「どちらともいえない」とは?意味と類語!例文と使い方!
この記事を読んでいる人の中には、日本語で「どちらともいえない」という表現を使った経験のある人がどれくらいいるでしょうか?
アンケートの回答なので、よく出て来る回答パターンの1つですが、あらためてこの言葉の意味をしっかりと理解できている人はどれくらいいらっしゃるか、ちょっと怪しくなってきます。
そこで、今回はこの「どちらともいえない」について見て行こうと思います。
目次
- 「どちらともいえない」とは?意味
- 「どちらともいえない」の使い方
- 「どちらともいえない」の類語や言い換え
- 「どちらともいえない」の反対の意味の言葉や対義の表現はある?
- 「どちらともいえない」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「どちらともいえない」の英語
- どちらともいえないの英語アンケートの作り方
「どちらともいえない」とは?意味
よくアンケートの回答パターンとして「どちらともいえない」という表現が使われていますが、これには、「好し悪しのどちらとも判定しにくい様子や状態」のことを指しています。
「そうである」、「そうではない」、「どちらともいえない」という回答例がありますが、「どちらともいえない」=「そうでもありそうではない」と解釈することができる表現です。
「〇」、「×」を付けるなら、「〇でもなく×でもない」という理解になります。
- 「どちらともいえない」と「どちらでもない」の違い
- 「どちらともいえない」と「どちらともいえる」の違い
- アンケートの「どちらともいえない」とは?
「どちらともいえない」と「どちらでもない」の違い
「どちらともいえない」と「どちらでもない」という表現がありますが、これらの言葉は似ているようで、かなり異なったニュアンスがあります。
「どちらともいえない」は、「良い」とも言い難いが、「悪い」という言うことができないという、言わばグレーゾーン的な意味合いがあります。
これに対して「どちらでもない」とは全く正反対の意味を持つキーワードがあっても、「両方とも当てはまることがない」という解釈になってきます。
したがって、「〇」、「×」という2つの選択肢が用意されていても、両方とも当てはまらず、「回答不可」という判断になってくるでしょう。
「どちらともいえない」と「どちらともいえる」の違い
「どちらともいえない」と「どちらともいえる」という表現もありますが、「どちらともいえない」は2つの回答が当てはまらないグレーソーンでした。
これと比べては、両方とも当てはまることから、両方とも「〇」という解釈をすることができます。
これらの表現も微妙な語感がありますが、詳しく意味を見て行くと、かなり意味合いが異なってくることが分かります。
アンケートの「どちらともいえない」とは?
前出しのアンケートにおける「どちらともいえない」は、どのように解釈すればいいのでしょう?
アンケートには、「自由記述法」と事前に用意された「選択法」がありますが、「選択法」は回答者が答えやすい、選択しやすいというメリットとアンケートが集計しやすいという利点があります。
この「選択法」の中でも「そうである」、「そうではない」、「どちらともいえない」という回答パターンが用意されている場合が多いのですが、「どちらともいえない」は、「そうである」、「そうではない」のどちらにも当てはまらないので、「別の答え」があるという理解ができると思います。
言い換えると「その他」という意味合いを持っていることでもあるでしょう。
「どちらともいえない」の使い方
「どちらともいえない」とは、アンケートの回答シーンで使われることが多いのですが、何か質問をされて、2つしかない選択肢では適用されないケースで使うことができます。
しかし、使い方の場面によっては、「どちらともいえない」が非常にあいまいな意味でも受け止められる可能性があるために、回答者の意思のなさや、流されやすいタイプの人と誤解される場合もあるので、使い方には注意する必要があるかもしれませんね。
- 「どちらともいえない」のビジネス敬語での使い方
- 「どちらともいえない」のメールでの使い方
「どちらともいえない」のビジネス敬語での使い方
ビジネスシーンでも、2つしか選択肢がない場合でも、何か回答を求められる場面が少なくありません。
中々明確な回答を導き出すことが難しい場面に遭遇した人も少なくないと思うですが、取引先から質問されて、答えに窮する際に、「どちらともいえない」という回答をせざるをえないこともあるはずです。
このような時に使うビジネス敬語としては、「何とも申し上げにくいことですが」、あるいは「まことに申し上げにくい」というような言い回しで切り抜けることが無難でしょう。
「どちらともいえない」のメールでの使い方
最近のビジネスコミュニケーションツールとしては、メールの活用がメインになってきています。
このメールでも「どちらともいえない」を使わなければならないことも出て来ることがあります。
特に、取引先や顧客からの質問があった時に何らかの回答をしなくてはなりませんが、まだ原因や質問の明確な回答をするまでにかなりの時間を要することもあります。
しかし、中途半端な回答ができない状態でも、顧客は早急な回答を求めてくるので、「どちらともいえない」という言葉でかわすことがあります。
「今は何ともいえない」という回答例もあるのですが、メールはある意味備忘録や議事録としての役割も果たしているので、「どちらともいえない」を使うことで一時しのぎをすることもできます。
「どちらともいえない」の類語や言い換え
では、「どちらともいえない」に似ている言葉には、他にどのような言葉があるでしょうか?
ここで「どちらともいえない」の類義語を挙げてみることにしました。
- 「なんともいえない」
- 「判断がつきかねる」
- 「甲乙付けがたい」
- 「優劣付けがたい」
- 「いかんとも言いがたい」
「なんともいえない」
「なんともいえない」という言葉が、「どちらともいえない」の類義語の1つとして挙げられますが、「判断がつかない」や「まだ結論が出せない」、「今の時点で答えることが難しい」、「今は私に答えがない」といったような意味があります。
特に、この言葉の発言者は、自分にとって不利な場面になることや、不愉快なことを避ける意味でも、この言葉を使います。
自分の立場が危うくなりそうな質問をぶつけられた時に、「なんともいえない」と言ってその場を切り抜けることがあります。
「判断がつきかねる」
「判断がつきかねる」とは、「判断することができない」という意味で使われています。
平易な表現で言うと、「判断できない」、「判断がつかない」という言い回しです。
但し、この言い回しの使い方は注意が必要で、上目線で物を言うような語感がありますので、言う相手を間違えると、全く別次元のトラブルに発展していく恐れがあります。
そのような場合は、「申し訳ございません。
その件については今分かりかねますので、後ほど連絡させていただきます」というような表現で対応することが必要です。
「甲乙付けがたい」
「甲乙付けがたい」という言葉も同義語として扱うことができますが、この言葉の意味は、「第一位、第二位の序列を付けることが難しいために、どちらが優れているが、劣っているか評価することができない」ということを言っています。
逆に優れていないものを比べる場合には、「どんぐりの背比べ」といような言い回しもあります。
「優劣付けがたい」
「優劣付けがたい」という表現も「どちらともいえない」と近い解釈をすることができますが、「複数のもののどれが優れているかを決めることが難しいさま」のことを指していることから、「どちらともいえない」の2つの事項だけではない点が異なる部分です。
「いかんとも言いがたい」
「どうにもできない」、あるいは「どのように対処するは言いにくい」などの意味がある表現で、対応に非常に苦慮するような際に用いられることになります。
「いかん(如何)」は、内容がはっきりとせずに不明な内容のことを指しており、「どのような内容であっても」、「どんな状況であったとしても」といった意味合いで使れます。
「どちらともいえない」の反対の意味の言葉や対義の表現はある?
「どちらともいえない」と反対の意味を持つ対義語としては「どうとでもいえる」という言葉で表現することができるでしょう。
意味は、「どのような表現や言い回しでも言える」という意味になります。
「どちらともいえない」を使った例文や短文など(意味を解釈)
では、ここで「どちらともいえない」を使った例文を見て行くことにしましょう。
- 「どちらともいえない」を使った例文1
- 「どちらともいえない」を使った例文2
- 「どちらともいえない」を使った例文3
「どちらともいえない」を使った例文1
「君に行っていることは、どちらともいえない」このような言い回しが、友人や同僚との議論の中で出て来るようなセリフですね。
「相手の言っていることを肯定もできないし、否定もできない」という理解になるでしょう。
「どちらともいえない」を使った例文2
「今回発売した新製品は、成功したかどうかは、今の段階ではどちらともいえない」発売したばかりの新製品に対するコメントですが、「まだ発売開始して間もない時点で成功しているか、失敗したのか判断をするには時間が短すぎる」という解釈ができます。
「どちらともいえない」を使った例文3
「この車の性能は、スーパーカーに迫るものなのか、まったく足元にもおよばないのか、どちらともいえない」数十年前に一大ブームとなったスーパーカーですが、最近の国産車も非常に高性能になっています。
しかし、だからと言って。
当時のスーパーカーと比較することができるのでしょうか?
「どちらともいえない」の英語
「どちらともいえない」を英語で表現すると、“can not say”というイディオムで訳すことができます。
どちらともいえないの英語アンケートの作り方
アンケートは、企業においても顧客の満足度調査でよく使われる手法ですが、英語で回答パターンを作る場合は、“satisfied”=「満足している」、“not sure”=「分からない」という形で表現します。
「どちらともいえない」という回答については、“none of the above”=「どれにも当てはまらない」、“yes and no”=「はい、いいえも言える」といったような内容でまとめることができます。
「どちらともいえない」という言葉の意味を理解することは、簡単そうで意外と難しいかもしれません。
内容は非常にあいまいなことを、ぼかしながら表現するような場合に使われることもできることから、使うシチュエーションによっては、相手に誤解を生んでしまったり、疑念を抱かせるようなことも出て来るかもしれません。
そのようなことから、この言葉を正しく使うためには、しっかりと意味を理解しておくことが大切です。