「悪辣」とは?意味と使い方!「悪辣」と「辛辣」の違い
皆さんは「悪辣」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
この言葉は普段の日常的な会話の中では、あまり使われる機会が少ない言葉かもしれません。
そこで今回は、この「悪辣」について例文や類語を交えながら、説明をしていくことにします。
目次
- 「悪辣」の意味とは?
- 「悪辣」の読み方
- 「悪辣」の言葉の使い方
- 「悪辣」を使った言葉と意味を解釈
- 「悪辣」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「悪辣」の類語や言い換え
- 「悪辣」の英語や例文(解釈)など
- 「悪辣」と「辛辣」の意味や使い方の違い
「悪辣」の意味とは?
「悪辣」とは「自分の目的を達成させるためには、どんなひどいことも平気で行うように、たちが悪い性格や性質であること」という意味がある言葉です。
このような人は、どんな手を使っても、自分の思いを遂げるという強い執念がありますが、それだけ人から恨まれることになるでしょうし、敵がとても多い人かもしれません。
「悪辣」の読み方
「悪辣」は「あくらつ」と読みますが、「辣」という文字はめったに出てくる漢字ではないために、読み方で悩むこともあるでしょう。
ここでしっかりとチェックしておいてください。
「悪辣」の言葉の使い方
自分の夢を現実のものにするためには、どんな手段も迷うことなく実行したり、そのことに一切のためらいを見せないような相手に対して「悪辣」が使われます。
「世の中には本当にそんな人がいるのか?」と思いたくなりますが、実際にあなたの周りにも、そんな人がいる可能性があります。
「悪辣」を使った言葉と意味を解釈
「悪辣」を使った言葉をいくつか挙げてみるので、どんな慣用句があるかを学んでください。
- 「悪辣非道」
- 「悪辣無比」
- 「悪辣な環境」
- 「悪辣な笑み」
「悪辣非道」
「悪辣非道」とは「残忍でむごいことを平気で行うこと」という意味があります。
「非道」とは「道に非ず(あらず)」=「道理・人道に外れていること」という意味を持っていることから、「人の常識が通用しないくらいに残忍なことを行う」という解釈になっていきます。
まさに悪魔そのものような存在に感じるでしょう。
「悪辣無比」
「無比」とは「比べる対象となるものがない」という意味があり、「悪辣無比」となると、「比べるものがないくらいにひどい仕打ちを平気でやってしまうこと」という解釈になるでしょう。
目的を手にするために、悪いことをしているという感情が全くない人のことを指しているようです。
「悪辣な環境」
「悪辣な環境」とは、「卑劣で極悪なことをしやすい環境」という解釈になるのでしょうが、普通の考え方をしている人でも、このような環境に身を置くと悪いことを平気でやってしまうようになりそうです。
「悪辣な笑み」
「悪辣な笑み」とは、「今にも何か、悪い企みをやりそうなことを顔に出している」時に使う表現になります。
頭の中で、よくない企みを実行しようとする際に、思わず口元が緩み、笑みを浮かべる時に使われます。
「悪辣」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは「悪辣」を使った例文を見ていくことにしますので、具体的な活用シーンをイメージしてみてください。
- 「悪辣」を使った例文1
- 「悪辣」を使った例文2
「悪辣」を使った例文1
「あいつはかなり悪辣なことをするが、その一方で仲間を大事にするやつでもある」
この例文に出てくタイプの人間は、敵も多いが味方も多い存在かもしれません。
相手が敵と認識すると、異常のほど闘争心むき出しにして戦いますし、仲間となると、命を投げ出すことも厭わない極端さがあります。
「悪辣」を使った例文2
「どんな理由にせよ、悪辣なことをしてきた奴を許すことはできない」
この例文のように「悪辣」なことをしてきた人間を簡単に許すことなど中々できるものではありません。
それが特別な理由があったとしても、人に迷惑をかけるようなことをしているのですから、許すことなんでできないはずです。
「悪辣」の類語や言い換え
「悪辣」を他の言葉で言い換えるとしたなら、どのような言葉があるのでしょうか?
ここで、「悪辣」の類義語を調べてみました。
- 「極悪」
- 「腹黒い」
「極悪」
「極悪」という言葉が「悪辣」の類義語として挙げることができます。
「この上なくよこしまなこと」という意味がある言葉ですが、「極悪非道」などの言葉でも使われます。
「極悪」となると、「もうこれ以上の悪は存在しないくらいの究極の悪さ」というニュアンスになってきます。
街の中を歩いていると、「極悪」と呼べる人は、何となくそのオーラを身にまとっているような感じがしないでしょうか?
「腹黒い」
「腹黒い」とは「心がねじ曲げって、よからぬ企みがある」、「陰険」という意味になります。
「腹黒い」と言われる人は、計算高くて自分の利益を最優先させる傾向があります。
そして、自分のことは棚に上げておいて、他人の悪口をよく口にしたり、表裏の激しい性格だったりします。
表向きは調子のいいことを言いながら、裏ではとても悪いことをしているタイプの人間です。
「悪辣」の英語や例文(解釈)など
「悪辣」を英語で表現するなら、“crafty”、“wily”、“villainous”などの言葉で表現することができます。
「悪辣」と「辛辣」の意味や使い方の違い
「悪辣」にある「辣」が使われている言葉に「辛辣(しんらつ)」という言葉がありますが、どのような意味になるでしょうか?
「辛辣」とは「言葉や表現が非常に手厳しい」ということを表している言葉です。
相手に対して、全く容赦しないようなきついことを言ってしまうことような場合に「辛辣」が使われます。
「お前の言っていることは辛辣だ」と言われたなら、「とてもきつい言い方をするな」理解することができます。
これが「悪辣なやつだな」と言われたなら、「平気で悪いことができるやつだ」とことになります。
「辛辣」は言葉にトゲがあることですが、「悪辣」には人の行動や振る舞いそのものが対象となっていますので、その点が意味の相違点となります。
「悪辣」という言葉の意味を調べた時に、「世の中には本当にこんな人がいるのだろうか?」と思うほどでしたが、実際に自分の目的のために、心を鬼にして厳しいことをする人はいるかもしれませんが、悪いことに手を染めてしまう人がどれ程いるのかは、あまり想像できないでしょう。
しかし、現実的には本当にそのような人がいるような気もしてなりません。
私達の身近な生活環境の中では、この手のタイプの人間に出会ってしまうことは、めったにあるものではありませんが、できるだ知り合いにはなりたくないものです。