「取り入れる」とは?意味と類語!例文と使い方!
「取り入れる」、という表現を使ったことがあるでしょうか。
ビジネスにおいてもよく使われる言葉であり、「新しいアイディアを取り入れる」などといった表現がありますね。
それならば、「取り入れる」という表現にはどのような意味があるのでしょうか。
ここでは「取り入れる」という言葉について紹介します。
目次
- 「取り入れる」とは?読み方
- 「取り入れる」と「採り入れる」の使い分け
- 「取り入れる」の言葉の使い方や使った言葉の意味を解釈
- 「取り入れる」「組み込む」「盛り込む」をビジネス用に(硬い表現)で表現
- 「取り入れる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「取り入れる」の類語や言い換え
- 「取り入れる」の英語や例文(解釈)など
「取り入れる」とは?読み方
「取り入れる」という表現は「とりいれる」と読みます。
特に複雑な読み方ではありませんので、しっかりと読めるようにしておきたいものです。
ここでは、「取り入れる」という言葉の意味を4つ紹介します。
- 「取り入れる」の意味1
- 「取り入れる」の意味2
- 「取り入れる」の意味3
- 「取り入れる」の意味4
「取り入れる」の意味1
まず、「取り入れる」という言葉には取って中に入れる、取り込む、という意味があります。
最もよく使う表現は、「洗濯物を取り入れる」という表現なのではないでしょうか。
あるいは、台風が来る前になると家の外に置いてある鉢植えなどを家の中に「取り入れる」人もいるかもしれませんね。
最近は地球温暖化現象などにより、台風の勢いも増していると言われています。
被害に遭わないために対策が必要です。
「取り入れる」の意味2
「取り入れる」という言葉には実った農作物を収穫するという意味もあります。
例えば「稲を取り入れる」、「野菜を取り入れる」、という表現があります。
「取り入れる」の意味3
また、採用して役に立たせるという意味もあります。
例えば、「技術を取り入れる」、「アイディアを取り入れる」、子供の英語教育に「最新鋭のDVDを取り入れる」、などといった表現はこの意味に当たります。
ビジネスなどでもよく使われます。
「取り入れる」の意味4
さらに、物の怪が人の心を取り込む、という意味もあります。
これは源氏物語でも使われている表現ですが、怪しいものが人の心を取り込んでしまう場合、「取り入れる」という表現が使われます。
現代社会ではあまり使われないかもしれません。
「取り入れる」と「採り入れる」の使い分け
「取り入れる」という表記は一般的に使われますが、辞書によると「採り入れる、という表現は採取や採用の時などに使われる」とされている場合があります。
採り入れるという表現には選び取る、必要なものを取る、といったニュアンスが強いため、意識的な選択がなされている場合に使われることが多いでしょう。
例えば「新しいアイディア「取り入れる」、「新しい機械を取り入れる」、など、アイディアや機会を採用するという意味合いで表現する場合、わざわざそのアイディアや機械を選んだ、ということになりますので、採り入れるという表記も使えるのです。
洗濯物を取り込む場合、選んで取り込むわけではありませんので採り入れると言う表記は使いません。
ただし、一般的には「取り入れる」という表記を使えば問題ありません。
- 「取り入れる」と「採り入れる」の使い分けの具体例1
- 「取り入れる」と「採り入れる」の使い分け具体例2
「取り入れる」と「採り入れる」の使い分けの具体例1
「鎖国が終わった後、日本は積極的に西洋文明を採り入れてきた」
1853年、浦賀にペリーが黒船でやってきた事は誰もが知っている歴史的な事実ですね。
翌年、日本は日米和親条約を結び、1858年には日米修好通商条約を結び、その鎖国にピリオドを打ちました。
その後、日本は積極的に西洋文明を取り入れ、明治維新を実行していたのです。
西洋文明を「取り入れる」時、日本は西欧社会に追いつけ追い越せという意識を持って強い文化を取り入れようとしていました。
これはまさに選んだ上で取り入れている、ということになりますので、採り入れるという表記が可能になります。
これは文明開化と言われ、日本の制度や習慣に大きな変化を与えました。
「取り入れる」と「採り入れる」の使い分け具体例2
「社長は斬新な考え方を採り入れる傾向がある」
最近は経済難になり、ビジネス等がうまくいかない、と考えている人も多いのではないでしょうか。
経営者は様々な思考を凝らしてビジネスをしていかなければいけません。
そのような中、今までの考え方ではうまくいかないという傾向もあります。
時代や世代が変わりつつありますので、伝統的なやり方ばかりを受け入れていてもビジネスはうまくいかないでしょう。
斬新な考え方を取り入れた方が、ビジネスはうまくいくとも考えられています。
かといって、すべてのアイディアを「取り入れる」わけではありません。
選んだ上で斬新な考え方を「取り入れる」わけですから、この場合の「「取り入れる」」、という表記も採り入れる、という書き方ができます。
「取り入れる」の言葉の使い方や使った言葉の意味を解釈
ここでは、「取り入れる」という表記を使った言い回しについて紹介します。
- 「人の意見を取り入れる」
- 「知識を取り入れる」
- 「光を取り入れる」
「人の意見を取り入れる」
「人の意見を取り入れる」、というのは人の意見を選んだ上で採用する人の意見に耳を貸す、という意味になります。
どれだけ素晴らしい力を持っている人であったとしても、その人だけの考え方では物事が偏る可能性もありますし、様々な人の考え方を取り入れた方が良い結果が生まれる場合も珍しくありません。
特に社会人としては、他の人の意見に耳を傾けられるようになりたいものです。
自分の考えばかりがいつも正しい、他の「人の意見を取り入れる」必要がない、という考えは非常に危険です。
「知識を取り入れる」
「知識を取り入れる」、という表現は新しいことを見たり聞いたりして新たな知識を得る、という意味になります。
例えば最近ではインターネットが普及し、様々な情報が検索できるようになりました。
テレビのニュースで見て世界の状況を知ることも可能ですね。
そのような中で、実際に海外に足を運び、その上で歴史の建造物などを見ることで新たな知識を得る、ということもあるのではないでしょうか。
歴史的な巨大な建造物を自分の目で見ると、やはりインターネットやテレビで見た時とは違った感覚が得られます。
経験に勝るものはありません。
「光を取り入れる」
部屋の中には太陽の光を取り入れたいですよね。
太陽の光が部屋の中に入り込む設計にしておけばそれなりに節約にもなりますし、非常に健康的です。
太陽の光が当たらない所での生活は気が滅入ってしまうこともあるでしょうし、昼間も電気を使わなければいけませんから経済的にも問題があります。
最近では、隣に家が立ったことによって太陽の光が入らなくなった、光を取り入れられなくなった、などということで問題になる場合もあります。
最近では日照権という言葉も広く知られつつあります。
「取り入れる」「組み込む」「盛り込む」をビジネス用に(硬い表現)で表現
「取り入れる」、組み込む、盛り込む、などといった表現をビジネスで利用する場合、採用や導入、といった表現で言い換えられる場合があります。
ビジネスなど、硬い表現を使いたいと思う場合は熟語を使う方が良いのです。
ここでは採用と導入という表現について紹介します。
- 「採用」
- 「導入」
「採用」
採用という表現は適当だと思われる人物や意見、方法などを取り上げて用いること、という意味があります。
官庁や会社などがその構成員として社員を選び、雇うこと、という意味合いで使われることが多いですが、必要だと考えられる意見ややり方を「取り入れる」、という時にも採用という言葉が使われます。
例えば、会議などでは誰のアイディアを採用するか決めなければいけないこともあるのではないでしょうか。
どの意見もぱっとしない場合、再度会議をしなければいけないこともあるかもしれません。
「導入」
導入という言葉は問題を解決する手段として、ある条件や理論を取り込むこと、という意味があります。
それ以外にも導き入れること、という意味がありますが、例えば新しい機械を導入するといった表現など、適切だと思われるものを取り込むという意味で使われることが多いのではないでしょうか。
「取り入れる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは「取り入れる」という表現を使った例文を紹介します。
- 「取り入れる」を使った例文1
- 「取り入れる」を使った例文2
「取り入れる」を使った例文1
「マーケティングで使う最適な広告を取り入れるため、何度も会議をしなければいけませんでした」
新しい商品を売るとき、広告が非常に重要です。
どのような宣伝をするか、どのようなキャッチフレーズをつけるか、などによって売り上げが左右すると言っても過言ではありません。
そのため、マーケティングの仕事をしていると様々なキャッチフレーズなどを考え、会議を繰り返すことでどのキャッチフレーズを「取り入れる」か、決めたという経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
どのようなイメージが良いか、広告について話し合わなければいけないこともあるかもしれません。
「取り入れる」を使った例文2
「あの学校では、英語の授業でティームティーチングを取り入れました」
最近ではティームティーチングが一般的になりつつありますが、かつて、英語の授業が導入されてネイティブの先生が英語を教えるようになった時は大きな話題になりました。
ネイティブの先生と日本人の先生がペアになり、英語を子供たちに教えるというやり方は高い効果があるとして多くの学校に取り入れられていたのです。
グローバル化が進む昨今、日本は世界的に「英語が話せない国」として知られています。
英検やTOEICにごまかされるのではなく、実際に英語を使って仕事が出来るような人材が育つと良いですね。
「取り入れる」の類語や言い換え
ここでは「取り入れる」という表現の類義語を紹介します。
- 「取り込む」
- 「採択する」
- 「取り上げる」
「取り込む」
取り込むという表現はとって中に入れる、自分のものにする、という意味があります。
浮世草子では人を丸め込む、という意味でも使われていますが、一般的には酸素を取り込む、少数意見を取り込む、などといった形で使われることが多いと考えられます。
「採択する」
採択するという表現はいくつかあるものの中から選んで取り上げる、という意味になります。
例えば「議会によって意見が採択される」などという表現が使われることもあり、例えば「1989年に子供の権利条約が採択されました」など、条約に関して使われることも多い言い回しです。
「取り上げる」
取り上げるという表現には下にあるものを手に取って持ち上げるという意味がありますが、それ以外に意見や申し出などを聞き入れる、という意味があります。
受理する、採用する、という意味があり、例えば「その意見は取り上げられなかった」などと使われます。
「取り入れる」の英語や例文(解釈)など
「取り入れる」という表現を英語にすると、例えば取り込むという意味であればtake inやbring in、収穫するという意味であれば“harvest”や“gather in”などと訳せます。
採用する、という意味であれば“accept”や“adopt”が良いでしょう。
- 「考えを取り入れる」の英語
- 「その方法は我が社にも取り入れるべき」の英語
- 「デザインを取り入れる」の英語
「考えを取り入れる」の英語
「考えを取り入れる」、という表現であれば“We decided to adopt that idea.”などと表現できます。
「その方法は我が社にも取り入れるべき」の英語
「その方法はわが社にも取り入れるべき」、ということであれば“We should adopt that method, too.”と訳せます。
方法という表現はこれ以外にも“a way”、“a system”、“a means”などと言い表すことが可能です。
「デザインを取り入れる」の英語
「デザインを取り入れる」、という表現であれば“we adopt that design.”になります。
「取り入れる」という表現そのものはビジネスで使われることが多いですが、例えば子供の教育教材を「取り入れる」など、様々な選択がありますよね。
特にビジネスシーンにおいては「取り入れる」という言葉を正しく使えるようにしておきましょう。