「存外」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!
皆さんは「存外」という言葉を知っているでしょうか?
普段の日常的な場面であまり使われることがないために、この言葉の意味や使い方を正しく理解されている人は多くないのではないかと思います。
そこで今回は、この「存外」を色々な面からアプローチして行くことにします。
目次
- 「存外」の意味とは?
- 「存外」の読み方
- 「存外」の言葉の使い方
- 「存外」を使った言葉と意味を解釈
- 「存外」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「存外」の類語や言い換え(シソーラス)
- 「存外」の英語や例文(解釈)など
- 「存外」は方言ではない?
「存外」の意味とは?
「存外」とは、「予想していた以上に」、あるいは「思いの外(ほか)」という意味があるのですが、簡単に言うと「案外」ということになります。
「存外」の「存」は「思う」や「心得る」ということ指しており、「外」は「はずれる」と読み、「一定の枠や考えからはずれること」を意味しています。
そのことから、これら2つの漢字が組み合わさることで、「思いがけないこと」、「予想と食い違うこと」という解釈になっていくのです。
また、他には「もってのほか」、「無礼」、「ぶしつけ」という意味もあります。
「存外」の読み方
「存外」は「ぞんがい」と読み、そんなに特殊な発音をしないので、困ることはないでしょう。
但し、「そんがい」と読むことは間違いになるので注意してください。
「存外」の言葉の使い方
「存外」は「思いがけないこと」という意味があるので、元々予想していたことと、実際にあった出来事の程度がかなり異なっているような場合に使われることになります。
また、「非常識な扱いや言動をする」とおう意味では、失礼な接し方をする人に対して使うこともあります。
「存外」を使った言葉と意味を解釈
では、ここで「存外」を使った言葉の意味を解釈していくことにします。
- 「存外に扱う」
- 「存外の喜び」
「存外に扱う」
「存外」には「無礼」、「失礼」といった意味がありますので、「存外に扱う」という表現には、「雑に扱う」や「失礼な態度を取る」と解釈することができます。
人に対して「存外に扱う」を使う場合は、「失礼な接し方をする」という意味になりますし、物に対して使われる時は、「粗末に扱う」という理解になります。
「存外の喜び」
「存外の喜び」とは、「予想していなかった喜び」ということになりますので、「突然訪れた幸運」のようなイメージで捉えるといいでしょう。
「存外」を使った例文や短文など(意味を解釈)
では、ここで「存外」を使った例文を見ていくことで、具体的な活用シーンをイメージしてもらえればと思います。
- 「存外」を使った例文1
- 「存外」を使った例文2
「存外」を使った例文1
「今回の試験は全く勉強していなかったので、高い点数を取ることができないと思っていたのですが、存外の成績を残すことができたのです」
本来なら試験前にしっかりと勉強して臨むところなのでしょうが、満足な勉強ができずに試験を受けたのでしょう。
それでも思っていたより高得点を出したので、ホッと胸を撫で下ろしたのだと思います。
しかし、この人は、確かに試験勉強をしていなかったのかもしれまんが、日頃の予習・復習がしっかりとできていたのではないでしょうか。
「存外」を使った例文2
「新しくリリースした製品は、存外の販売実績を上げることができたので満足です」
メーカーで新製品を発売して好調な売り上げができたなら、これ程うれしいことはありません。
「存外」という言葉が使われていますが、発売開始する前に、かなりのマーケティングリサーチをしていたのではないでしょうか?
それでも思っていたより大きな販売につながったのですから、その喜びはさらに大きくなったのかもしれません。
「存外」の類語や言い換え(シソーラス)
「存外」は、同じような意味を持つ言葉として、他にどのような類義語があるか、見ていくことにします。
- 「予想外」
- 「思いがけない」
- 「殊の外(ことのほか)」
「予想外」
「予想外」という言葉が、「存外」の類義語として扱うことができます。
この言葉の意味は、「予想とは異なること」という意味ですが、「今回のレースは予想外の結果となって、大きな配当金をゲットすることができた」というような使い方があります。
この例文の中身は、おそらく競馬や競輪などの公営競技などのことでラッキーな場面に会えた時のことでしょう。
「思いがけない」
「思いがけない」も「存外」の類義語の1つとして挙げることができます。
意味は「予期しない」、「意外だ」といったことを言っています。
「まさかこんな所で思いがけない人に会うとは、驚きです」予想していたかったシチュエーションで全く想定もしていない人とバッタリ会った経験を持っている人もかなりいるかと思いますが、そのような時に使われる表現ですね。
「殊の外(ことのほか)」
「殊の外」という表現もあり、「思いの外」や「意外」という意味で使われています。
「殊の外、課長が怒っていたよ。
すぐにお詫びして方がいいな」というような使い方を形で言われたり、聞いたことがないでしょうか?
「存外」の英語や例文(解釈)など
「存外」を英語で表現すると、“unexpected”、“beyond my expectation”という言葉で訳すことができます。
何れも「予想外」という意味合いを持つ言葉です。
「存外」は方言ではない?
「存外」という言葉には、「当初思っていなかったようなことになってうれしい」というような場面で使われますが、「存外」がどのような由来で始まった言葉なのか、調べてみても、明確な語源がありません。
その一方で「ぞんざい」という発音をすることから、何処かの地域の方言から派生してきたものかと言えば、そうでもなさそうです。
「存外」という言葉が使われる頻度がそんなに多くないために、言葉がどのような経緯で生まれてきたのか、中々特定しづらいのですが、意味や使い方を正しく理解しておくだけでもいいのではないかと思います。
私達が暮らしている日々の生活の中では、実に様々なことが起こってきます。
その中には全く想定していなかった出来事であることも少なくありません。
特にビジネスの世界では、できるだけ多くの情報を収集・分析して予想と結果が大きく乖離しないようにしなくてはなりません。
しかし、世の中は、そんなに上手く都合よく行くことが少なく、おおにして外れるものです。
まさに「存外」という言葉が当てはまるのではないかと思いますが、これだけ様々な出来事があるのですから、「存外」なことがあっても当たり前だというくらいに受け止めておいた方がいいのかもしれません。