイメージを覚えるかもしれません。
- 読み方
- 「束の間」の語源
読み方
「束の間」の読み方は「つかのま」となり、この発音を聞くと、確かによく耳にする言葉だと感じることでしょう。
特に「束」を「つか」という読み方をすることは結構難しいので、せっかくの機会なので、ここでしっかりと正確に覚えておいてください。
「束の間」の語源
「ほんの僅かな短い時間」という意味の「束の間」の語原はどこから来ているのでしょうか?
「束」とは「長さの単位」の1つで、昔、この「束」を時間の単位として使われていたことがありました。
今では、時間を図る意味で使われることは全くありませんが、指4本を合わせたその幅を「束」と称していたようなのです。
指4本分の幅のことを「束」としていたのですが、非常井短い幅で、矢や剣の長さの基本にも応用されていた単位でもあると言われています。
そこから「束の間」が生まれてきたとされているのです。
「束の間」はどれくらいの時間?
では、「束の間」はどれ程の時間を指していると思われるでしょうか?
「ほんの僅かな時間」ということから、「コンマ数秒」という「一瞬」とも言える非常に短い時間のことを指していると思います。
しかし、短い時間の定義や単位は「秒」ということで万国共通の概念であり共通の単位ですが、人によって「束の間」の具体的な時間は変わってくることでしょう。
「束の間」を使った言葉と意味を解釈
「束の間」を含んだ言葉には色々な表現があり、様々な場面で使われていますので、ここでその表現の意味を解釈して行きたいと思います。
- 「束の間の幸せ」
- 「束の間の休息」
- 「束の間の幻影」ピアノ曲集
- 「束の間・湯布院」温泉
「束の間の幸せ」
「束の間の幸せ」という言い回しがありますが、この言葉は「束の間」の代表的な使い方の1つでしょう。
「私はスイーツを食べてる時間が最高の幸せなのですが、それって束の間の時間なんです」というような使われ方をします。
スイーツを食べている時間がたった3分でも非常にハッピーな感じがするのですが、人によっては、この3分が非常に長く感じる場合もあるので、人の感覚や価値観によって、「束の間」の時間の長さも変わって行くことでしょう。
「束の間の休息」
「束の間の休息」とは、「ほんのひとときの休息」ということで、「しばらく間」、「区切りある時間」で疲れた身体と心を癒すことになるでしょう。
「束の間」+「休息」で、「ほんのひととき」であっても、その時の流れている時間は精神的には、とても長く感じるのかもしれません。
「束の間の幻影」ピアノ曲集
ピアノ曲集の中でも「束の間」のキーワードが盛り込まれているものがあります。
「束の間の幻影」というもので、セルゲイ・プロコフィエフという人が1915年〜1917年の間に作曲したピアノ曲集です。
「束の間・湯布院」温泉
面白い所では、温泉旅館でも「束の間」が用いられていることがあります。
「束の間・湯布院」という温泉旅館で、九州の大分県湯布院(ゆふいん)という地域にあります。
湯布院は、「九州の軽井沢」とも呼ばれている温泉街で、非常に洗練された街並みで、いつも多くの観光客で賑わっています。
いつもバタバタと忙しいビジネスマンが、休暇を取って、家族や恋人と「束の間の休息」をするには最高の場所です。
しかし、個々での「束の間の休息」の具体的な時間を計ってみると、少なくとも2日間はあるではないでしょうか?
「束の間」を使った例文や短文など(意味を解釈)
では、ここで「束の間」を使った例文を見て行くことにしましょう。
- 「束の間」を使った例文1
- 「束の間」を使った例文2
「束の間」を使った例文1
「もうここでゆっくりできるのも束の間のこと。
それでもこのタイミングでしか休息をするしかない」周りの環境を見渡してみると、他の人は忙しそうに動き回っている環境なのでしょうか?
ちょっとした時間があれば、無理矢理にでも休まないと身体が持たないということがないでしょうか?
まさに「戦士の休息」といった所でしょうが、そんな休憩スタイルもあります。
「束の間」を使った例文2
「長い付き合いのように思ったが、君との交流はほんの束の間のことだったね」人との交流や触れ合いは、気持ちが通えば通うほど、非常に長く感じられるものかもしれません。
しかし、ふと振り返ってみると、ほんの僅かな時間の中でも交流が深かったということがあります。
それだけに気持ちが深くなると、僅かな時間でも永遠のように錯覚するような感じがするのです。
「束の間」の類語や言い換え
では、「束の間」に似たとうな意味を持つ類義語には、どのような言葉があるのでしょうか?
- 「刹那(せつな)」
- 「短時間」
- 「一刻」
「刹那(せつな)」
「刹那」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
この言葉は人との会話の中で使われることは非常に少ないのですが、小説の一節の中で目にすることがたまにあります。
「非常に極めて短い時間」という意味になる言葉で、「刹那」の語原を調べてみると、元々は仏教用語の1つで、時間の最小単位を意味していました。
1/75秒を「刹那」とする説や、指を1回弾く時間の1/65を「刹那」とするなどの説が伝わっています。
仏教で「刹那の非常に短い時間を大切に生きる」という教えが転じて、「短い時間」となったのです。
「刹那主義」という言葉でも使われていますが、「束の間の快楽に溺れてしまう」という意味があります。
「短時間」
最もポピュラーで日常生活からビジネスシーンでも、頻繁に使われてる表現ですね。
意味は言う間でもなく「短い時間」で、これも一般的には、「コンマ数秒」〜「数秒」レベルを意味しています。
しかし、ケースによっては、「数時間」という時間感覚で理解されることもありますが、その場合には比較される他の時間の出来事があるはずです。
「一刻」
「一刻(いっこく)」という言葉もあり、「一時(いっとき)」や「僅かなの時間」という意味です。
「今は一刻を争うことが最優先で、今は議論している暇はない」というシーンで使われています。
「一刻」という言葉には、何か切迫した緊張感が走っているような感じがしないでしょうか?
「束の間」の対義語
では、逆に「束の間」の反対の意味を持つ言葉(対義語)には、どのようなものがあるでしょうか?
「長年(ながねん)」
「長年」が「束の間」とは逆の意味を持つ言葉として扱うことができると思います。
「長い年月」という意味はあり「おまえとは、もう長年のつきあいだからな」といったような形で出てきます。
「長丁場(ながちょうば)」
「長丁場」も対義語の1つとして紹介できる言葉で、「何かが一段落するのに長い時間がかかること」を言っています。
「試合が長丁場となり、非常に疲れてしまった」などで使われています。
「束の間」の英語(解釈)など
「束の間」を英語で表現すると、どのような言葉が当てはまるでしょうか?
一般的には“a moment”という言葉で訳すことができるのですが、「束の間」を含んだ慣用句を英訳してみると、面白いフレーズが出てきます。
- 「束の間の幸せ」の英語(解釈)など
- 「束の間の休息」の英語(解釈)など
「束の間の幸せ」の英語(解釈)など
「束の間の幸せ」を英語で表現すると、“fleeting happiness”、“momentary happiness”、“short-lived happiness”、“transitory happiness”等のイディオムで訳すことができます。
“fleeting”とは「儚い(はかない)」という意味があり、「頼みにできる確かなところがないこと」を指しています。
「束の間の休息」の英語(解釈)など
「束の間の休息」を英訳すると、“fleeting rest”、“a brief respite”、“a short break”、“a quick break”などで言うことができます。
「束の間」という言葉を聞くと、すぐに思い浮かべる言葉は「束の間の休息」かもしれません。
よく使われている言い回しだけに、多くの人が使っている言葉でしょうが、それだけみんなが非常に疲れている証拠なのかもしれません。