「烹炊所」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!
烹炊所は、今ではほとんど使わない言葉だと言っていいでしょう。
昔によく使われていた言葉で、戦後はあまり一般には使われなくなりました。
目次
- 「烹炊所」の意味とは?
- 「烹炊所」の読み方
- 「烹炊所」を使った製品などを解釈
- 「烹炊所」使った例文と意味を解釈
- 「烹炊所」の類語や言い換え
- 「烹炊所」の英語・例文など解釈
「烹炊所」の意味とは?
烹炊所とは、煮たり、炊いたりする場所のことです。
言葉の意味としてはそのようになりますが、その為に下ごしらえをしたり、焼くという行為も含まれる場所だと考えて構いません。
何故ストレートにそれらも意味に含めないのかと言えば、「烹炊」が煮る、炊くという意味の言葉だからです。
しかし、焼く場所だけ別ということはまずなく、その為には下ごしらえも当然必要なことから、要は料理を作る場所だと解釈して構いません。
「烹炊所」の読み方
「烹炊所」は、「ほうすいじょ」と読む言葉です。
先の説明のように、煮る、炊くという意味の「烹炊」(ほうすい)に、それを行う為の場所という意味で「所」が付いてできている言葉となっています。
戦時中までは一般の家庭でも使っていた言葉で、主に軍隊にて使用されていました。
「烹」は「割烹」(かっぽう、日本料理を作るという意味)という言葉でお馴染みで、「炊」も「炊飯器」(すいはんき、いわゆる「ジャー」です)に使われている漢字なので、この2つの言葉に見覚えがあれば、初見でも読めるかも知れません。
ただし、「烹」を「割烹」の「ぽう」と読まないように注意が必要です。
「烹炊所」を使った製品などを解釈
「烹炊所」と名前の付いた製品が、近年発売されたことがあります。
それはどのようなものだったかを解説します。
- 一番くじプレミアム 「艦これ」-烹炊所ほうすいじょより、愛をこめて-
一番くじプレミアム 「艦これ」-烹炊所ほうすいじょより、愛をこめて-
この「一番くじ」とは、賞品とくじの数が一致しており、くじを引けば必ず何らかの賞品が当たるというのが売りの、バンプレストから発売されている景品くじです。
必ず何かが当たるとは言っても、上の賞はあまり数がなく、下の賞ほど数が多くなっています。
「プレミアム」と付いているくじは1回830円で、それぞれ色々なアニメやゲームなどに特化したものばかりです。
「艦これ」-烹炊所ほうすいじょより、愛をこめて-のくじは、「艦これ」というゲームのグッズが賞品のくじです。
一番上のA賞は「金剛改二」のエプロン姿のプレミアムフィギュアでした(「烹炊所」と付くだけにそのような格好です)。
ただし、2017年に発売されたものなので、もう店頭で見掛けることはないでしょう。
「烹炊所」使った例文と意味を解釈
烹炊所を使った例文と、その意味の解釈です。
今ではまず使わない言葉なので、昔の話だと考えてください。
- 「烹炊所」使った例文1
- 「烹炊所」使った例文2
「烹炊所」使った例文1
「ここが我々の胃袋を満たしてくれる烹炊所だ」
その昔には、このような形で料理をする場所が表現されていました。
今とは違い、家の中の一角という訳ではなく、いわゆる「離れ」にそれがあった家庭も少なくありませんでした。
「烹炊所」使った例文2
「家から煙が出ていたので心配したが、烹炊所からだったので安心した」
今とは違い、この言葉がよく使われていた当時は食事時になると、各家庭の烹炊所から煙が上がったものです。
現在のように(煙が出ない、またはそれを抑えているような)調理器具など無かった時代なので、それによって食事の用意が行われていることが分かりました。
「烹炊所」の類語や言い換え
烹炊所の類語や言い換えになる言葉です。
現在では、以下の3つがこの「烹炊所」の代わりに用いられています。
- 「台所」【だいどころ】
- 「キッチン」【きっちん】
- 「炊事場」【すいじば】
「台所」【だいどころ】
「烹炊所」は、今で言えば「台所」に他なりません。
よって、完全に言い換え表現になる言葉だと考えていいでしょう。
当時にもこの呼び方は存在したので、軍隊以外ではこちらも併用して使われていました。
「キッチン」【きっちん】
「台所」を英語にしただけですが、不動産の案内などではこちらの方がよく使われています。
「2DK」の間取りと言えば、2つの部屋があり、その他にD(ダイニングルーム)とK(キッチン)があるという意味です。
「炊事場」【すいじば】
こちらも「台所」や「キッチン」と全く同じ意味の言葉です。
その2つと比べると、あまり使われているのを見掛けませんが、「炊事」(すいじ)は「烹炊」と同じ意味で、それに場所の「場」が付いてできているという構成も「烹炊所」とよく似ています。
「烹炊所」の英語・例文など解釈
烹炊所の英語での表現は、先に挙げてしまいましたが、“kitchen”(キッチン)です。
この言葉は、カタカナ語で日本語になっているようなものなので、知らないという人は居ないでしょう。
“Mother is working in the kitchen.”で、「母は烹炊所で料理をしている」と解釈できます。
「烹炊所」での“working”(労働中)なので、「料理」と訳してしまっていいでしょう。
烹炊所は、「台所」の戦時中までの古い言い方だと覚えておけばいいでしょう。
戦後には滅多に聞かなくなり、現在ではまず普通には使いません。
戦時中までよく聞いていたのは、今は存在しない軍隊で主にこのように呼んでいた為だと考えられます。