「峻別」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!
「峻別」という言葉を見て、皆さんはどのような意味がある言葉だと思いますか?
この言葉の読み方や意味がスラスラと説明できたなら、とても素晴らしいと思いますが、実際にこの言葉のことを正確に説明できる人は、あまりいないかもしれません。
そこで今回は、この「峻別」という言葉について触れて行こうと思います。
目次
- 「峻別」の意味とは?
- 「峻別」の読み方
- 「峻別」の言葉の使い方
- 「峻別」を使った言葉と意味を解釈
- 「峻別」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「峻別」の類語や言い換え(シソーラス)
- 「峻別」の英語や例文(解釈)など
- 「峻別」と「区別」の違い
「峻別」の意味とは?
「峻別」という言葉を正しく理解して使える人が、若い世代の人にどれ程、いるでしょうか?
この言葉は、それくらい日常会話や仕事の場面でも耳にすることが少ない言葉かもしれません。
この言葉には、「(色々な事象や項目を)厳しく区別すること」、「明確に分けて立てること」という意味があります。
「峻別」を構成する文字に「峻」がありますが、この文字には「険しい(けわしい)」という意味が含まれています。
「険しい」という言葉は「険しい山々」などで使われますが、この意味が転じて「厳しい」という解釈が成り立ちます。
「峻別」の「別」は「別れる」という意味がありますので、「峻別」は「厳しく区別する」という理解につながっていくのです。
「峻別」の読み方
「峻別」は「しゅんべつ」という読み方をしますが、普段あまり使うことが少ない言葉だけに、どのように読むか悩む人も少なくないでしょう。
忘れないように、ここで正確な読み方をマスターしておきましょう。
「峻別」の言葉の使い方
「峻別」とは、「明確に厳しく分ける」という解釈になることから、様々な要素が存在している時に、明確に区別して整理する場合や、諸々の条件や環境をはっきりと分けて管理したい時に使われることになるでしょう。
この言葉は、かなり硬い印象を覚える表現なので、物事を厳格に区別して整理・管理する場合に当てはめることが適当な言葉と思えます。
「峻別」を使った言葉と意味を解釈
「峻別」を使った言葉には、どのような言い回しがあるでしょうか?
ここで、この言葉を含む表現を見てその意味を解釈してみることにします。
- 「峻別する」
「峻別する」
「峻別する」という言い回しがありますが、「峻別」という名詞形+「する」という動詞形で、「異なる性格・性質のものを個々に分けて区別する」という理解になるでしょう。
「これから社員の特性を考慮して、峻別し、適正配置を講じる」というような使い方ができるかもしれません。
「峻別」を使った例文や短文など(意味を解釈)
では、もう少し「峻別」の理解を深めてもらうために、この言葉を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「峻別」を使った例文1
- 「峻別」を使った例文2
「峻別」を使った例文1
「事実と意見を峻別することで、昨年から問題視されているトラブルの原因を追究し抜本的な対策を講じることにする」
企業においては、長年、同じ事業を継続していると、様々なトラブルが発生してくることが少なくありません。
中には、取引先からのクレームや意見など、市場からの貴重な情報も集まってきます。
ここで重要なことは、トラブルの再発防止ですが、そのためには、数多くの情報の中から、事実と意見を明確に整理して、何が問題なのかを把握することです。
このような時に「峻別」という言葉、あるいは、その考え方の重要度が増していくことになると思うのです。
「峻別」を使った例文2
「インターネットがここまで普及してくると、放送と通信を峻別することが非常に難しくなってきます」
この例文で出て来る「放送」と「通信」の融合という考えは、インターネットが普及・拡大する以前より、議論されてきたことでした。
情報を不特定多数の人々に伝達する「放送」と、必要な情報を必要な人に伝えたり、共有する「通信」とは、似ているようで別のものでした。
まさに「峻別」すべき存在だったのですが、今ではインターネット利用の中で、「放送」と「通信」の垣根が低くなって、境界線がなくなりつつあります。
「峻別」の類語や言い換え(シソーラス)
「種別」という言葉が日常的な言葉としての認知度は決して高くはないかもしれませんが、似ている意味の言葉では、次のようなものが日常的な言葉として用いられています。
- 「切り分け」
- 「弁別」
- 「分類」
「切り分け」
「切り分け」という言葉が「峻別」の類語をして挙げることができますが、「細かく切って分ける」、あるいは「より小さな単位の要素に分ける」という意味があります。
特にシステムなどトラブルや障害が発生した時にその要因を「切り分ける」ことで、その原因を追究する時に出て来る言葉でもあります。
「弁別」
「弁別」とは、「明確に見分けること」、「区別すること」という意味があり、「識別」という表現で言い換えることもできます。
このことから意味が転じて、「常識で見分けられる善悪や道理のわきまえ」という解釈も生まれてきました。
「分類」
「分類」という言葉も「峻別」を平易な言い回しとして、日常会話からビジネスシーンでのトークでも使われています。
「種類別に分けること」や「同じ種類や性質のものをまとめて全体を幾つかのグループに区分して管理する」という意味で用いられています。
オフィスで書類管理をする時や、膨大なデータ整理をする時も「分類」という概念が必要不可欠です。
「峻別」の英語や例文(解釈)など
「峻別」を英語に訳すと、“distinction”という表現になりますが、この言葉の意味は「差異」や「区別」のことを指しています。
「峻別」と「区別」の違い
「峻別」の解釈の説明では、「区別」という言葉が出てきていましたが、厳密に言うと解釈に違いがあります。
「峻別」は「厳しくはっきりと区別すること」という意味でしたが、「区別」は「あるものと他のものが違っていると判断してから分ける」という理解になります。
このことから、「公私を峻別する」という言い方であれば、「オフィシャルとプイラベートを明確に分ける」という理解になりますし、「公私を区別する」となると、「プライベートなこととオフィシャルなものの違いを認めつつも両者を明確に分ける」という解釈になってきます。
私達が生活していく中で、実に様々なことが自分の身に起きてきます。
その中には、私生活に関わることもあれば、仕事に関することもあるでしょう。
ここで大事なことは、その全てが自分にとって大事な事柄であっても、公私を「峻別」してメリハリの利いた生活にしていくことではないかとうことです。