「没個性」とは?意味と使い方!「没個性」と「無個性」に違いはある?
「没個性」という表現を知っているでしょうか。
なんとなくその表現から個性がない、といったイメージを持つ人もいるかもしれません。
それならば「没個性」とはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
ここでは「没個性」という表現について紹介します。
目次
- 「没個性」の意味とは?
- 「没個性」の読み方
- 「没個性」と「無個性」に違いはある?
- 「没個性」の言葉の使い方
- 「没個性」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「没個性」の類語や言い換え(似たことわざ)
- 「没個性」の英語や例文(解釈)など
- 「没個性」の対義語
「没個性」の意味とは?
「没個性」というのは個性がない、個性が薄い、ということです。
個性が希薄である、あるいは全く個性が感じられない、という意味を持っており、要するにその人だと特定するような性質がない状態を指しています。
最近は学校などでも協調性が重んじられてしまうため、「没個性」な若者が増えていると考えられており、社会問題として扱われることもあります。
ある程度の個性がなければ新たな発想も生まれませんし、進歩していくこともできません。
そのため、社会を活発化させていくためには個性的な発想が必要になるのです。
そのため「没個性」の若者をどうするかなどといった取り組みが各企業でも行われています。
「没個性」の読み方
「没個性」は「ぼつこせい」と読みます。
むしろこれ以外の読み方はありませんので、気をつけましょう。
「没個性」と「無個性」に違いはある?
無個性というのは際立った特徴や個性がないことという意味を持ちますので、「没個性」と大した違いはありません。
普通という言葉に対し、ややマイナスなイメージがある表現の1つです。
ただし最近では無個性な個性といった指摘もされており、「没個性」や無個性も個性の1つなのではないか、と捉えられることもあります。
また、「没個性」とは、最初は存在した個性がなくなってしまった状態、無個性というのは最初から個性がない状態、をイメージされる場合もあります。
「没個性」の言葉の使い方
「没個性」というのは、個性のない若者たちの社会を批判的に表現する時によく使われます。
日本は「没個性」な社会だと考えられることもあります。
例えば、日本は横並び社会であり、出る杭は打たれるという傾向があります。
そのため、日本人の横並び気質は世界的にも知られており、例えば日本人のリクルートスーツ姿は世界的にも不思議な感覚で見られています。
このように、社会的に個性がなくなってしまうということで、「没個性」な社会が問題視されつつあります。
この言葉は個性がない人だけではなく、個性のない品物や個性のない作品などにも使われることがあります。
「没個性」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「没個性」の例文1
- 「没個性」の例文2
「没個性」の例文1
「彼女はタレントやアイドルを真似していて、完全に没個性になっている」
誰しも自分の趣味や関心に基づいて服装やカバンなどを変えていきますよね。
しかし、もしも誰かのものばかり真似していたら、完全に「没個性」になってしまっても無理がありません。
人に似合うものが自分に似合うとは限りませんが、そのようなことを気にせず、「あのタレントが持っていたものだから」などという理由で全てを揃えてしまえば、別の人の個性はなくなってしまうと言えるでしょう。
自分にとって何が似合うのか、自分は何が好きなのか、ということこそが個性なのです。
「没個性」の例文2
「日本社会では没個性が好まれる傾向にある」
日本社会というのはどうしても横並びであり、出る杭を打つ傾向があります。
みんなこうしなければならない、こうしなかった人がおかしい、などという見方もあり、世界に羽ばたける人材が極めて少ないとも考えられています。
そのため日本社会は「没個性」が好まれているとも考えられており、悪化する経済社会において、このままではいけない、世界に目立つ何かを作らなければいけない、それならば学生たちや新入社員の個性こそ重視されなければならない、などといった考え方も組まれています。
とは言え、実現まではなかなか難しいのが現実です。
「没個性」の類語や言い換え(似たことわざ)
ここでは類義語やことわざを紹介します。
- 「似たり寄ったり」
- 「尋常一様」
「似たり寄ったり」
似たり寄ったり、という言葉はどれも同じ位でほとんど差がない、ということです。
関係している団体や組織などが揃って同じやり方をしており、横並び状態である、お互いの優劣や違いがほとんどない、などといった意味を持ち、どれも大して変わらないということを指しています。
会社が新入社員を選ぶときなど、学生たちが似たり寄ったりだとなかなか選べないかもしれません。
その中で1人でも際立った学生がいれば良いのですが、どの学生も似たり寄ったりの場合は人事側も嫌になってしまうのではないでしょうか。
「尋常一様」
尋常一様という表現は、特別ではないこと、一般と同じであること、格別に他とは変わらない、普通と何も違わない、という意味になります。
普通と違うところがない、つまりあくまでも他と同じであり、質や能力、大きさ等において例外ではなく、あくまでも人並みである、ということを指しています。
「没個性」の英語や例文(解釈)など
「没個性」という表現を英語にすると“lack of individuality or personality”という表現が最も一般的かもしれません。
あるいは、自分の個性をなくすという言い方なら“sink one'sindividuality”とも言えます。
- “Students individuality is often ignored at schools.”
“Students individuality is often ignored at schools.”
これは学校教育が子供たちの持つ個性を招いている、引き起こしている、という意味になります。
学校教育においては子供たちが横並びでいてくれた方がありがたいということもあり、どうしても子供の個性を軽視する場合があります。
しかし、子供たちの個性を消してしまえば、当然ながら子供は個性を伸ばせなくなり、自信が持てずに育ってしまいます。
個性をどのように伸ばすかということが大切です。
子供たちの良いところをどのように伸ばすか、ということが今後の課題になると言えるでしょう。
「没個性」の対義語
「没個性」という言葉の対義語は個性だと考えて良いでしょう。
個性がない状態を「没個性」になりますので、個性の対義語は充分個性だと考えられます。
「没個性」の社会は確かに問題がたくさんあります。
似たり寄ったりの状態では仕事も進みませんし、自分の夢を叶えることもできないでしょう。
自分の個性や夢をしっかりと持ち、実現させる力をつけることが重要です。