「拓く」とは?意味と読み方!「拓」と「開く」 違い
皆さんは「拓く」という言葉を実際に使ったことがあるでしょうか?
この言葉は後で述べる「開く」と同じ発音をするので、使い方や意味が今一つ正確に理解できないままに、何となく使っている場合もあるかと思います。
そこで今回は、この「拓く」について解説をしていくことにします。
目次
- 「拓く」とは?
- 「拓く」の読み方
- 「拓く」の言葉の使い方
- 「拓く」を使った例文と意味を解釈
- 「拓く」の類語や言い換え
- 「拓く」の英語や解釈
- 「拓く」と「開く」違い
「拓く」とは?
「拓く」とは、「未開の土地を切りひらく」ことや、「今までなかったことを始める」という意味も持つ言葉です。
「拓」は「開拓」などで使われている漢字で、「開拓」も「今まで人が踏み込んでいなかった未開の土地を切りひらく」という意味で使われていることから、「拓く」も全く同じ意味で解釈することができます。
「拓く」の読み方
「拓く」が「ひらく」と読み、「開く」と同じ読み方になるので、これらの言葉の使い方にも、注意が必要になってきます。
「拓く」の言葉の使い方
「拓く」は、「今までなかったことを始める」という意味合いが強いために、全く新しい分野のことを着手したり、始める場合に使われます。
特にビジネス分野においては、新規事業を始める際に「拓く」を使うことになりますが、それまで誰も手を付けなかった新しい領域に挑むようなるので、非常にチャレンジ精神旺盛な雰囲気が伝わってきます。
「拓く」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「拓く」を使った例文を見ていくことで、具体的な活用シーンの理解を深めていくことにしましょう。
- 「拓く」を使った例文1
- 「拓く」を使った例文2
「拓く」を使った例文1
「ドクター田中が長年研究してきたことが、医療の世界に新たな分野を切り拓くことになるのです」
どのような業界でも、ある1人の研究してきた技術を取り入れることで、それまでになかった新しい動きを創造することがあります。
医療分野でも、1人の研究者がひたむきな情熱で続けてきたことを、取り込むことで、多くの命を救える医療技術が確立されることもあるでしょう。
この例文は、医療というジャンルを例に出してみましたが、他の業界でも似たような事例が数多く残っています。
「拓く」を使った例文2
「私は子供達の未来を拓くために、誰もが手を付けなかった新しい心理分野にチャレンジしているのです」
これは、複雑な家庭環境で育っている子供達の精神的な問題を解決するために、心理カウンセリングの新しい手法については、取り組んでいるケースかもしれません。
最近は、複雑な家庭環境のせいで、健全な精神が養われることなく、成長していく子供達が増えています。
本来ならば、親の愛情をいっぱい受けて、成長してくはずなのですが、そのようなことがないために、「大人になりきれない子供」が増えています。
この例文では、そのようなことがなくなるように、カウンセリングの新たな境地を「拓こう」としているのかもしれません。
「拓く」の類語や言い換え
では、「拓く」と同じような意味を持つ言葉、すなわち類義語としては、どのような言葉があるでしょうか?
- 「草分け」
- 「先駆け」
「草分け」
「拓く」に近い類義語の1つとして、「草分け」という言葉が挙げられるでしょう。
「草分け」とは、「未開の土地や草木が生い茂る深い土地を切り開き、村や集落の基礎を築くこと」という意味がある言葉です。
この「草深い土地を切り開く」と解釈が転じで「未開の分野を切り開くこと」が、今まで誰も行っていなかった新たな事業に始めて取り組もうする人のことも「草分け」で表現するようになっていったのです。
いわゆる「創始者」=「草分け」という解釈になっていくわけです。
「先駆け」
もう1つ「拓く」の類義語を挙げるとするなら、「先駆け」になるでしょう。
この言葉の意味は、元来「全体(味方)の先頭に立って敵陣に最初に攻めこむこと」という意味があったのですが、この解釈が転じて、「他より先んじて物事の起こること」という意味で使われるようになりました。
「このサービスのリリースは、インターネットビジネスの先駆けとなった」というような使い方ができます。
ビジネス業界でも、インターネットを応用したビジネスが数多く創造されていますが、そのきっかけとなった仕事もいくつかあるはずです。
その仕事を他の人も真似るようになって、サービスの中身がさらにブラッシュアップされていくことで、また新たなビジネスが創造されることになっていくのです。
「拓く」の英語や解釈
「拓く」を英語で表現すると、“pioneering”という言葉で訳すことができますが、この言葉の意味は「先駆的な」を指しています。
カタカナ語の「パイオニア」でも広く浸透している言葉ですが、この言葉の他にも、“to clear the way”、“to break up”などのイディオムでも表現することができます。
「拓く」と「開く」違い
「拓く」と同じ発音をする言葉に「開く」がありますが、これら2つの言葉には、どのような違いがあるのでしょうか?
「開く」は、開く(あく)ことが既に決まっているような時に使われる言葉で、「拓く」は意図的に実行しない限り、決して前進することができないということに違いがあります。
「拓く」という言葉の意味を調べると、「今までなかった新たな領域は切りひらく」という解釈ができることが分かりました。
このような意味は、私達が身を置くビジネス業界でも、常に求められる姿勢ではないかと思います。
したがって、今回この言葉を学んだことで、常に新しいことにチャレンジするような姿勢を持ち続けることが、いかに必要かということをお分かり頂けたことでしょう。