「謂れのない」とは?意味と類語!例文と使い方!
「謂れのない」、という表現を聞いたことがあるでしょうか。
今まで「謂れのないような圧力」を受けたことがあるという人もいるかもしれません。
それならば、「謂れのない」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。
ここでは「謂れのない」という言葉について紹介します。
目次
- 「謂れのない」の意味とは?
- 「謂れのない」と「言い掛かり」の違い
- 「謂れのない」の言葉の使い方
- 「謂れのない」を使った言葉など解釈
- 「謂れのない」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「謂れのない」の類語や言い換え
- 「謂れのない」の英語や例文(解釈)など
「謂れのない」の意味とは?
「謂れのない」、という言葉には何らかの言動を受け、そう言われる理由がない状態を指しています。
正当な根拠がない、不当である、などという意味があり、そのように言われるにあたって根拠がない、ということになります。
動詞の「いう」の未然形に受け身の助動詞「る」の連用形から「言はる」という言葉ができあがり、これが名詞になった表現が「謂れ」になります。
謂れ、という言葉には物事が起こった理由やわけ、という意味があります。
「言われ」は口から具体的に言葉にする場合、そして「云われ」は伝聞、ということになり、意味が異なります。
「謂れのない」と「言い掛かり」の違い
「謂れのない」、という表現は根拠や正当な理由がないこと、という意味を持ちます。
それに対して言い掛かりというのは難癖や根拠が薄い文句などを指しており、何の事実にも基づいていない、根拠にかける言い分、ということになります。
根拠なく人を批判するような場合に言い掛かりだということもあります。
つまり、「謂れのない」という表現には根拠がない、という意味があり、言い掛かりという言葉には根拠がない状態で言われている文句という意味になります。
「謂れのない」、という表現はあくまでも形容詞ですが、言い掛かりは名詞になります。
「謂れのない」の言葉の使い方
「謂れのない」、という言葉は名詞を修飾する形で使われます。
例えば、言い掛かりという表現は名詞ですので、「言い掛かりを言われた」と表現できます。
しかし、「謂れのない」という言葉はあくまでも形容詞ですから、「謂れのない噂が立っている」のように名詞をつけて表現しなければいけません。
誰であれ、人生の中で一度は「謂れのない文句を言われたことがある」、「謂れのない噂を立てられたことがある」、という経験を持つのではないでしょうか。
何の根拠もない時、降って湧いたように噂を立てられた、などという時はまさに「謂れのない」、という表現が使えます。
「謂れのない」を使った言葉など解釈
ここでは「謂れのない」、という言葉を使った言い回しを紹介します。
- 「謂れのない圧力の中」
- 「謂れのない罪」
- 「謂れのない誹謗中傷」
「謂れのない圧力の中」
「謂れのない圧力の中」というのは、学び舎の教科書採択に対し、自民党議員や歴史修正主義者などから電話やはがきで攻撃を受けた学校の校長である和田孫博氏が書いた文章のタイトルです。
「謂れのない圧力の中である教科書の選定について」という文章であり、NHKクローズアップ現代でも注目されました。
歴史教科書の選定は非常に繊細だとも言われていますが、有形無形の圧力がかかっているということを具体的に開示した文書であり、社会的に影響を与えています。
「謂れのない罪」
「謂れのない罪」、というのは実際には罪を犯したわけではないのに犯罪者として扱われてしまうこと、無実の罪、などという意味で用いられます。
冤罪と言われることもあります。
最近はDNA鑑定なども発達しましたが、例えば痴漢等は無実を証明することが難しいということもあり、言い掛かりをつけられることで逮捕されてしまう男性もいると言われています。
そのため、男性の中には満員電車などの中では両手でつり革を掴んでおくなど、そもそも痴漢の容疑がかけられないように注意している人もいます。
「謂れのない誹謗中傷」
「謂れのない誹謗中傷」というのは根拠がない状態で誹謗中傷されるということです。
芸能人の中にはそもそも何の根拠もない状態で誹謗中傷を受ける人もおり、精神的に参ってしまう人もいると言われています。
また、学校生活の中で根拠がない状態で悪口を言われ、不登校になってしまったなどという経験を持つ子供も近年増加していると考えられているのです。
「謂れのない」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「謂れのない」を使った例文1
- 「謂れのない」を使った例文2
「謂れのない」を使った例文1
「謂れのない言い掛かりを相手にする必要はありません」
根拠がない言い掛かりなどをつけられてしまうと、とにかくショックですよね。
しかし、根拠がないのであれば気にする必要はないという考え方もあります。
特に社会人になれば、出世や結婚などということで周りから言い掛かりをつけられることもあります。
成功者に対し、妬みや嫉みの気持ちを向ける人は少なくありません。
そのため、いわれのない言い掛かりをつけられてしまうこともあります。
そのような言い掛かりの相手をしない強さを身に付けることも重要です。
「謂れのない」を使った例文2
「謂れのない噂を立てられ、娘はショックを受けてしまった」
特に子供の時は、周りから「謂れのない言い掛かりをつけられてしまうとショックを受けてしまう」、という事は珍しくありません。
周りから悪口を言われたり、批判されたりして、自分に自信をなくしてしまうこともあるでしょう。
特に子供の場合は周りが「気にしないように」といっても無駄なことがありますので、とにかく周りの大人が気を配らなければなりません。
どのような噂が立っているのか、誰が噂を立てているのか、ということをしっかりと把握した上で、言い掛かりが広がらないように気を配る必要があります。
「謂れのない」の類語や言い換え
ここでは謂れれのないという表現の類義語を紹介します。
- 「根拠がない」
- 「不当な」
「根拠がない」
根拠がない、という表現はその考えや意見などの根拠に正当性がない、理屈が通らない、ということになります。
意見や議論などを裏付ける理由がない場合も根拠がない、と言われることがあります。
「不当な」
不当な、という表現は根拠がない、理由がない、道理に合っていない振る舞い、などという意味があります。
例えば女性だからという理由で解雇されるなどという事は今の時代は違法ですが、妊娠した、出産した、などという理由で仕事を減らされることがあれば、それはまさに不当な扱いだといえます。
そのような扱いを受ける根拠はありません。
「謂れのない」の英語や例文(解釈)など
「謂れのない」という言葉を英語にすると、“unjustified”、“unwarranted”、“unfounded”や“baseless”という表現になります。
「謂れのない非難」、ということであれば“ungrounded charge”と訳せます。
「謂れのない言い掛かり」などをつけられたとしても、社会人であれば耐えられる強さを身に付けたいものです。
子供の頃から様々な経験をし、自分に自信が持てるようにしたいですね。