「傾倒」とは?意味と使い方!「傾倒」と「心酔」の違い
「傾倒」とは、「ある物事や人物に強く心を引かれて夢中になること」です。
「傾倒」の「意味・読み方・使い方・例文と解釈・類語(シソーラス)や言い換え・英語と解釈・傾倒と心酔の違い」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「傾倒」の意味とは?
- 「傾倒」の読み方
- 「傾倒」の言葉の使い方
- 「傾倒」を使った言葉と意味を解釈
- 「傾倒」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「傾倒」の類語や言い換え
- 「傾倒」の英語や例文(解釈)など
- 「傾倒」と「心酔」の違い
「傾倒」の意味とは?
「傾倒」という言葉には、以下のような意味があります。
- 「傾倒」の意味1:尊敬する・夢中になる
- 「傾倒」の意味1:傾き倒れる
「傾倒」の意味1:尊敬する・夢中になる
「傾倒」の意味は、「ある人物・物事・思想に強く心を引かれて夢中になること」や「ある人物を心から深く尊敬して慕ったり従ったりすること」
「全心を傾けて持っているものの全てを出しきって、その仕事に当たること」になります。
「傾倒」という言葉は、「相手・物事・主義・思想などに傾いて倒れること(傾いて寄りかかること)」を意味していて、その人物や思想、物事などに強くのめり込んで肩入れすることを示しているのです。
例えば、「彼は傾倒している先生のためなら何でもするでしょう」や「最近の彼女はネットワークビジネスの思想に傾倒していて心配です」などの文章で、「傾倒」の意味を示すことができます。
「傾倒」の意味1:傾き倒れる
「傾倒」の意味として、文字通りに「物・人が傾いて倒れること」や「物を傾けて倒すこと」という意味もあります。
例えば、「ガラスの器が傾倒して割れてしまいました」や「急に目まいがして傾倒しそうになったので病院に行きました」などの文章で、この「傾倒」の意味を示すことができます。
「傾倒」の読み方
「傾倒」の読み方は、「けいとう」になります。
「傾倒」の言葉の使い方
「傾倒」の言葉の使い方は、「ある人物・思想・物事などに心を奪われて熱中(没頭)している場合」や「ある人物を尊敬して無批判に従っていたりする場合」に使うという使い方になります。
「傾倒」の言葉は、「批判せずに盲目的に従っているので心配する・自分の頭で考えずにひたすら慕っているのでその人のことが不安である」といったややネガティブなニュアンスで使われることも多くなります。
例えば、「新興宗教の教祖に傾倒し過ぎている彼女には、僕の言葉は届きません」や「傾倒する恩師から誘いなので断ることができませんでした」などの文章で、「傾倒」の言葉を使用できます。
「傾倒」を使った言葉と意味を解釈
「傾倒」を使った言葉とその意味を解釈していきます。
- 「傾倒しすぎる」
- 「傾倒する」
「傾倒しすぎる」
「傾倒しすぎる」の言葉の意味は、「特定の人物・思想(考え方)・物事などに過度に熱中(没頭)しすぎること」になります。
「傾倒しすぎる」というのは、「自分の頭で判断できないほどに、ある人物・思想にのめり込んで盲目的に従うこと」を意味しているのです。
例えば、「特定の宗教や思想に傾倒しすぎると、現実感覚が麻痺しやすくなります」などの文章で使えます。
「傾倒する」
「傾倒する」というのは、「ある人物・思想・物事などに心を奪われて夢中になったり支持したりすること」を意味しています。
単純に、「物・人が傾いて倒れること」を意味している場合もあります。
例えば、「やはり私は、傾倒する先生のアドバイスに従いたいと思います」などの文章で使用できます。
「傾倒」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「傾倒」を使った例文や短文などを紹介して、その意味を解釈します。
- 「傾倒」を使った例文1
- 「傾倒」を使った例文2
「傾倒」を使った例文1
「共産主義に傾倒し過ぎた彼は、いつの間にかお金を稼ぐ会社員としての人生に適応できなくなっていました」
この「傾倒」を使った例文は、「共産主義の思想を信奉して熱中し過ぎた彼は、いつの間にかお金を稼ぐ会社員としての人生に適応できなくなっていた」ということを意味しています。
この例文の「傾倒」は、「特定の思想・主義に心を奪われて、我を忘れて入れ込んでしまうこと」を意味しています。
「傾倒」を使った例文2
「地震の揺れによって傾倒した花瓶から、綺麗な生花が地面へこぼれ落ちてしまいました」
この「傾倒」を使った例文は、「地震の揺れで傾いて倒れた花瓶から、綺麗な生花が地面へこぼれ落ちてしまった」ということを意味しています。
この例文の「傾倒」は、「物が物理的に傾いて倒れること」を意味します。
「傾倒」の類語や言い換え
「傾倒」の類語や言い換えについて、分かりやすく解説していきます。
- 「信奉する・盲従する」
- 「夢中になる・心を奪われる」
「信奉する・盲従する」
「傾倒」の類語・言い換えとして、「信奉する・盲従する」があります。
「信奉する」というのは、「ある物事・人物を信じて従うこと」を意味しています。
「盲従する」の言葉の意味は、「盲目的に批判することなく信じて従うこと」になります。
ある物事・人物を信じて夢中になるを意味する「傾倒」とほぼ同じ意味を持つ類語として、「信奉する・盲従する」を指摘することができるでしょう。
「夢中になる・心を奪われる」
「傾倒」の類語・言い換えとして、「夢中になる・心を奪われる」があります。
「夢中」になるというのは、「ある物事・人物に熱中して没頭すること」を意味する言葉です。
「心を奪われる」という言葉の意味は、「ある物事・人物の魅力に強く惹きつけられて我を忘れること」や「好きになり過ぎて完全に相手の魅力のとりこになってしまうこと」になります。
ある物事・人物に心を奪われて尊敬したり夢中になったりする「傾倒」は、「夢中になる・心を奪われる」という言葉に言い換えることができます。
「傾倒」の英語や例文(解釈)など
「傾倒」という言葉は、“concentrate”(集中する・没頭する)や“concentration”(集中・没頭)、“make a commitment to〜”(〜に傾倒する)、“devote oneself to〜”(自分を〜に捧げる)などの英語で表現することができます。
「傾倒」を使った英語の例文として、以下の英文を上げることができます。
- “She devoted her's attention to the teachings of the cult.”
“She devoted her's attention to the teachings of the cult.”
この「傾倒」の英語の例文は、「彼女はカルト教団の教えに傾倒しました」ということを意味しています。
「傾倒」と「心酔」の違い
「傾倒」と「心酔」の違いは、「傾倒」も「心酔」も「ある人物・物事・思想に心を引かれて熱中すること」という同じような意味を持っていますが、「傾倒」は「心酔」よりも「主義主張・思想・哲学」などに対して用いられることが多いという違いがあります。
「心酔」は「心が酔う」ということから、「ある人物やその人物の作品(作品の出来栄え)に心が酔って(心が奪われて)、尊敬したり熱中したりすること」の意味のニュアンスが強くなっています。
それらの違いから、「弱肉強食の思想に心酔する」よりも「弱肉強食の思想に傾倒する」の方がよく使われる表現になります。
反対に、「先生の抽象画の雰囲気に心酔する」の方が「先生の抽象画の雰囲気に傾倒する」よりも、自然な響きを持つ文章になります。
「傾倒」という言葉について徹底的に解説しましたが、傾倒には「ある物事に強く心を引かれて夢中になること」や「ある人物を深く尊敬して慕うこと」などの意味があります。
「傾倒」の類語(シソーラス)・言い換えとしては、「信奉する・盲従する」「夢中になる・心を奪われる」などがあります。
「傾倒」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。